港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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『今週のベストテン』と『今週のヒットレコード』の対比検証の終了

2014-07-26 08:59:38 | ポップス

このブログで当初(2013.7.27)から繰り返して申し上げていますように
『今週のベストテン』がある程度納得できるベストテンの王道であったのに対して『今週のヒットレコード』の順位は
かなりユニークで、それほどヒットしていないような曲も堂々とベストテン入りしていました。
その検証の目的で『今週のベストテン』と『今週のヒットレコード』の対比を続けてまいりました。
しかし、この数か月間の『今週のヒットレコード』のチャートをご覧いただいたように、ユニークを通り越して異常としか
感じなくなりました。
『電話でキッス』や『ビッグ・バッド・ジョン』の時にもなぜこの曲がベストワンなのか全く納得できなかったのですが、
直近の『愛してほしいの』、『戦場に陽は落ちて』さらに『ジョニーの真心』というベストワンには到底納得できるもの
ではありません。結果、『今週のヒットレコード』のチャートはメモする価値がないと判断してランキングをメモるのを
やめました。

従いまして、『今週のベストテン』と『今週のヒットレコード』の対比検証はこれをもちまして終了です。

あまりにもユニークすぎる『今週のヒットレコード』でしたが、それでも他の番組では取り上げられない素晴らしい楽曲を
提供してくれたことには心から感謝しなければなりません。
アムラム・バーロー楽団の『明日なき十代』、ロス・マチュカンポスの『ペピト』、ナナ・ムスクーリの『ナポリに帰りて』、
ケンブリッジ・ストリングスの『土曜の夜と日曜の朝』さらには『愛するために愛されたい』などはこの番組に登場し
なければ知り得ることもなかったことでしょう。


一方、『今週のベストテン』につきましては、その後のランキングメモが残っておりますので、次からは違った形式
にて60年代ポップスについて綴ってみようと思っています。


ちなみに、1962年7月28日の『今週のベストテン』のランキングは下記の通りでした。

①ヤング・ワールド リッキー・ネルソン
②ブルー・ハワイ エルヴィス・プレスリー
③禁じられた遊び ナルシソ・イエペス
④ジョニー・エンジェル シェリー・フェブレー
⑤可愛いベイビー コニー・フランシス
⑥モスコーの夜は更けて ケニー・ボール楽団
⑦霧の中のジョニー ジョン・レイトン
⑧グッド・ラック・チャーム エルヴィス・プレスリー
⑨悲しきクラウン ニール・セダカ
⑩ラバー・ボール ボビー・ヴィー
⑪涙の日記 バリー・ダーベル
⑫シェーンのテーマ ポール・ウエストン楽団
⑬悲しき女学生 パット・ブーン
⑭アフリカンビート ベルト・ケムプフェルト楽団
⑮夕焼のトランペット ニニ・ロッソ
⑯リバティ・バランスを射った男 ジーン・ピット・ニー
⑰トゥナイト サウンド・トラック
⑱レッツ・ゲット・トゥゲザー ヘイリー・ミルズ
⑲白い渚のブルース アッカー・ビルク
⑳黄色いリボン ジョニー・ハート楽団

映画音楽史(189) 『バイ・バイ・バーディー』 1963年公開

2014-07-25 09:01:16 | 映画音楽



『バイ・バイ・バーディー』 Bye Bye Biredie (米) 1963年制作
監督 ジョージ・シドニー
音楽 チャールズ・ストラウス
主演 ローズ … ジャネット・リー
    キム … アン・マーグレット
    ヒューゴ … ボビー・ライデル
    アルバート … ディック・ヴァン・ダイク
    コンラッド・バーディー … ジェシー・ピアソン
主題歌 『バイ・バイ・バーディー』 ( Bye Bye Biredie ) 唄・アン・マーグレット
挿入歌 『ワン・ボーイ』 ( One Boy ) 唄・アン・マーグレット他

