じいたんばあたん観察記

祖父母の介護を引き受けて気がつけば四年近くになる、30代女性の随筆。
「病も老いも介護も、幸福と両立する」

介護者失格上等。

2005-05-06 04:29:06 | ブラックたまの毒吐き
4日夜、
じいたんと取っ組み合いの喧嘩をした。
(いえ、私は噛み付いただけですが。
怪我させたら毎日の努力がふいになるので)

最近、体調がかなり回復したじいたん。
リウマチ再発の気配がある私を気遣って
祖父母宅に滞在する時間を少なめにしてくれていた。

却って彼のTDLは高まった気がするのだが、
それでも独りで祖母の相手をするのは相当しんどいはずであり、
また、じいたん本人も最近、認知の低下がいちじるしい。
年寄りだから、のレベルではない(一応、ケアマネとの共通認識。)

私は私で、まあ色々ありまして
いつもなら何とか受け流して
祖父母宅を出てから切れることにしているのだが
その日はとうとう、現場でぷっつん切れた。

私が、どうやったって介護をやめないと
十分解っているアンタの、傍若無人ぶり
今日こそは許さへんで。
いつもいつも、ばあたんを盾に使いやがって。
アンタの理不尽なふるまい、
誰にでも納得のいくよう説明してみろや。
泣いて止めるばあたんの制止も振り切って、
私は叫んだ。

論理的に怒ると、じいたんは逃げる。
子供の挑発を捨て台詞に
逃げ回る。そして、。。。

突き飛ばされた。
ドアに力いっぱい挟まれた。
ぱしぱし叩かれた。
蹴りを入れられた(笑)
上等だ。
小便くさい足先に、膝にがぶりと噛み付いてやった(笑)

そして
「本気であんたと向き合って
あえてホンマのこと言うて
相手してるんはあたしだけやで!!
わかってるんか!!」

瞬間、じいたんが、にやりと笑って
「ああ、そうだとも」
なんだ、解ってるんじゃん。ならいいか。

と思った直後、もう一度腹にけりを食らい、
不正出血がどばっと。
タクシーで何とか自宅に戻った。
今日は一日彼らをほったらかしにしたわけだが。
ケアマネにも連絡取った。
少なくとも2、3日は復帰無理だし。

食事を準備してくれる老人用マンションだし
看護婦も一応泊まってるし、
なによりあれだけ脚力が回復してたら
(よくぞあそこまで元気になったものだ)
まあ大丈夫だろう。

思うのだ。
介護者失格上等。
落ち込む暇があったら、
自責の念に駆られる暇があったら、
最善を尽くせ私よ。今は回復することだ。

追伸:
伯父さん、じいたんにフォローの電話入れてくれて
ありがとう。
憔悴しきっていたとのこと
伯父さんの大切なお父さんに、ごめん。

それから彼氏。色々すまん。

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10 コメント

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Unknown (たもと)
2005-05-06 08:15:00
始めまして。TBありがとうございます。



私は立派な中年ですが、両親はどちらも今のところ元気ですので、介護の問題は起きていません。



夫婦兄弟何も考えておらず、何か起きたら慌てふためくのでしょう...。私は、冷たい人間というか、体も弱いし(自己弁護)、こっちが倒れそうな気がします。でも、その時になってみないと、ほんとどうなるかわかりません。



それにしても、お孫さんとして祖父母を介護なさっておられるんですね。きっと、誠実な方なんですね。どうぞ、ご自分のお体に気を付けてくださいね。

おじゃまします♪ (聖☆)
2005-05-06 09:21:07
こんにちわ、はじめまして。

今回はTBいただきましてありがとうございます。



過去ログ拝見しまして、たまさんとおじいさん・おばあさんの関係がとても素敵だなぁ…と思い、また介護初心者としては見習わないといけないなぁと思いました。



このエントリの件に関しても、たまさんがおっしゃるように本気だからこそのことだと思うので、これぐらいの覚悟でやらないとだめだなと思いを新たにいたしました。

…っても、父の場合は多分逃げていっちゃうんでしょうけど(苦笑)





まだまだ介護初心者の若葉ちゃんなので、色々と参考にさせてくださいね。

お互いがんばらないようにがんばりましょう(笑)



