にこにこ堂「ちえまる本舗!」

編み編み大好きなハマのおばはん。闘病の日々ですが、明るい気持ちで頑張っています!!負けないぞ!!

車椅子でも畳の生活

2005-04-16 | 介護アイデア
七沢病院の生活も少しずつ慣れてきた頃、いつものようにきゅうちゃんと帰宅後の生活についていろいろ話し合っていました。
転院してからは今までのように毎日記録をつけるということがなくなってしまったので、確かな日にちはわからないのですが、転院して二ヶ月くらい経った頃だったと思います
きゅうちゃんが
「俺が退院するまでに揃えておいて欲しいものがあるんだけど」
と言いました。
あ、そうか、そろそろ考えておかないとな・・・

まず、トイレにウォシュレットをつけてほしい。(そりゃそうだ!了解!)
   背もたれと肘掛けのついているお風呂用の椅子を買っておいてほしい。(さっそく 探しやす!)
   トイレの入り口に手摺をつけておいてほしい。(お安い御用!!)

で、「あとはベッドだよね?」
と言うと、なんと、帰ってきた言葉が
「いらないよ。今までのままでいいよ。おふくろもいるから部屋狭くなっちゃうし、自分のせいで倒れたんだからこっちが今までの生活にあわせなくちゃいけないんだ・・・だから買わないでいいからね。」でした。
「ほえ~スゴイ・・・エライ・・・」マジでびっくりしました。
きゅうちゃんのリハビリを担当している理学療法士さんからも、ベッドのことを聞かれたそうです。きゅうちゃんの意向を伝えたところ、やっぱりえらくびっくりしていたそうです。誰だってスゴイと思うよ。

そして、「じゃ、これからは車椅子から床の上に降りたり、また坐った状態から車椅子に乗る訓練をしていきましょう
ということになったのです。これは本当に異例で、特別なのだそうです。きゅうちゃん、いい先生でよかったね
ところが、言うは易し・・・これはかなり高度な技術がいりました。
いつものリハビリメニューを全てこなした後、最後に指導を受けながら乗り降りの訓練をするのですが、平衡感覚がないので、何度やってもしっかり坐ることができません。
なんとか椅子の上にお尻が乗るのですが、すぐに横へ落ちそうになってしまうのです。
普通の半身麻痺ならば、訓練すれば徐々にできるようになるそうですが、きゅうちゃんの場合はなかなか難しそうでハラハラです。うっかり落ちて骨折でもしたら目も当てられませんよね
逆に危ないので、先生も「また違う方法を考えましょう」と言ってくださいました。


一時はどうなることかと心配しましたが、退院後、試行錯誤でいろいろ試しているうちに、とても安全な方法を見つけることができたのです。
車椅子から降りるときは、上体を下に傾けて屈んだ姿勢になり、左手を床について左ひざも少しずつ下ろして床に下りる方法です。
車椅子に坐る時は、その逆をすればいいのですが、危ないので、手摺のあるところまでいざって行き、手摺に掴まって立ち、そこへ私が車椅子をスッと持っていく方法をとることにしました。
実際に生活していくと、結構いい方法が見つかるものだと思いました。
頭で考えているよりも、まずやってみることが一番かもしれませんね

今日のイラストは、きゅうちゃんが手摺のある所まで、お尻でいざって行く時に「お尻が痛いだろうなあ・・・」と思ってドイトしたものです
板の裏にキャスターを五個付けました。最初は四隅だけでしたが、中央にも一つプラスしたらとても丈夫で安定がよくなりました。