空気が重たくなるような
気配が鮮やかなブルーから
水気を浴びて
くすんだブルーになるような
もうすぐそれは
やってくるんだとばかりに
空を見上げ待っている
紫陽花の花々が
上を見上げて待っている
私も
そのようだねって
雲の数を数えてみようとするけれど
繋がって
繋がって
数えられなくって
西の空に
薄墨を粉にして
風に舞わしてしまった雲は
薄っぺらく張り付きはじめてる
今のうちに
洗濯を終わらせなきゃと
廊下をバタバタ走り回る
その音にさえも
動じないまま
やっぱり紫陽花は
空を見上げて待っている
母がいたころは
何種類もあった紫陽花は
私が枯らせてしまったね
残った3種類の紫陽花だけは
もう枯らさないから
朝から
そっと手を合わせる
季節の変わり目に
また
季節をなどる
丁寧に
作画するように
そうして
空の雲の色みたいに
季節も流れていくんだね