途中 2006-02-25 15:19:17 | た行 (自作の詩) 「どうやってこの無言の会話を終わらせよう?」 「結構深刻な話だと思ってたから 終わらせられない」 答えた答えは答えではない でもそれでいい まだ途中だと思っている しばらく黙って質問もせず 言いたいことも言わず 「それでいいのか」と尋ねられたから 「それがいい」とだけ答える 「今日ここで寝る、これからも宜しくな」 答えた答えは答えではない でも「それがいい」 明日がきても隣に居てくれる誰かが 誰かのままでいますように
嗚呼 2006-02-24 01:28:43 | あ行 (自作の詩) 打つべきでした 胸を 間違って心を痛めたから 俄かに顔も歪み 雨が降り 雷が鳴った ゴロ ゴロ ゴロン 打つべきでしたね 鐘を 何も無い場所から 何も無い場所へと 運んだことを 黙ってて 黙って運んだ音だけを 感じてて ああ、と 言葉だけが重なってく
左手に燃ゆ 2006-02-17 00:12:52 | は行 (自作の詩) ベンチに腰掛けた二人の手が 二度と重なることはなかった 過去の話をしましょう 煙たいものを愛おしいと思えた女は 煙の中で動けないでいた 動けないでじっとしているものに対して 中傷的な視線を向けたのも女 女は二つの顔で 一つの男の心を奪い合った 重なり合った左手に 男はそっとリングをはめたが 右手がリングをはずしたのだ はずしたリングは左手が右手に与えた 永遠などなくなればいいと 永遠に思う為に 二人は世界で一番愛し合っていたと 左手は右手に言ったのに 右手は聞かなかった
ギャロップギャロップ、ターン 2006-02-16 22:57:07 | か行 (自作の詩) 追いかけても追いかけても、遠ざかり 隠れても隠れても、見つかった ギャロップギャロップ、ターンのリズムで 僕達は裏切られてゆく
明後日のキス 2006-02-15 21:32:44 | あ行 (自作の詩) 僕らは子供のままで生きてはいけない お母さんはいつまでもお母さんなのに お父さんは風に吹かれて飛んでいったのに 皆で乾杯したかった デコレーションケーキでなくても 疑いはディミヌエンド でもまだ終わらないでください 願いは今日行き、明日届く 明後日帰す、誰かと 大人になりたい