カナディアンロッキーで暮らす

カナディアンロッキーで暮らす茶道とカルトナージュ愛好家の日々

いつもの夏に戻りつつあるロッキーから

2021-07-23 19:00:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン

         

                                            No.209

こんにちわ!
2020 Tokyo Olympics いよいよ本日から始まりますね!
未来形で書いたのは当地と日本は−15時間時差があり、原稿を書いている今
はまだ22日の午後なので…。
日本のTVニュースはオンタイムで観ています。開幕が迫ったここ数日間に次々
と問題が生じてオープニングセレモニーは大混乱となるかもしれない?この難
局を何とか乗り切ってスタートしてほしいと願うばかりです。

厳しい検疫を受けて入国したはずの選手団の中にも感染者が次々と出ている
ことも残念でなりません。海外からきた報道関係者の中には規則を破る人(隔離
期間中に宿舎から出ている)も見つかっているそうで…総勢5万人ともいわれる
大会関係者を統括するのは並大抵のことではないと察しています。

タイトルにも書きましたが、Alberta州は7月5日からCOVID-19の規制が最も
緩やかなステージになり、ほぼいつもの夏に戻りました。5月に発令された
イートイン禁止(店内での飲食)は撤廃され、パティオであれ屋内であれ、原則
はソーシャルディスタンスを守りながらというものの、ほぼ元通りです。病院内
ではまだマスクは必要ですが、スーパーマーケットや小売店などでは入り口に
貼ってある表示がMasks Mandatoryから Masks Appreciatedに変わりました。
従業員はまだマスクを着けていますが、お客は10人のうち2-3人しかマスクを
着けていない状況です。

屋内での集会、パーティーなども自由にできるようになり、長らくできなかった
友人や親しい近所のファミリーとの会食ができるようになりました。嬉しいのは
州をまたいでの移動も出来るし家族以外の人と一緒に車にも乗れるし、宿泊も
可!ということで、カルガリー在住の友人夫妻とさっそくお隣のBC州へカヤッ
キングとベリーピッキングに出かけてきました。

      

昨夏も一時期感染者が減って規制緩和された時期があり、つかさずカヤックで
コロンビア・リバーの川下りを楽しんだのですが、その後またじわじわと感染者
が増加…結局また10月半ばから制限が厳しくなりました。冬季、スキーゲレン
デでのソーシャルディスタンスは、極寒の中で屋内でゆっくり暖が取れないとい
う過酷なものでした。

今回の規制緩和は、やはりワクチン接種が進んだことが大きな要因でしょう。
1回目の接種を終えた18歳以上の割合は70%に達し、2回目もどんどん進んで
います。6月初旬からは12歳以上も接種を受けています。私の暮らすキャンモ
ア町(人口約2万人)では今の時点で1人の感染が確認されているだけです。夫
も私も6月下旬に2回目接種を終えました。夫は1回目は何ともなかったのです
が、2回目は副反応が出て翌日発熱、一日寝込みましたが、翌朝には熱も下が
りました。私は接種した夜にちょっとけだるく感じて早寝したくらい。腕もさ
ほど痛くなく、翌日ゴルフに出かけられるくらい元気でした。

どこへでも好きな時に好きな処へ出かけられる、誰とでも自由に出会えて、美味
しいものやお酒を楽しみながら過ごせる。昨年春辺りまでごく当たり前にできた
ことが急に規制されて1年半、この長い間の不自由生活で自分は何をしたかと
振り返ってみると、まず有り余る時間をどう使うか、でしたが、とにかく毎日
朝から晩までキッチンに立ち、夫と二人の食生活をバラエティに飛んだ楽しい
ものにするということを心掛けました。幸い、輸入品の流通は多少悪くなっても
ほぼ必要なものは手に入りました。食べたものは消費する必要があるので、1日
2回1時間の散歩、合計1万4〜5千歩目指して頑張りました。

          