プレスリーの兵役騒動をヒントに作られたロックン・ロール主体のミュージカルの映画化。
アイドル歌手のバーディーが軍隊に召集されるというのでファンは大騒ぎになった。彼の作曲担当のアルバートは
恋人でもある秘書のローズと、彼が入隊する直前にエド・サリヴァン・ショーに出演させようと一計を案じる。
全米のファンの女子を一人選んでバーディーとキスさせるというもので、その幸運な女子にキムが選ばれた。
しかし、キムのボーイフレンドのヒューゴは気に入らずバーディーを殴ってしまう。

主題歌の『バイ・バイ・バーディー』はリー・アダムス作詞、チャールズ・ストラウス作曲によるもので、ミュージカルとは
別に映画のために作られたものです。映画ではオープニングとエンディングに唄われています。
レコードも『バイ・バイ・バーディー』と発音しているものと『バイ・バイ・バーヒィー』という二種類があります。
どうやらサントラ盤は『バイ・バイ・バーヒィー』、室内レコーディング盤は『バイ・バイ・バーディー』のようです。

Bye bye Birdie I'm gonna miss you so
Bye bye Birdie Why d'ye have to go?
No more sunshine  It's followed you away
I'll cry Birdie Till you're home to stay

↓はアン・マーグレットの『バイ・バイ・バーディー』 YOUTUBEより
(この動画は映画の冒頭とラストをつなぎ合わせたもののようです)


また劇中で唄われた『ワン・ボーイ』、作詞・作曲も同じですがこちらはミュージカルのナンバーで、映画では
アン・マーグレット、ボビー・ライデル、ジャネット・リーが唄っていました。

One boy, one special boy
One boy to go with, to talk with and walk with
One boy, that's the way it should be

↓は映画から『ワン・ボーイ』 YOUTUBEより



この『ワン・ボーイ』は皮肉なことに、アン・マーグレットたちの唄よりも、清楚な感じのジョニー・ソマーズの歌唱で
『バイ・バイ・バーディー』よりも大ヒットするという結果になりました。

↓はジョニー・ソマーズの『ワン・ボーイ』 YOUTUBEより





映画音楽史(188) 『渚のデイト』 1963年公開

2014-07-24 06:24:46 | 映画音楽



『渚のデイト』 Follow The Boys (米) 1962年制作
監督 リチャード・ソープ
音楽 ロン・グッドウィン
    アレクサンダー・カレッジ
主演 ボニー・パラスキ … コニー・フランシス
    トニ・デンハム … ポーラ・プレンティス
    ミシェール … ダニー・ロバン
    スミス … ラス・タンブリン
主題歌 『渚のデイト』 ( Follow The Boys ) 唄・コニー・フランシス
アテナ・ホージー作曲 ハル・ゴードン作詞
挿入歌 『星影で愛して』 ( Tonight's my night ) 唄・コニー・フランシス

ローレンス・バックマンの書き下ろしによるコニー・フランシス主演の軽快(?)なラヴ・コメディ作品。
フランスのカンヌに寄港したアメリカ駆逐艦。そこにボニー、トニ、ミシェール、リズの四人が駆けつけるが、
それぞれは夫や恋人に会う間もなく駆逐艦は出航してしまい、四人は次の寄港先へと車を走らせる。
ボニーをはじめ四人の女性とその彼氏の乗務員によりハチャメチャな恋の騒動が巻き起こされる。

主題歌の『渚のデイト』はアテナ・ホージー作曲、ハル・ゴードン作詞によるものです。コニー・フランシスは
例によって日本語盤のレコードもリリースしていました。映画ではタイトル・バックに流れます。

I'll follow the boys wherever they go
I'll follow the boys 'cause in my heart, I know
I know that somewhere, somewhere along the way
I'll find my love, my own true love, some day

↓はコニー・フランシスの『渚のデイト』 YOUTUBEより
(残念ながらいい動画が見つかりません)



また、挿入歌の『星影で愛して』も日本語盤がリリースされていますがこちらは小ヒットに終わりました。
↓はコニー・フランシスの『星影で愛して』 YOUTUBEより



映画音楽史(187) 『ドノバン珊瑚礁』 1963年公開

2014-07-23 08:46:11 | 映画音楽



『ドノバン珊瑚礁』 Donovan's Reef (米) 1963年制作
監督 ジョン・フォード
音楽 シリル・モックリッジ
主演 ドノヴァン … ジョン・ウェイン
    アミリア・ディダム … エリザベス・アレン
    ギルホーリィ … リー・マーヴィン
    ウィリアム・ディダム … ジャック・ウォーデン
主題歌 『真珠貝の唄』 ( Pearly Shells ) 演奏・サウンドトラック

