静と動の趣味日記

以前習った押し花作品やエコクラフトバックなどを掲載。運動不足解消に始めた卓球の事や旅先の事を気ままに書いています。

アンコールワット続編

2007年01月18日 | Weblog

カンボジアでの1日目は早朝、朝陽のアンコールワット鑑賞をして、ホテルで朝食をしてから、午前中はアンコールトム観光でした。
アンコールトムの広さはアンコールワットの4倍ぐらいの広さなので、その中には、バプーオンと言う、ヒンドゥー寺院、バイヨンと言う仏教寺院、ライ王のテラス、象のテラス、ピミアナカス(王が儀式を行う宮殿)など、たくさんの建物があります。

ピミアナカスは「天上の宮殿」・「空中楼閣」という意味があるそうです。
赤っぽい石を使用したピラミッド状の建物で、建立当時の中央祠塔(しどう)は金箔で覆われた黄金堂だったということです。
写真を見ていただければ分かるように、ものすごく急な階段があり、手を付かなければ登れないですよ。



ピミアナカス


午後はアンコールワットの中を見学し、夕刻にプノン・バケンと言う小高い丘から、夕陽のアンコールワットを鑑賞しましたが、この日は残念ながら、で、綺麗な夕陽は見られませんでした。

アンコールワットの中には、3つの回廊があり、前の記事でご紹介したような、細かな彫刻があり、天国と地獄の図やヒンドゥー教の天地創造の物語の図などがありました。

下の写真はアンコールワットの階段で、登る時は手を付きながら登って、塔の中を見てから、いざ降りようと思って、下を見ましたが、 やはり怖~い。
そこで、たった1ヶ所だけ手すりが付いた所に回ると、長蛇の列が出来ていましたが、仕方なく並んで手すりを頼りに降りてきました。
遺跡はどこも、このような急な階段が多いので、行かれる方は服装や履物に気を付けた方が良いですね。


アンコールワットの階段

2日目は午前中、ベンメリア遺跡観光でした。
ベンメリアはアンコール・ワットから車で約2時間ぐらいかかりました。
市街地から少し離れると道路の脇には高床式で質素な家々が建っていて、電気はもちろん、水道・ガスもないそうです。
そんな質素な家でも、ほとんどテレビのアンテナは立っていて、テレビはバッテリーで見るそうです。
テレビが唯一の娯楽なのかも知れませんね。
ベンメリア遺跡は修復が施されないまま森の中にひっそりと埋もれ、崩れた石材の上を歩いたり、暗い回廊を通ったり、狭い入り口をくぐったり、みんなで手助けしながら、見てまわり、まるで密林の探検隊の気分でおもしろかったです。
ベンメリアは「花束の池」という意味を持ち、三つの回廊、十字型の中庭などの伽藍配置になっていて、規模は小さいけれど、アンコール・ワットと類似点が多いことから「東のアンコール」とも呼ばれているそうです。


崩落したままのベンメリア遺跡


午後は市街地から約50分でバンテアイ・スレイ遺跡に行きました。
バンテアイ・スレイ遺跡は「女の砦」という意味だそうで、他の遺跡と違い、赤色砂岩を使っているので、全体が赤みがかっていて、ヒンドゥー教の寺院です。
遺跡としては、小さい方ですが、彫刻がとても綺麗で、見ていても飽きない。彫刻の彫りが深くて「東洋のモナリザ」と呼ばれるものがありました。
下の写真のように、とても丁寧に彫ってあって、1000年以上もたっているものとは思えないほど、しっかりと保存されていました。
以前は近くまで入れたそうですが、今は遠くからしか写真が撮れませんでした。