SNSで日々の食卓を紹介するのも楽しみの一つとなりました。食べ物を美味し
そうに写すのは難しいのですが、私がラッキーだったのは夫がプロ写真家なの
で、いろいろアドバイスをもらえたし、何より今は携帯電話のカメラ機能が高
性能なので、それにも大いに助けられました。そうしているうちに、Bow Valley 
Food AllianceというNPO団体から声が掛かり、ボウバレー地区で暮らしている
移民が母国の料理を紹介するというプロジェクトに参加させていただきました。

当初はレシピと作り方の画像を紹介するだけだと思っていたのですが、お料理
のプロセス動画も撮るという話になり、規制が少し緩んだ3月上旬Video撮り
も終えました。他にMiddle East, Philippine, Tibet出身の方々のレシピと
動画も発表されています。
以下のタイトルをYoutubeで検索するとご覧いただけます。
Junko’s Chirashi Sushi served with pork belly and Chinese cabbage
 #BowValleyLocals Recipe Exchange

近況ですが、昨日、茶道に興味を持つお客様が3名カルガリーからお越しに
なりました。今年1月に発行された冬号に、自営業を55歳で廃業、カナダへ
移住してプロ写真家になった夫の記事を載せてくださった地元の情報雑誌
「Japanab」の編集長がお連れ下さったゲストお二人は、アルバータバレエ団
所属の現役バレエダンサーでした。どちらも姿勢が良くて小顔で、歩く姿も
優雅に感じるすてきなお嬢様方でした。

         

COVID-19の影響で、昨年はせっかく決まっていた公演の全てがキャンセルと
なり、スタジオでのトレーニングもままならない時期は苦労されたようですが
間もなく今秋の公演に向けて本格的なレッスンが始まるとのこと。その前に
茶道体験をさせてあげたい、と編集長からお聞きしたので、久しぶりに張り
切ってお茶室の設えをし、お昼前にお越しなので点心として松花堂弁当のご
用意をしました。

     

静寂の中で松風というお釜でお湯が沸くときに出る音を聴きながら、亭主(私)
が点てる一服のお茶を味わっていただく…ただそれだけの事なのですが、日常
生活の中でなかなか持てない時間を、3人のゲストにちゃんとご提供できるか
どうかドキドキでしたが、点心のお料理のほとんどは前日下ごしらえをして
当日は早起きして可憐に咲いている野草を摘みに行き、茶室や化粧室に飾り
ました。
幸い昨日はお天気も良く、私のプランしたおもてなしをとても喜んでくださり
穏やかな時間を過ごして戴けたようです。

私の点前をご覧になって、道具を扱う指先にまで神経を注いでいることに気づ
かれたようで、バレエにも通じるものがあると話されていました。

お見送りした後、私自身も達成感を得ることができました。茶道は非日常では
ありますが、ゲストの事を思いながらあれこれ準備する時間、心を静め一服の
お茶を点てるひととき、できるだけお客様に喜んでいただけるようにと創意
工夫をする、すべてのプロセスが茶道の持つ深い魅力のような気がします。

6月の夏至の日からひと月経過、ロッキーの夏はピークを迎えていますが
当たり前ながら確実に日没は早まっています。
6月終わりには最高気温が38℃まで上昇。暑〜い!と思ったのは3日ほどで、
日中は扇風機が欲しい時間もありましたが、夜になると20℃以下になるので
エアコンなしで(ロッキーではほとんどの家にエアコンはありませんが)快適
に眠れ、特に問題なく凌ぐことができました。

今はまだ夕方7時半スタートでも9ホールのゴルフが楽しめていますが、8月
に入ると7時スタートが最終になり、1週間ごとに最終スタート時間は早まって
行きます。8月の予定はまだ何も決まっていませんが、夏を感じている間に
もう一回どこかへ遠出したいとプラン中です。とりあえず、暫くはTVでオリン
ピック観戦!!ライブ中継が観られる競技が多いとついつい寝不足になって
しまいそうですが...。
すべての競技が滞りなく、無事に終了することを願いながら観戦します。


では、また来月、どうぞ元気でお過ごしください!


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