第119話 ハリのある生活

2006年05月05日 23時10分46秒 | Weblog

劇団カプチーノのHP訪問者数が、9000人を突破致しました。
更新できない日々、絶え間ないみなさまのご来場が支えとなり、
本日に至りましたこと、心よりお礼申し上げます。

次は118話…喪失感もようやく和らぎ、歯のことでも書こうかなと思っていた矢先、
人事異動があった。
同じ題材でも、書く時の心のあり様で、結末は思いもよらない方向に向かう。

新しい勤務先にて、おトイレにいくタイミングさえつかめず、水分をとることも、
時計を見ることも忘れ、気づけばもう5時?! 私は一体何をしていたのだろう…
気持ちは新部署に向かっているのに、急ぎ応答した電話では前部署名を名乗ってしまう。
無意識にあらわれる旧部署での10年の時。
お手洗いに行く、お茶を飲む、当たり前ことが「慣れ」の中で可能になっていたことに気づく。
今はまだ仕事の優先順位も、所要時間も、流れもつかめない。
先輩方は、日常として回転している。その迅速さに触れると、はじきとばされてしまいそう…見計らって、質問する。初歩的な質問を繰り返すたび、先輩の手を止めてしまう。
できない自分に、要領の悪い自分に自信を失っていく。
118話後半は、誰かに向けてというより、自分自身に向けての励まし。

生きるだけで精一杯のこの状況…入社当時を彷彿させるこの緊張感を心地よく感じ始めた今日この頃…入社時より早い到来が経験を積んだ証のようで、嬉しい。
課長はじめ先輩方が、私の為に仕事を準備してくれていること、
きけばいつも手を止めてくれること、私の仕上がりを気長に待ってくれていることを知っている私が嬉しい。
「先輩方は自分で自分の居場所を見つけた」と課長が話してくれたこと、が嬉しい。

鳥の視線で見た空からの地上図を「鳥海図」というらしい。
勤め始めた頃よく、業務鳥海図があればいいな~と思っていた。
一度、高いところから全体を見渡すことができたら、今、自分が立っている位置が、私のしていることが何に繋がっていくのかわかるのかな~なんて都合よく。
新しい部署で1年。1周してまたここにかえってきた時、少しは余裕が生まれているのかも。
2周目、3周目と少しずつ高く飛びながら、新しい道を見つけていけたらいいなと思う。
遠回りに行き止まり、今はよちよち地を這うように手探りで自分の居場所を探している。


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