東洋のモナリザ
 写真をクリックするとモナリザのアップが見られます。


8本の腕を持つヴィシュヌ神の彫刻

3日目はオプショナルツアーで、午前中、東南アジア最大のトンレサップ湖に行きました。
乾季は、琵琶湖の3倍、雨季には、8倍になる湖だそうですが、向こう岸が見えない、まるで海という感じでした。
今回は乾季で、観光船の船着き場は、細いボコボコ道の先の方にあり、強烈に生臭い臭いが立ちこめていました。
漁師の家はもちろん、学校も教会もレストラン兼土産店などもすべて、湖の上にあり、ビックリ!
乾季と雨季で、漁場が変わるため、自由に移動出来る様になっているそうです。
水の色は赤土色で綺麗ではないのですが、そこで洗い物や洗濯、沐浴したりするそうで、トイレも兼用らしい、これにもビックリするやら、 ゾー、ゾーとしてしまいました。


トンレサップ湖の水上生活

午後は、タ・プロームとバンテアイ・クディ寺院、タ・ケウ寺院の3ヶ所を見ました。
タ・プローム遺跡は12世紀終わりにジャヤヴァルマン7世が建立した仏教寺院だそうです。
この遺跡は樹木に覆われた発見当時の様子を残すために修復工事はしていないとの事でした。
でも、単に放置してあるのではなく、この状態を保つために邪魔な木を切ったりして、メンテナンス作業は行われているそうです。
何本もの巨大なスポアンの根(日本ではガジュマル)が大蛇のように縦横無尽に遺跡に絡みついたり、太い根や幹が石の間に入り込んで石積み崩壊の大きな原因となっているようでした。
逆に、樹木が網の目のようにしっかり絡みついて石積みを守っているから崩壊を免れている、とも言えるので、修復された遺跡を管理するより、難しいらしいです。 


建物に覆い被さる熱帯樹

 


今にも押し潰されそう

最後のタ・ケウ寺院はピラミッド形ヒンドゥー寺院で、王の死によって建設中止となり、壁面を飾る浮き彫りもないそうですが、途中で放棄されたので、アンコールの建築方法を解明する手がかりが多く残されているとの事でした。


タ・ケウ寺院


ここまでは、アンコールワット観光の部分を、ご紹介してきましたが、そこに暮す人々の生活はと言うと、どの遺跡に行っても、裸足の小さな子どもや女性たちが、絵葉書やガイドブック、自分たちで作ったような民芸品などを持って、次から次へと「3ちゅ、1ドル」など片言の日本語で、買うように迫ってくる物売りの多さに閉口。
かわいそうだと思っても、ハッキリ断らないと、つきまとわれて嫌な思いをします。
また、地雷で手、足がない大人や子供も遺跡の通路などに座り、物乞いをして生活をしている様子でした。
砂ほこりが舞う道路の脇で、パンやしじみ、魚などの食べ物を売っている露天商や屋台などが、ずらり並んでいました。
ホテルでも、水道水は飲めない、生野菜などもなるべく食べない方が良さそうです。
どんな水で洗っているかわからないのでね。
実際、主人はお腹の具合が悪くなり、辛かったようです。
主人曰く「私は誰かと異なり、文明人に近い体質なので同じものを食べても、耐性が無くすぐ病になるみたい」だってさ。
何かい「私はジャワ原人だから、大丈夫ってか」プンプン
この旅行で一番感じた事は、「日本に生まれて良かった」「私たちは贅沢しすぎだな
これを機に、もうちょっと考えて生活しなければいけないなと痛感しました。

つまらない文章を、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
待ってた甲斐がありました (田吾作)
2007-01-19 03:15:56
もう、びっくり。
丁寧な説明が豊富な〔紀行文〕で、しかも長文。
とても読み応えがあって、思わず時のたつのを忘れて読みふけってしまいました。

こんな大作、大変だったでしょう、ただでさえお忙しいのに。

他の人に見せたくないから買い占めたいけど、満天下の人を敵に回しそうだから我慢します。

そのかわり、プリントして手元に置き、いつでも、どこでも読めるようにしておきますが、どうかお許しください。
ダメ、と言われないうちに、もう印刷しちゃった。
ヨソへは売りません。

