湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

花火の日に

2019-08-25 22:19:00 | コラム
遠くの雷か
自衛隊の飛行機の爆音か

ここんところ
毎週のごとく
どこかの花火大会の
花火の音がする

一つの湖を挟んだ幾つもの町が
夏の終わりを告げるように
花火をあげていく

昔は、中途半端な都会に暮らしていたから
花火大会なんて、人の行列ばかり

ここに来てから
田舎の花火大会にしては
隅田の花火と違わないほどの
スターマインの数に
人口密度を計算したら
どれだけ余裕をもって
見られるんだろうと思うほど


若い頃は、
『花火大会』という名が欲しかった
出かけていく口実として

何をするわけでもなく
友達やら、彼氏やら
一緒にいることが楽しくて

世にも珍しい花火が上がったとしても
何も印象がないかもしれないほど


今はどうだろう

遠くで花火の音

ただ、それだけでいい

ネットリとした風
人の足元を見ながら
時折、空を見上げるのは
結構厄介なもののように感じてしまう


それならば
少し離れた湖畔に車を止めて
遠くから
眺めていたほうがいいかな



朝の風が少し
冷たくなってきた

こうして
花火大会も終わりを告げたら
都会より
一足早く秋に変わって行く


今日は
花火の音を聞きながら
ラジオペンチ片手に
ワイヤーワーク

手のひらに乗るほどの
冷たい鉄で
花火みたいな花びらを作っていた



















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