美しい世界

そうする！
僕らの心にはいつも輝く意志があるから
見えないものが見えたりする

ヘブン

どうなろうと知ったこっちゃない
世の中より世の外ですから

うのみ

かきくけこおおろぎ
さしすせそのまま
たちつてとんでく
なにゆえとんでく
うのみにしたなら
からだがだるくて
あたまがいたくて
みつばちみっつ
こおろぎよっつ
くすりをいつつ
いつまでも

2

限りなく2に近い1かも
もしかしたら2に見えてるだけの3かも

見えてるだけの数字で語るな
二人は二人で比類なき人同士だ

その隣の人とは足りなかったり
多すぎたりするが
一人は1とは限らんだろう

赤い実

赤い実は食べられる為にますます赤くなるのだ

おいしくなって
おなかのすいた動物がこっちに来た

手に入れたくて手に入れたものなのに
何か違う
嬉しいのに嬉しくなくて
何故か泣きたくて

手に入れられるものは欲しくない

かわいくなくても
彼がこっちに来なくても
いい
私は欲しいわけじゃなかった
赤い実を齧ると
私と同じ味がした

幸せになる練習

幸せになる練習をしたら
泣けてきた

幸せになるということは感謝するということ

感謝される人になれたら
幸せを与えられる人になるだろうか

私は何のために泣くのだろうか

羽根

空が欲しいわけじゃなく
羽根が欲しい

飛ぶ為の私でいたい
守る為に

スパイダー

聞き分けのない子供がいた
鬼のいない鬼ごっこを続けるあまり
捕まる事を忘れてしまったのだ
大人の遊びは命がけだから楽しいと思っていたのに
そんなわけもなく
聞き分けのない大人に成長した
諦めることが美しく思えてならない
今夜、君が鬼だった
誰の助けもいらない

白く発酵

どこ吹く風の至らぬ女
女より柔らかいものを私は知らない

一目見て言葉を失くした思い出と
あらゆる言葉を吐いて失くした思い出
風に浮かべて
ゆるゆると食べてしまいたい

その目的物よりその行為自体が
女を煮立ててますます思い出は
おいしく腐ってゆくのでしょう

裏

ある日の僕ら
したたかよりしなやかになろうと決めて
手を打ったのさ
音と共に風が起きて
目の前の嘘が真実にめくられてゆく
そんなわけで
僕らの悪事はたいてい許されている