カナディアンロッキーで暮らす

カナディアンロッキーで暮らす茶道とカルトナージュ愛好家の日々

もう晩秋のカナディアンロッキー

2021-10-11 09:03:07 | 出たっきり邦人・メールマガジン

No.211


こんにちわ!
日本にまた大型台風が接近しているようですが、どこにも被害が出ないことを
祈っています。
ロッキーは秋も深まり、カラ松やアスペンの黄葉が進み、葉が陽を受けると
ゴールド色に輝き、実に美しい光景です。朝晩の気温が5℃以下になったりする
ので、夜は暖炉に火を入れて過ごすようになりました。お気に入りのwingback
椅子に座ってottomanに足を乗せ、暖炉の前で本を読み始めるとついついベッド
に行く時間が遅くなり、朝もだんだんお寝坊するようになりました。夜明けも
どんどん遅くなり、8時前にならないと明るくなりませんし…。 



世界中がまだコロナ禍のなか、カナダは9月上旬からアメリカを始め、EU各国
からの不要不急ではない訪問者を受け入れることになりました。つまり、認可
された外国からの旅行者を受け入れるということなのです…条件はワクチン接種
が2回終わっているという証明書、出発国で搭乗の72時間以内に受けたPCR検査
陰性の証明書、カナダ入国時のPCR検査が陰性であること、をクリアすれば隔離
期間免除で入国することができます。

一方で、国内の感染者はいまだ出ている状況です。いまはほとんどが変異株による
感染拡大なので、政府は接種率を上げて、感染を防ぐことに力を入れています。
もちろん、もし感染しても重症化を防ぐことができるのがワクチン効果なので
医療のひっ迫、崩壊という状況を避けることにもなります。最近ですが、全州で
未接種者が1回目を受けるときに政府から一人100ドルという報奨金?が出ることに
なりました。アルバータ州は宝くじまで!(アメリカでも同じようなことがあった
と思います)接種者はウエブで登録しておくと、抽選でなんと一億円が当たる!と
いうことで、3回くらい抽選があり、そのうち1回はカルガリー市在住の女性が
勝ち取ったということでした。もちろん、夫も私も登録していたのですが、残念
ながらご縁がありませんでした。

方々の国で感染者が増えるとロックダウンという厳しい隔離規制をしているにも
かかわらず、私の暮らすアルバータ州はマスク必着、ワクチンパスポート提示で
レストランやパブ、カフェなど飲食する場所への出入りは自由になっています。
ただ1週間前から個人の家庭を訪問する時は全体で2家族10人内にとどめなければ
ならないのです。

恒例になっていた感謝祭の前辺りに開くゴルフのバディーたちとのお疲れ様会は
少なくても4家族が集まることとなり、この条例によって延期となりました。
昨年の今頃、学校は開いたものの、多くの人がリモートワークのままで、飲食店
はテイクアウトのみ…という状況だったので、今秋はかなり緩和され、今まで我慢
を強いられていたカナディアンたちはいっせいにeat out(外食)に走っています。
夫も私も普段は外食をほとんどしませんが、友人夫妻とフレンチレストランに出掛
けたり、ゴルフの後クラブハウスで軽く食事して帰宅することが何度かあり、自分
では気づかぬうちに、外で食事することで開放感を味わっているんだ、と感じました。
ありがたかったのは、ゴルフは昨シーズンも今シーズンも普通にプレイできたこと
です。

  

秋も深まれば、我が家の恒例行事「松茸狩り」の時期です。昨年は全く自力で採る
ことができず…ピッカーと呼ばれる松茸採取のプロが茸を持ち込むステーションと
呼ばれるところへも顔を出して、売ってくれるなら少し買って帰ろう、と立ち寄り
ましたが全く届いていませんでした。夫が森でやっと見つけた2本を大事に持ち
帰り、松茸ご飯を炊いて味わいました。

 この画像は今年のです!

今季も10月初めに一泊でBC州Nakuspという町へ出かける予定です。結構熱い源泉
があり、四季を通じて人気の養生スポットです。松茸が採れる森は苔生していて
背の高い樹木の間から適度に陽の光が差し込み、まさに「森林浴」を楽しみながら
森の中をさまよい歩き、ちょこっと白い頭を苔の間から出している松茸さま(笑)を
見つけるのです。プロのピッカーはまだ地中にある松茸を、細い枝のようなもので
地面をちょいちょいっと突きながら見つけています。もうかれこれ10年くらい
毎年松茸狩りに行っていながら、夫も私もこの技を未だに身に付けられていません。

今年のカナダのサンクスギビングデイ(感謝祭)は10月11日(10月の第2月曜日)。
アメリカは11月の第4木曜日と決まっているので、同じ北米でもカナダはひと月
半以上早く収穫を祝うのです。アメリカに合わせると11月下旬は確実に雪に覆わ
れているので…。その点、Halloweenはカナダもアメリカも10月31日と同じです。

