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草津戦

2012年08月23日 | Weblog
連戦ということもあり、対草津の準備としては限りのある中、内容は良かったと思う。ただ、勝ちたかった・・・。非常に悔いの残る試合でもあった。

前半はほぼパーフェクトに近い内容で、相手に全く隙を見せなかった。全体がコンパクトにまとまり、特にディフェンダー陣の予測、準備は完璧だった。攻撃していても、カウンターのリスク管理がしっかりできていたので、二次攻撃に繋がるディフェンスができていたし、ハイボール、ロングボールを多用する草津に対しても、ボランチの選手はもちろん、前線の選手もプレスバック(挟み込み)できていたので、セカンドボールをほとんど拾えていた。

良い守備ができていたので、攻撃でもテンポが良く、相手のディフェンスと中盤の間で起点を作れて、何度かチャンスを作れていた。拓の目の覚めるようなサイドチェンジも効果的だったし、西森のポジショニングも良くて、選手間の距離がすごく良かった。あのスルーパスはタケに決めて欲しかったね。

しかし、サッカーは90分のスポーツ、後半は完全に草津のペースになってしまった。さて、それはどうしてなのか???理論的に分析すれば様々なものがあると思うし、答えは一つではない。どれが当てはまるかは結果論でしか話せないが、そのいくつかを考えてみた。

一つ目は全体のバランス。前半に比べると選手間の距離が遠く、縦も横も広がってしまった。特に縦(
DFからFW)の距離が空いてしまい、セカンドボールへの反応が後手になり、相手のボランチにボールをもたれる事が多くなってしまった。例えば2FWが横ではなく、縦関係になって中盤との間に降りるなどして、スペースを埋める事も必要だったかなと思う。

二つ目は、クリアポールをハッキリさせる事。せっかく奪ったボールを大事に繋ぎたい気持ちは当然あるから、ディフェンスの選手もFWを狙ってパス性のロングボールを蹴る。ではなくて、繋がらなくてもイイから、相手の背後まで蹴り込んで、陣地を挽回する。ラインを上げてセットし直す。こういうハッキリとしたプレーも必要だったかなと。パスのようなふんわりしたロングボールをFWに蹴っても、結局跳ね返されて押し込まれる。この繰り返しだった。

後一つあげると、ボールを動かす時に、行くのか行かないのか、そこが中途半端だったように思う。前線の何人かは突破に入ろうとしているんだけど、後ろの選手は何となくラインをあげる。結局人数不足やイージーミスでカウンターを受ける。前半は準備が完璧だったリスク管理も、少し甘くなっていたのでカウンターを受けてしまう事があった。そこで奪ったり跳ね返しても、前線の選手は戻りきれていないので、相手にセカンドボールを拾われて、どんどん押し込まれる状況が続いてしまっていた。行くなら行くで、ラインを上げて攻撃の態勢に入る。人数をかけてボールを動かして、"点を取るため"のボール回しにする。それを、勝っていてリスクを犯したくないから、何となく取られないようにという狙いでボールを回すので、横パスが増え、バックパスも増えて、結局ゴールまで行けない展開が続き、自ずと間延びした状態になる。これではコンパクトな守備にはなり辛い。

多分、これを全部やればイイのにと思う人がほとんどだと思うけど、なかなか簡単にはいかないのが難しいところ。逆にいえば、どれか一つを徹底することで、テンポや流れが生まれ、上にあげたいくつかのポイント全てがうまく機能することにもある。

あれだけ完璧な前半を過ごしても、結果的には1-1というドローに終わることがある。これがサッカーなのだと、改めて痛感した。

確かに、負けているチームは自然と前への気持ちが強くなり、前後半でガラリと変化するチームもよくあるので、サッカーは理論だけで解決するものではないこともよく理解している。

その場の雰囲気、相手の様子などもよく観察することは必要。その中で、最適な判断、それが個人レベルだけではなく、チームとしての方向性を示すリーダーも必要かなと思う。

自分も途中から出て、何とかゴールにつなげたかったが、決定的な仕事はできなかった。そこも猛反省しつつ、次節の富山戦ではしっかりと勝ち切れる試合をしたいと思う。

夏休み最後のホームゲーム、子供達の前で格好イイ姿を見せたい。また熱い声援を宜しくお願いします。