つぼみ

羞恥の果てまで旅をする
愛のつぼみが花開いて
揺れる艶赤
潤む漆黒

残念なお知らせ

残念なお知らせが届きました
今日は続きます
とのこと

今日が終わらない
ということは
明日が始まらないということです

私の中に時間があるのではなく
時間の中に私がいる
創りだすものでなく
創られたものが心だったりする

どうにもならないことは
結構たくさんあって
赤い糸の伝説を語っている遠距離恋愛中のあの娘は
意外と強いのかもしれないと思った

食べられる

僕のお皿のきらいなものが
きらいにならないでって言ってる
今日の大問題はこの夕食
朝になれば僕は食べられる番だってのに

すべてが

すべてが、
動物のすべてがはだかだったら
風邪なんて引かないのかもね。
風邪のすべてが苦しみだったら
お仕事サボろうなんて思わないのかもね。
すべてが、きみのすべてが、
不気味に光る。
チラチラ霞んで消えていく。
もしかしてすべて嘘っぱちだったのかも。
だから終わってしまうのだ。
すべて。

追いついた

よしよし　よくがんばったね
こちらにむかってくるきみだけを
見ていたなんて言えないが
きみはここにくるまでずっと
わたしだけを見ていたんだから
それはそれは　ほめてあげないといけない
よしよし　よくがんばったね

ベイビー

優しさが欲しかっただけかもしれない
蔑んだ目でみた昔のきみと
またわたしも同じかもしれない

どれだけ頑張れば偉いのかってこと
知りたいわけじゃないんだよ
優しさが欲しかった
欲しいならあげるよと差し出す誰かに
またわたしもなれなかった

矢印

矢印同士なら突き刺さらない　→←
向かわせてくれてありがとう　→→
受け止めてくれてありがとう　→＞
進んでいくのだわたしたちは。

はだかの女王様

雪は何も言わないから白いのに
わたしは何も言わないと黒いらしい
腹黒

はだかのままなら満足できると思っていたのに
不服

辿りつきたくなかった地面に
足を付けて歩いている
日常

親子喧嘩

よく似てるといわれる
母娘が
お互いの性格の不一致で
喧嘩している

何もいえない母と
何もいわない娘
昔は逆だった

おばあちゃんの事を思い出して
娘の時の母は
仕事を選び家を飛び出すか、家に残るか迷ったあげく
おばあちゃんの言うとおり家に残った

でなきゃ娘は生まれなかった

言いたいことを言えば
怒られる
心配されるし
反論される
だから娘は何もいわなかったんだけど

言いたいことを今日言った
怒られはしなかったけど
心配されたし反論された

自分の気持ちを言う事は難しい
難しいついでに
ありがとうと今日言えた

未来

未来が見えたら
船を出そう

君ほど安らかな海を知らない