名言暴言直滑降

自作の詩や、いろんな人の名言暴言を紹介。

うたを終わります

2018-02-13 13:36:14 | あ行 (自作の詩)
ふたりのことは誰も知らない

どうやって出会って
どうやって好きになって
どうやってできないことが出来るまでになって

何故すれ違って
何故嫌いになって
何故できていたことが出来なくなったのか

その時。

警告音を鳴らしたけれど
ふたりは耳を塞いだ

音がメロディや言葉にならなければ
存在してはいけないなら
またわたしは嘘をつかなくちゃ

ふたりのことは誰もが知っている
だってふたりの奏でる音楽は
決して誰の邪魔にもならなかったし
よくあるけれどちゃんと聞けば結構素敵に聞こえたから
だけど本当のことなんて誰も知らなかった

続けていくことが素晴らしいのは
守れる喜びがあるから
元に戻りたいと思った時点で
壊れているのだから。

うたを終わります。

オタマジャック

2017-04-16 17:26:58 | あ行 (自作の詩)
蛙の子は蛙
と言うけれど
わたしの子はオタマジャック

鳴き方を知らないから
ただ泣くだけで
伝わらなくてかわいそう
でも

蛙の声がわかるのは蛙だけ
どうせ一生懸命しゃべっても
誰も私のことなんか知らないさ

手足が生えたら
上手に泳げるようになるね
そして今度は陸地にあがれば
跳べるようになるのさ
でも

いくら跳んでも届かない
しみったれた土の数センチ上じゃ
誰の足下にも及ばない

蛙の子、オタマジャック
否が応でも育っていくね
拾って捨てて、食べては吐いて
取り込むことで押し出すものを
呼吸と呼んだりするみたい

蛙の子、オタマジャック
道なり世渡り育っていくの?
起きて転んで、書いては消して
五線の河をながれるものを
音符と呼んだりするみたい

当たり前に汚していけよ
全部黒なら美しい
オタマジャック、オタマジャック
右も左もオタマジャック
どこもかしこもオタマジャック

知ることで絶望する未来など
いま以上なんかじゃないんだよ

そういう音
そういう音でつくろうぜ
オタマジャック
世界を塗り替えて
蛙の詩(うた)が聞こえてくるよ

圧倒的な力で

2016-06-21 03:06:49 | あ行 (自作の詩)
圧倒的な力で押さえつけ
完全勝者となる自分を想像する

圧倒的な力で押さえつけられて
完全敗者となる自分を想像する

どちらも魅力的だが
後者の方がより魅力的だ

自ら力を手に入れなくとも
相手まかせだから楽だ
すぐ出来そう
誰か圧倒的な力を私に行使して

挑む

2016-05-27 03:42:33 | あ行 (自作の詩)
うまくいく
って
優しい嘘がつけるようになる
ことじゃないかな

うまくいかない
のは
優しくても嘘はつきたくない
っていう優しさが
そうさせてるんじゃないかな

頑なに偽善だと思ったところで
抗えない厳しい本当が
私の心を抉る

愛など、本能など
理に適うことじゃない

理に適うのは
挑む勇気だけ

青葉

2015-11-12 17:02:19 | あ行 (自作の詩)
若返る
色をつけた退廃

思えば
私が種であった頃
ただ音だけの世界で
昼も夜もなく
ぷかぷかと浮いていた
腹の中で
温かい血と細胞
何より私たちはつながっていた
ことば通り
つながっていたのだ

赤として生まれ
断ち切られた時に
最初の自立はやってくる
小さいから過酷とか
無理解だから免れた不安とか
後々思いを馳せる事が出来るのは
また別の自立

ある程度の成長から
向かっているのが死へなのだと
思い至った時
生活という色は一気に青冷める

ただ何も無い所に向かおうとしている恐怖
時と共に刻まれてきた目に見える形が
老いるという生きてきた証拠

ああ、ブルー、ブルー、ブルー

青の中に投げ出された身は浮かばれず
空は空でも空虚の中で探すのだ
つながれる喜びを探すのだ

元来た道を辿れば
永遠に成れるのだろうか
このブルーを彩れば
種から花を咲かせられるだろうか

若返る
色をつけた退廃

思えば
私が種であった頃
ただ音だけの世界で
昼も夜もなく
ぷかぷかと浮いていた
腹の中で
温かい血と細胞
何より私たちはつながっていた
ことば通り
つながっていたのだ