またきます。



Unknown (夜狼寺 大)
2005-05-06 17:58:53
TBありがとうございます。



実際に介護をされている方の話を聴くと、自分に母の介護が出来るだろうかと考えてしまいます。



自分の性格からおそらく、自己嫌悪を繰り返すんじゃないかと思います。
たもとさまへ (介護人たま)
2005-05-06 23:55:14
ご訪問ありがとうございます。



介護って、日常とは違うけれど

日常になってしまえば慣れちゃいますし、

日々発見もいっぱいあって感動に溢れてるし、

それほど特別なものでも、怖いものでもないと思います。



ただ、ひとつだけ。

今皆様がお元気なうちに、

できるだけ色々な場合について

話はしておいたほうがいいと思います。



そうしておいて初めて、

最後まで悔いのない生を、

家族・親族みんなで分かち合うことが可能になると思うんです。



いつか祖父母ともお別れの朝がやってきます。

でもその時、笑顔で旅立って欲しいし、

私も笑顔で死にたいです。



そう、私は私のエゴで介護しているんです(汗)

また、お越しください。私も遊びに伺います。
聖☆さまへ (介護人たま)
2005-05-07 00:46:14
ご訪問ありがとうございます。

(コメントにもお返事頂き、ありがとうございます。

拝読しました)



私も若葉マークばりばりです。

いやもうホントに綱渡りの毎日で(笑)

ブロクを書く余裕が出来たのがつい最近のこと・・・

幸か不幸かここまでやってこれたものの、これからどうなることやら。

ぶっちゃけ終わりが分からんですし。

丹羽文雄って作家さんの娘さんなんて、介護中に先に亡くなってしまわれたし。





それでもです。

どんなに憎いと思った奴でも。

(これは仮の話です、…小心者ですみません)

助けを求める無言の悲鳴がもし聞こえたとしたら。

彼の、彼女の孤独が見えたとしたら。



ああ何書いているんだろ。

とにかく介護って、ホント楽しいんで。

もしよかったらあたしと

一緒に頑張ってください。よろしくお願いします。
夜狼寺 大さまへ (介護人たま)
2005-05-07 00:59:33
ご訪問ありがとうございます。

モブ・ノリオ『介護入門』

これだけしっかり読み込んで書評書いてくれる方がいるんだ~!(当たり前ですが)

というのがとても嬉しかったのでTBしました。



自己嫌悪できない人は、介護もできないです。

というか、たかだか本にここまで共感をもって読める人は、どんな形であれ(在宅であれ施設であれ)、相手に寄り添いながら介護できるのでは。



大丈夫、怖くない、怖くないですよ。

介護ってそんな嫌なものじゃない。

それは『介護入門』に書いてあったとおりで。



これからも面白い本どんどん取り上げてください。

私も書評に手を出そうと思っていますので、

その時はぜひ覗いてください。

よろしくお願いします。ありがとうございました
Unknown (紅梅)
2005-05-09 22:30:16
はじめまして、TBありがとうございます。

過去ログ楽しく読ませてもらいました。

こちらからもTBさせて下さい。

また遊びに来ます。

紅梅さんへ (介護人たま)
2005-05-10 02:24:43
わざわざありがとうございます。

実際に介護職についておいでの方に

読んでいただくのは、

恥ずかしくもあり、嬉しくもあります。



今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございます (ミンミン)
2005-06-21 17:01:34
たまさん、こんにちは。

先日は長~いコメント失礼いたしました。

さっそくこちらの記事を読ませて頂きました。

(実は全部目を通していたのですが、さらにじっくりと…)



記事の中の「最善を尽くせ私よ」という文章。

それにみなさんのコメント、それにお返事す

たまさんのコメント。

読んだらストンと気持ちが落ち着いて

その日はとても祖父と楽しく過ごす事ができました。



またフラフラしちゃう時もあるかもしれませんが

そうしたらその時はこちらを読ませていただきますね。



たまさん、ありがとうございました!
ミンミンさんへ (介護人たま)
2005-06-22 17:24:17
読んでくださって、ありがとう~



私だって、しょちゅうフラフラしてますよ~!

昨日だって、じいたんと大喧嘩しちゃったし(笑)

お互い大体適当なところで折り合いをつけるんですけどね(笑)



外部に、話せる人がいると、楽になるかも。

ミンミンさん、いっしょにがんばりましょう~