港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


献立は…  
シネマ・ポップス…ときどきイラスト

旅の友・ポップス編 (382) 『わらの男』

2018-03-17 18:00:24 | 旅の友・ポップス編

『わらの男』 カルロ・ルスティケッリ楽団
”L'uomo Di Paglia” Carlo Rustichelli  【YOUTUBEより】


1958年制作のピエトロ・ジェルミ監督による同名のイタリア映画の主題歌です。
映画は妻子ある中年男と若い娘との不倫をベースにして小さな家庭の悲哀を描いた作品で、独特の人懐こい作風と
リアリズムで小市民の生活をきめ細かく描いており、『鉄道員』『刑事』と共にジェルミ三部作ともいわれています。
タイトルの”L'uomo Di Paglia”は直訳通り「わらの男」すなわち案山子のことで、「意気地なし」という意味合いです。
平凡で生真面目な一市民が、ふと人生を狂わせるような幻のような世界に足を踏み入れてしまったために家庭が
崩壊し若い命が失われてしまうが男には何の術もない…まさに「わらの男」そのものが描かれています。
主題歌はピエトロ・ジェルミの盟友で、『鉄道員のテーマ』『死ぬほど愛して』でお馴染みのカルロ・ルスティケッリが作曲、
そのアンニュイなメロディーは映像と連動して主人公たちの不安定な情感を見事に表していました。

関連記事
2014-04-17 映画音楽史(105)『わらの男』1959年公開



最新の画像もっと見る