今日はきのうの明日

知らないものと知ってるものを鞄に詰めた

誰かわからないあなたと
どこにむかうかもわからない
それでも二人でここから行こうと決めたから

知ってからでは遅かった

きっと未来は語るだろう
人は一人では生きられない
旅路の果てに本当に必要だったものを知る

偽装

悪い事を隠すのにまた嘘をついて
心が爛れていくのが痛い

あなただけが頑張ったり
許したらいいだけなのにと
思ってしまった
心が荒んでいくのが寒い

幼い頃に失敗を重ねていれば
こんなことにはならなかった
今更問題になったからといって
隠し通すだけしかできないのは
人の為でも自分の為でも
なんでもない
つらくなるしかできない
なんて可哀想

耳に確かな音

届けたいだけで
耳に確かな音を鳴らしていた
その声は
静か過ぎて
なんて煩い
家族がその森で迷っていなければ
私は明かりを消して眠れただろう
夢にさえ
逃げられてきた今日が
消えていくのに
背負うものばかりが重い

静かな世界

視界が歪んで
なにもかも失っていく
生に飽きは来ず
悔しくて悔しくて
愛しくて哀しくて
そんな誰かが
ビルから落ちた

今更泣いても
返ってこないと知りながら
究極はどこかって
知りたくて知りたくて
もがいて求めて
そんな誰かが
発砲した

だけど世界はまるで静かだ

隅の方に

隅の方に追いやられたものたちのなかにも
明日がいた

不通

行ったっきりで帰ってこない日々が
また帰ってくるようにと
お誕生日がある

私のために生きてくれてありがとう
あなたのために私も生きる
そんなキレイゴトを
包んで打ち込む毎年

行ったっきりで帰ってこない日々を
通じず止まったままの一瞬を
返して　返して
年を取っていくなら
その一瞬を返して

ゆき

とげとげとふわふわの共存を目指して
今日もゆく。
今日もゆき。

いつまでも、と。

焦り始める
文字達が
しきりにさよならを形作る

ありがとうというさよならや
ごめんねというさよならが
今日も涙の中で光っている

ねぇ、もっとゆっくり
落ちてもいいでしょ？

ぐちゃぐちゃになってもいいから
嘘みたいな本当を形作ろう

いつまでも、と。

かかりつけ

今が旬だともてはやされたい
甘めスタイル
探せども
薬箱にはありません

右肩上がりの
進展風
寝ても冷めても
夢を見ていたいのです

かかりつけになって
何もかもを知っていてほしいのです