南海の孤島を背景に、ジョン・フォード監督が撮った豪快かつ情感にあふれるコメディ作品。
第二次大戦後ハレアコロハ島に住みついた医師ディダムを訪ねて、ディダム汽船の経営を引き継いだ娘のアミリアが
やってくる。しかしディダムには現地に亡妻との実子が三人おり、娘の手前バツが悪い。そこで戦友だったドノヴァンに
娘の前では自分の代わりにその子たちの父親になってくれと頼みドノヴァンも渋々承諾する。そこへドノヴァンの喧嘩
相手のギルホーリィも現れて島は大騒動に。やがて真相はバレてアミリアも父を許し、ドノヴァンはアミリアと結ばれる。

主題歌の『真珠貝の唄』と記述しましたが正しくは『Pupu A O `Ewa』で、この曲はハワイの伝統的な民謡です。
この曲はウェブリー・エドワードとレオン・ポーバーの作詞・編曲によって『真珠貝の唄』として有名で、映画では
タイトルバックなど全編に『Pupu A O `Ewa』が現地語で唄われていました。

↓は『Pupu A O `Ewa』 YOUTUBEより 



本来、『真珠貝の唄』がこの映画の主題歌ではありませんが、『ドノバン珊瑚礁』の主題歌は『真珠貝の唄』で
まかりとおっていますので、あえてこの映画の主題歌として取り上げさせていただきます。
『真珠貝の唄』のタイトルでリリースされたレコードとしては、ビリー・ヴォーン楽団の演奏、パット・ブーンの歌唱が
代表的です。

Pearly shells from the ocean
Shining in the sun covering the shore
When I see them my heart tells me that I love you
More than all the little pearly sells

↓はパット・ブーンの『真珠貝の唄』 YOUTUBEより 



↓ ついでにビリー・ヴォーン楽団の『真珠貝の唄』 YOUTUBEより 





映画音楽史(186) 『アラビアのロレンス』 1963年公開

2014-07-22 09:04:02 | 映画音楽



『アラビアのロレンス』 Lawrence of Arabia (米) 1963年制作
監督 デヴィッド・リーン
音楽 モーリス・ジャール
主演 ロレンス … ピーター・オトゥール
    アリ … オマー・シャリフ
    フェイサル … アレック・ギネス
    アウダ … アンソニー・クイン
    ブラントン … アンソニー・クエイル
    アレンビー … ジャック・ホーキンス
主題歌 『アラビアのロレンス』 ( Lawrence of Arabia ) 演奏・サウンドトラック

第一次大戦中にエル・オレンスと呼ばれた砂漠の英雄、トーマス・E・ロレンスの波乱万丈の生涯を描いた作品。
イギリスはドイツと手を結んだオスマン・トルコ軍を制圧するため英軍司令部のロレンス中尉をアラブに送り込む。
ロレンスは灼熱の砂漠を横断してアラブ反乱軍の指揮者ファイサル王子のもとにたどり着く。ロレンスは彼らの
力を借りてネフド砂漠を渡り、トルコ軍の重要拠点アカバの攻略に成功して英雄に祭り上げられる。彼はその後も
アラブ人とゲリラ活動を続けたが、略奪を目的とし始めたアラブ軍を統率できないロレンスを司令部は必要と
しなくなった。ロレンスは任務を解かれて一線を退く。

主題歌の『アラビアのロレンス』はモーリス・ジャールの作曲によるもので、壮大なスケールにロマンの漂う序曲
に仕上げています。撮影前はリチャード・ロジャースが音楽担当でしたが彼の都合で急遽モーリス・ジャールに
変更されたそうです。オンド・マルトノを使った主題歌は映画の主要な場面で一層際立っていました。
なお、サウンドトラックはモーリス・ジャール指揮によるロンドン・フィルハーモニー・オーケストラによるものです。

↓はサントラ盤の『アラビアのロレンス』序曲 YOUTUBEより