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映画音楽史(285) 『華麗なる賭け』 1968年公開

2014-11-15 11:43:31 | 映画音楽



『華麗なる賭け』 The Thomas Crown Affair (米) 1968年制作
監督 ノーマン・ジェイソン
音楽 ミシェル・ルグラン
主演 トーマス・クラウン … スティーヴ・マックィーン
    ヴィッキー・アンダーソン … フェイ・ダナウェイ
    エディ・マローン … ポール・バーク
主題歌 『風のささやき』 ( The Windmills of Your Mind ) 唄・ノエル・ハリスン

銀行強盗の元締めと美人保険調査員との駆け引きを描いたコメディタッチのアクション作品。
クラウンは資産家の紳士であるが、盗みに異常な才能と情熱を持っている。彼の趣味は自分で作り上げた犯罪組織を
電話で操りながら銀行強盗を働くことで、まんまと銀行から10億を盗み出すことに成功する。保険会社の調査員ヴィッキー
は捜査の結果クラウンが怪しいことを突き止めて、身分を明かした上でクラウンに近づき奇妙な交際が始まる。そのうち
二人はお互いに恋するようになってしまった。そこでクラウンは最後の仕事を企み、それを察知したヴィッキーとマローン
刑事は現金の受取り場所でクラウンが現れるのを待つ。しかしクラウンはそこには現れず、ヴィッキーに南米で待つという
メッセージを残してすでに旅立っていた。ヴィッキーが南米に来るかどうかは最後の賭けであった。

モーツアルトの協奏交響曲に似た主題歌の『風のささやき』はミシェル・ルグランの作曲で、これにマリリンとアランの
バーグマン夫妻が詩を付けたものです。唄っている歌手はノエル・ハリスンで俳優レックス・ハリスンの息子です。
映画ではタイトル・バックとクラウンがグライダーで大空を旋回するシーンで流れていました。
レコードとしてはノエル・ハリスンの他、ダスティ・スプリングフィールドの歌唱や、ミシェル・ルグラン自身の演奏、ポール・
モーリア楽団、パーシー・フェイス楽団など多数がリリースされています。

Round, like a circle in a spiral
Like a wheel within a wheel
Never ending or beginning 
On an ever spinning wheel

↓はノエル・ハリスンの『風のささやき』 YOUTUBEより



素晴らしい楽曲なのですがアメリカ流にこういう使い方をされてはルグランが不憫に思えてなりません。
やはりこの曲は演奏で聞くのが一番のように思います。
↓はミシェル・ルグラン楽団の『風のささやき』 YOUTUBEより




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2 コメント

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風のささやき (いせえび)
2017-12-13 22:43:40
こんばんは。
おっしゃるとおり、ルグランの曲は演奏で聴くべきでしょうね。
特に忘れ得ぬ名曲、昔も今も青春の感傷に胸を締付けられる「おもいでの夏」は歌ではダメですね。
事実、歌のは聞いたことがありません。
しかしこの「風のささやき」はハリソンの歌が私の好みです。
初めて聞いた当時、このシングル盤を買い、辞書を引き引き大汗をかいて自分なりにどうにか訳を付けました。
だが出来上がった全訳は、何だこれは??という意味不明のレベルでした(^^;)。
まあしかし、断片的に分かる一部分と、韻を重視した言葉遊びの流れのおもしろさと、何よりも曲の美しさを損なっていない歌が、すばらしいと思いました。
Chochinさんの論に反するような内容になりましたが、ご寛容のほどを。
次の更新は、いつも何が飛び出してくるか本当に楽しみです。
ありがとうございます。
私のコメントは時々冗長な文章になり恐縮です。
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いせえびさんへ (Chochin)
2017-12-14 13:38:19
こんにちは。
「おもいでの夏」は私の守備範囲を超えていますので残念ながら未見です。
ただ、音楽だけは心の隅に残っています。
「風のささやき」は良い曲だけにそれぞれの好みが違うのも致し方ありませんね。
私の感覚はどちらかといえばマイノリティの類だと自負していますので
今後もお気遣いなく仰っていただけますようにお願いいたします。
The Windmills of Your Mind ですが、
英詞は、ぐるぐる回る風車が過去を暗示するようなイメージですね。
まるで走馬灯を眺めているかのようにも思えました。
コメントありがとうございました。
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