俄かに信じがたい出来事も
許すことが出来たら
それは
埋めた
という事になるのでしょうか

平らに成る為に窪みに色を落とし
出っ張りを削り
並んで比が無いような顔で
表情などある訳もなく

冷静沈着という完成形を美と例えるなら
仕上げたものに費やしたり捨てられた幾つかのものの中にこそ
真実はあるのだ
つまり偽りこそ美なのだと

どうして
あなたはあなた以外のものになろうとして
そしてまた
あなたはあなたにかえりたくなるのでしょう

埋めたものが
流れ出る
それは美しくない事だと思いますか

ただただ吐くその言葉すら
誰かの為になっていなくてはならないと思いますか

老いるという生きてきた証拠に嘆く

ああ、ブルー、ブルー、ブルー

いつもみんな赤鼻のトナカイ

2014-12-21 01:21:33 | あ行 (自作の詩)
いつもみんな
笑いたいの
まるで子供
遊びたいの

でもそういうわけには
なかなかいかない
大人になった証拠かな
好きなものを我慢すると
強くなれると聞きました

暗い話ばかりで終わる日々は
ピカピカの夢はまるで見れない
辛い辛い愚痴って飲んで酔っ払って
二日酔いで寝不足です
12月の年の瀬 師走だし

せわしないの
止まらないの
わからないの
困らないの
使えないの
だらしないの
至らないの

笑えないの
たまにあるの
構わないの
ゆずれないの
心無いの
やるせないの
冬の空に
掲げたいの

浮いてる?
いいじゃない
沈んでるより

浮いてる?
君の存在は他人より高いとこにある

世界中見下ろせば
きっと気付くこともある
見上げてごらんと言ったら
星が見えたね
今度は君が星です
せわしなく地球は回ってるでしょ

(口笛)

相対

2013-06-08 19:55:49 | あ行 (自作の詩)
実はここだけの話 が
駄々漏れで怖い

特別な儲かる術 が
普通すぎてて怖い

わからんかったら聞いてな って言ってた口が
そのくらい考えたらわかるやろ って言うのが怖い

なんでも言って って言われたのに
弱音を吐いたら 嘘つき呼ばわり

出来るって言ったやん
やりますって言ったやん
内緒って言ったやん
秘密は全部言うって言ったやん
ごめんなさいって言ったやん
言ったやん
言ったやん

言ってることとやってることが違うんちゃうの?
あんたも、あんたも、あんたも、あんたも、
私もな

笑顔で挨拶 が
社交辞令で怖い

拍手大喝采 が
演出で怖い

今だけ!今だけですよ!閉店セールです!全品1000円!
宣伝する文句が毎日一緒で怖い

あなたには才能があるから仕事をしなさい
働けば働くほど 世の中のしくみがわかって怖い

好きって言ったやん
会いたいって言ったやん
ずっと一緒って言ったやん
病めるときも健やかなるときもって言ったやん
幸せにするって言ったやん
言ったやん
言ったやん

言ってることとやってることが違うんちゃうの?
あんたも、あんたも、あんたも、あんたも、
私もな

虹をかけるぞ 絶対
進化を経るぞ 絶対
星を狩る人
種を撒く人
罪無き人ぞ
罪無き人ぞ
日に日に多くを語ることなかれ

花を咲かすぞ 絶対
真意を問うぞ 絶対
夜を踏む人
髪を結う人
罪無き人ぞ
罪無き人ぞ
今すぐその口を閉じろ