パンドラの箱を開けるとちむがいた

書くスピード早いですが、誤字脱字多し。

出版社の意地

2006-07-02 02:41:52 | Weblog
みすず書房から、クロード=レヴィ・ストロースの「神話論理1」が4月に発売されました。
全5巻らしく、これから2年をかけて出版される予定です。しかし、この本、
この第一巻が翻訳されるまで40年もかかったとのこと。

途中で翻訳者が死去されたりして、難航を極めたとのことで、これまでの間、みすずは
版権料をずーと払い続けていたとのこと。そのせいか定価8000円となってしまった
のではないかと思います。

この本については、ぼくがよく知っている人が出版に携わっているのですが、
ほんと出版できてよかったなと思います。

他のブログで、「この「神話論理1」は買ってはいけない。なぜなら、論理が成り立っていない
(本人は英訳版で読んだとのこと)」などど、発言をしている人もいますが、
40年前にこの本を読んでそんな感想を言っているのならまだわかりますが、
今、現在、そういう発言をすることは非常に野暮だと思います。

この本はそういうレベルの話ではなく、そんな「論理の不成立」などは十分承知しつつ、
これまで、粘り強く出版しようとしてきた、みすずと訳者の「志」に敬意を払って買うべき本であり、
決して論理がどうとか、古いから買わないなどどいう、理屈にとらわれてはいけないと思います。
この本を購入する人は、そのあたりを当然に理解できていると思います。

かく言うぼくは図書館で借りますが…。お金持ちで理解のある皆さん、是非買って読んでください。
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