普通の日々

ごく普通の日々の事

先送りと勉強会

2012-05-01 23:56:30 | ニュース関連
貸し切りバス 上限670キロ見直しへ (東京新聞)
【高速ツアーバスなど貸し切りバスを運転手一人で走らせる場合の走行距離の上限を「一日当たり六百七十キロ」と定めた国土交通省が、事業者と運転手に実態調査した総務省から「健康面や生理学的な面を検討していない」として、二〇一〇年に改善を勧告されていたことが分かった。群馬県藤岡市の関越自動車道で七人が死亡したバス事故を受け、国交省は上限を見直す方向で検討を始めた】
【国交省は勧告を受け、交代の運転者配置の問題点などを検討する勉強会を立ち上げ、一〇年九月までに三回の勉強会を実施した。事故を受け、同省安全政策課は「上限値も含めて見直しを議論していくことになると思う」と話している】

走行上限670キロ、基準見直し検討 国交省 (産経新聞)
【しかし、同省はバス業界などとの勉強会で「変更の必要がない」との意見が出たため、見直しを先送りしていた。同省は「上限距離の変更より、事後チェックで指針が守られているかを重視した」と説明している。
 事故を起こしたバスは、最短運行距離が約540キロだった。このため、国交省は上限見直しに方針を転換した】

 この国交省の先送りの判断が妥当だったのかの検証が必要になりそうですね。まあ、今回こうして重大事故が起きている事を考えると妥当だとはとても言えない訳ですが。
 それとこの勉強会に誰が参加してどういう内容だったのかも検証が必要でしょう。バス業界側にしてみれば経費が増える事態は避けたいから、変更の必要がない方向に勉強会の議論を誘導した可能性も十分ある訳ですしね。

バス会社との契約、認識甘かった…ツアー会社(読売新聞) - goo ニュース
【大屋社長は、今後はバス会社と契約する際、夜間の運転距離が500キロ超で運転時間が9時間以上の行程では運転手を2人にするよう求める。また、運転手の勤務表を取り寄せ、無理のない勤務日程であるか確認することを明らかにした】
 さて、運転手2人体制となると当然その分人件費が増える訳ですが、その増加分を運賃に転嫁できるんでしょうか?どうもこれまでは業界としてそうしていたとは思えない部分がある訳ですが・・・・。
旅行会社→バス会社→運転手 強要の連鎖、しわ寄せは「安全」に (産経新聞)
【同社の場合、夜行は運転手2人体制が基本だが、旅行会社から「なぜ2人なんだ。1人で十分だ」とクレームがきたことがあった。運転手のホテル代の負担が増え、客用の座席が減ることを嫌ったためだった。
 総務省の21年の勧告でも「旅行会社がバス会社へ無理な運行計画を強要する例がある」と指摘していた】

ツアーバス激突 客の争奪激化 「豪華」と「格安」二極化 (産経新聞)
【観光コンサルタントの大坪敬史氏は「インターネットで簡単に料金が比較できるため、旅行会社もぎりぎりまで値下げしたりサービスを増やしたりしている。競争はますます激しくなっている」と指摘する】