握手

身を引いて
取り巻きの笑顔

すると乗り出して
こっちにくるでしょう

嫌いな人と乗った船
波が立っても飲まれてはいけない

舵を取る人と
船を進める人

握った手は鎖
後悔は前進あるのみ

ちょびっとバッド

ちょびっとバッド　はい、ジ・エンド
ダメってもっと　さぁ、逃げんと
目開けてさぁ！
ねぇそんでさぁ！
ニコッってやって　グッてなって
好きって言って　はい、笑って

耳色の詩

赤い目をした　あの子の体
あの子の体は　穴だらけ
あなたの穴にはどの子が入る
どの子もこの子も
穴多に　穴多に　穴多に　あいたい
誰よりも速く
駆けてく　駆けてく　駆けて行く

青い言葉を　放った先の
誰かのゴールが　閉ざされて
切りたい最期が最初になった
足りない足りない
あなたを　あなたを　あなたを　食べたい
でなきゃみるみる
欠けてく　欠けてく　欠けて逝く

白い息吐き　春待つ季節
季節外れの　舞い散る桜
桜のピンクは妖しい色気を
纏って泳ぐ
あなたに　あなたに　あなたに　惚れたい
釣った釣られた
濃いと薄いと　ノードの差かな

赤い目をしたあの子は空だ
青い言葉を放ったからだ
白い息吐き春待つ今日は
確かに誰かに
つながる　つながる　つながる　体
優しい切断
欠けても　駆けても　掛けてみたいな
解けても　説けても　溶けてみたい

…名

そんな色の名前をきいて
忘れないでいてほしい
忘れないでいてほしい

出来ればいい

人を守りたいと思えばいい

自分が居たい場所に立てばいい

原点

人には見えない点がある
0.000000……1秒

つながることはない
そう見えるだけ

とぎすまして
とぎすまして

その針の先をつきつけて
注射

同じ命

私は
束縛という箱の中で
自由に生きたい

私は
たくさんの人の上で
ごめんねを言いたい

私は
間違いを犯しても
許される仕組みをつくりたい

私は
非難される事を恐れる
その恐れから解放されたい

私は
暴れてやりたい
そんな私を抱きしめてほしい

私は
気付かないふりをする
幸せというこの現状を

私は
あなたです

あなたによく似た
命です

あなたは
自由に生きたい
束縛という箱の中で

あなたは
ごめんねを言いたい
たくさんの人の上で

あなたは
許される仕組みをつくりたい
間違いを犯しても

あなたは
恐れから解放されたいが
非難される事を恐れる

あなたは
抱きしめられたい
それでも暴れたい

あなたは
幸せですか

やさしさ

迷惑にならないように生きたいから
友達の数をかぞえて
共感できるフレーズを呟いて
思ってもいない「ごめんね」「ありがとう」を繰り返す

あなたは
明日も明後日も
殴られた人を黙って見過ごす

あの人はどう思うんだろう
こんな私のことを

馳走

もっともらしく生きてきたものを殺すことを
営みと言います

ご馳走様は愛の言葉
頂きますは誓いの言葉
命をつなげることを誓います

これからも
生み続けていくしかないのです