見せてやるだけ。 
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まぁ~すっごい大作 (kosumosu)
2007-01-19 12:51:41
お忙しいchimamanonさんよくぞこれ程の長文詳しい説明をして頂き私も時の経つのを忘れて読みました
さ す がchimamanonさん驚き入りました。だから私は無銭旅行が出来るのです、
うれし~い田吾作さんよりも先に印刷してしまいました  ごめんなさ~い
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再び旅行気分でーす (eiko6215)
2007-01-19 14:44:53
写真と紀行文さすがchimamanonさん見事です
二度も旅行をした気分になる事が出来ました。
読み応えのある内容の文をゆっくりと読み、楽しかった旅行の思い出が又よみがえりました。
有難う御座いました。
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素晴らしい旅! (沙羅)
2007-01-19 20:22:12
時の経つのも忘れ、アンコールワット続編をじっくり読ませていただきました。
カジュマルの大木が遺跡を守る役目を果たしていたり、赤く濁った川が生活に無くてはならない恵みの水だったり…。        
驚くことばかりです。
遺跡も壮大ですね。
chimamanonさんの最後の感想文を読んで、私もつくづく感じました。自分たちの暮らしがどんなに便利なのだろう、どんなに清潔で快適なのだろう、って。
おっしゃる通り、ありがたいと思わなくてはなりませんね。
みんなのリクエストに応えて、して下さり、ありがとうございました。
ステキな空想の旅を楽しませていただきました。
いつか行ってみたいなぁ
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田吾作さんへ (chimamanon)
2007-01-19 23:33:30
お早い、お着きですね。
こんな時間に起きて、読んでいただけたなんて光栄ですが、風邪など引かないでくださいね。
写真だけしようと思いましたが、ちょっと説明もなんて思ったら、こんなになってしまいました。
途中で、田吾作さんの所の「おばけ」に応援を頼もうかと思ってしまいました。(笑)
恥ずかしいので、あまり他の人には見せないでくださいね。
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kosumosuさんへ (chimamanon)
2007-01-19 23:53:41
私のこんな写真と文章ですが、旅行気分を味わっていただければ、嬉しいで~す。
私も旅行の写真や情報などのホームページを良くみますが、そんな時はあっと言う間に時間が経ちますよね。
いつでも、遊びに来てくださいね。
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eikoさんへ (chimamanon)
2007-01-20 00:08:47
eikoさんが去年行かれた場所は懐かしんでいただいて、行かない場所は「こんな所もあるんだ」と楽しんで見ていただければ幸いです。
「ハスのお茶」でもお入れしますので、ゆっくりしていってくださいね。
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沙羅さんへ (chimamanon)
2007-01-20 00:41:57
コメントありがとうございます。
出発前にちょっとしたガイドブックを読んで行きましたが、カンボジアの歴史や観光地の遺跡の紹介だけで、人々の生活などは書いてなかったので、現実を見せられ、カルチャーショックを受けてしましました。
水一つをとっても「水道の蛇口をひねれば、その水が飲める」今までは当たり前のように思っていましたが、とってもありがたい事と感謝しなければと思います。
沙羅さんも一度は行かれると良いですよ。
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感謝*感謝 (芝桜)
2007-01-20 16:44:17
写真つき*紀行文*何回も読み直しました。
行かない私もこれで満足です、凄い所なんですねこれだけメモをとるのは
休む時間はありましたか?年齢制限体力と兼ねないといけませんね、1000年も残すことに
頭がさがります、日本人に生まれたことの幸せを
忘れてはいけないですね。反省 五体満足ですもの
少し頭が悪いけど*楽しませていただきました。
 
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芝桜さんへ (chimamanon)
2007-01-21 01:06:40
何度も読んでいただきありがとうございます。
これで満足だなんておっしゃらずに、是非行って見てきてくださ~い。
年齢制限はありませんでしたが、見る場所によっては、かなり歩きますので、足腰が丈夫な内が良いですね。
今回のツアーで、76歳の女性が一緒だったのですが、アンコールワットの急な階段を登る人を募った時、一番先に手を挙げて、ガイドさんや若い人達をびっくりさせました。
そして、とうとう若い人達と一緒に登り、満足そうに降りて来るのを、みんな、で迎えました。
私が、その歳になったら、はたして登れるかしらと思ってしましました。
凄いパワーに脱帽でした。
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