武蔵野つれづれ   第3の生活を自由人として

中国での体験記を記して参りましたが2012年の秋に帰国しましたので、これからは武蔵野での生活を徒然なるままに書きます。

第17話 霊隠寺と龍井茶

2010-07-23 22:21:43 | 上海

 西湖から少し離れた霊隠寺へ行った。326年創建の中国禅宗10刹の一つで、最盛期には3000人の修行僧がいたという。確かに境内は広い。参道の途中の岩肌には多くの石仏が彫られている。深山幽谷という感じで、石仏には相応しい谷間という感じがする。


こんな所によくも、と思われるくらい、びっしりと刻まれた石仏。

見るからにふくよかな感じの仏さん。「メタポ」なんて言葉がなかった時分、太っ腹が尊敬されたのだろうか。


善男・善女の群れ。線香は日本より大きく束になっている。線香を順次東西南北に向けて祈願する。


ご本尊の仏様。大きくて金色で目映い。
 

周囲は龍井茶の特産地である。一面に茶畑が広がる。龍井茶は緑茶の代表である。本来はこの辺りの龍井村周辺でとれる茶を「龍井茶」というが、中国全土で売られている「龍井茶」はほとんどが他所生産の偽物だそうである。今回農家から250gを250元で買った。土地柄これは間違いなく本物である。上海の茶屋店頭で比較してみると、1/4くらいの値段のようだ。ラッキー !!


左の写真のように、釜に擦りつけるようにして煎る(揉捻)のが龍井茶の独特の製法だそうだ。そのために茶葉が扁平になる。茶は茶こしを使わず椀の中に湯を注ぐだけなので、不精者の自然院には丁度良い。