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民法→無権代理人と本人との関係

2009-09-30 23:23:11 | 法律
無権代理人と本人との関係

正誤問題
1) 無権代理人が本人の不動産を第三者に売却した後に、
  本人が追認も追認拒絶もしないうちに死亡し、
  無権代理人とその兄弟が相続した場合、
  当該無権代理行為は無権代理人の相続分については当然に有効とされる。

2) 無権代理人が本人の不動産を第三者に売却した後に、死亡し、
  その兄弟が無権代理人を相続した。
  その後、不動産の所有者である本人が死亡して兄弟が相続した場合、
  当該無権代理行為は当然に有効になる。

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無権代理行為は原則として本人に効力発生はないのだけれど、
本人が追認すれば有効になることは分かるわね?
問題は無権代理人と本人との間に相続があり、その地位が同一人に帰属した場合です。
無権代理人が本人を相続した場合は、
信義則の面からも自分がやった行為に対して責任を持つのは当然ということで、
自分のやった無権代理行為を追認拒絶することはできないのね。

但し、本人を相続したのが無権代理人を含めた数人の共同相続だった場合はどうかしら?
上記の理論でいくと、無権代理人は少なくとも自分の相続分については追認拒絶できないようにも思えるでしょ?
1)の問題のポイントは追認権の不可分性。
つまり、追認権は共同相続人全員に帰属するものであり、
共同相続人全員が追認しなければ追認の効力は発生しないということ。
したがって、共同相続人の中に追認拒絶をした人がいれば、
無権代理人の相続分も含めて全体として追認効力は発生しないのよ。

次に、無権代理人の兄弟がが無権代理人と本人を時期を異にして数次相続した場合です。
2)の問題では最初に無権代理人を相続して、その後に本人を相続していますね。
この場合は、相続人は被相続人の地位を包括承継することになるために、
この兄弟はは無権代理人の地位と同一の地位になります。
後はお分かりのように、第二の相続である本人を相続した時点では、
無権代理人が本人を相続したのと同じと解されるのですよ。
だから、当該無権代理行為を追認拒絶することはできず、有効となるわけです。

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1)間違い
2)正解

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