子供たちは着ぐるみなどでいろんなキャラクターに変身して、獲得したトリートを
入れるバッグやバスケット片手に各家を訪問します。小さな子たちはまだ日が暮れ
ないうちに『Trick or treat!』と言いながらやって来るので、31日は午後から
小さな袋にチョコやキャンディといったトリートを詰め合わせたものを玄関横に置
いて待っています。一昨年まで私はこの時期に日本に帰ることが多く、トリートの
準備は夫の役目になっていましたが、今年は夫と一緒に日本帰国をするため、変装
した可愛い子供たちには会えないことになります。

話が出たついでに、日本帰国についてちょっと書きたいと思います。
航空券を買ったのは6月末でした。いつも利用している旅行代理店からANAでかなり
安いチケットが出ていると聞き、4ケ月先でも予約ができるということで、その頃
だと入国後2週間の隔離期間が撤廃或いは短縮されるかも、というかすかな希望を
抱き、10月下旬のフライトにしました。しかし、日本は変異株の感染者が激増し
医療崩壊しかねないほどヤバい状況となっていたので、70%日本行きは諦めかけて
いました。ところが、カナダ側はどんどん規制を緩め、8月下旬からはカナダ国民
あるいは永住権保持者であればワクチン接種2回終了していることが条件ですが
入国空港でPCR検査が陰性であれば隔離期間なし!というお達しが出ました。最寄り
の空港から公共交通機関を利用して自宅へ戻れるということです。9月上旬には
カナダ側のUSボーダーも開き、冒頭でも書いたようにEUからの旅行者も迎え入れて
います。

カナダ側への入国は緩和されても、日本入国が厳しいままでは、やっぱり帰国予定を
延期するしかないかも...と悩んでいたのですが、毎週送られてくる在カナダ日本総
領事館のニュースレターで、日本も入国の際のPCR検査が陰性であれば待機期間を
14日から10日に短縮するという発表があり、それならもう少し前向きに帰国を考
えようと準備を始めました。

あれこれ調べていくうちに、羽田空港からレンタカーを利用することで公共交通機関
を利用しないで滞在先の京都の家まで行ける!フライトは夕刻着、入国の際の検査等
は3時間ほどかかると聞いているので、当日は空港近隣のホテルに一泊してから関西
へ移動。選んだホテル(海外からの帰国者向けの対応をしてくれる)はレンタカーの
営業所まで徒歩3分以内、と次々調べていくとネックになることは一つもなかったの
で出発を延期するのはやめて予定通り一時帰国するという選択をしました。有難い事
に日本で治療を受ける医療機関はすべて正常に動いているそうで、安堵しています。

出国に際し必要なのは、1:ワクチン2回接種済の証明書、2:フライトの出発時間
72時間以内のPCR検査陰性証明。海外渡航用の証明を出してくれるPCR検査機関は
カルガリーにしかなく出発日の2日前に出向いて検査を受ける予定です。結果は当日
中にe-mailで送られてくるそうで、ファイルを印刷して航空会社のチェックインカウ
ンターで提示すればよいそうです。我々は家から最も近い空港内にある検査機関を選
びました。

日本入国の際に必要な書類等は、1:誓約書(待機期間中のお約束をちゃんと守ります
の)、2:質問票という、健康状態や10日間の待機期間中の住所やそこまでの交通
手段、滞在先の連絡電話番号等々を記入した書類、3:カナダで受けたPCR検査陰性
証明、4:3つの指定された接触確認アプリを携帯画面にダウンロードしていること
ですが、これは事前にカナダに居てもダウンロードできるので夫と私の携帯画面には
もう入れておきました。
iOSやアンドロイドなどの携帯電話を持たない人、携帯のバージョンが古くてアプリが
ダウンロードできない人は入国できないの?!と思いきや、そういう方は降機した後
にレンタル携帯電話会社のカウンターがあり、すぐ借りることができます。こういう
すべての情報は厚生労働省や外務省が発信しているウエブサイトを確認すればよいの
で、まったく戸惑うこともなく準備を進めることができます。

夫も私も日本国籍でカナダ永住権を持っているということで、所定の手続きをすれば
両国を自由に行き来できることが本当にありがたいと感じています。現在の状況下
では日本人であってもカナダのパスポート(カナダシチズンになった人)は日本への
渡航ができないのです。3年前、急に糖尿病を発症した夫はできれば毎年日本の病院
で細やかな検査を受け、健康体を維持したいのですが、昨年はコロナ禍で帰国できる
ような状況ではなく…丸2年経ちました。こちらでは3カ月に一度の血液検査とホーム
ドクターの問診を受けるくらいですし、本人はあれこれ摂生しているはずなのに時々
血糖値がぐんと上がることもあり、不安になるらしく、今期は少々無理しても帰国して
検査入院…と考えています。

年を取るのは仕方がないことですが「一病息災」なんて言葉もあるくらいですから
病気と上手に付き合いながら、できるだけ長く二人で元気にカナダ暮らしを続けて
行けるように、と願っている今日この頃です。

では、また来月、どうぞ元気でお過ごしください!


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