殺害時の状況

「娘の品もらって」と誘う　畠山容疑者の弁護士が会見 (朝日新聞) - goo ニュース
【秋田県藤里町で小学１年米山豪憲君（７）が殺害された事件で、無職畠山鈴香容疑者（３３）＝死体遺棄容疑で逮捕＝が、「（４月上旬に水死した長女の）彩香の思い出に、何かもらってほしい」と豪憲君を自宅に誘い込んだうえ、着物の腰ひもを使って首を絞めて殺した、と殺害時の状況を詳細に話していることが分かった。接見した弁護士が９日、記者会見を開いて明らかにした】
【弁護士によると、畠山容疑者は５月１７日午後３時半ごろ、彩香さんの部屋でぼーっとしていて、窓の外に豪憲君の姿を見かけた。外に出て、「豪憲君、あのね、彩香の思い出に、何かをもらってほしいんだけど」と言って、自宅に招き入れた】
【手に軍手をはめ、長さ１５０センチ前後、幅３センチほどの着物の腰ひもを取って、後ろから首に回した。豪憲君は「きょとんとした表情で、『なに？』という顔で振り向いた」。畠山容疑者は目をつぶって、絞めたという。「体力が弱っていたが、どこにこんな力があるのだろうと思うくらい、引っ張り続けた。絞めた時間の長さは覚えていない。夢中になって、絞めているうちに目を開いたら、自分も豪憲君も、崩れ落ちるようになっていた」と話したという】
【動機については、「（彩香さんの件について）警察に再捜査をしてもらうためではない」と、話している。「豪憲君が憎かったわけではない」とも語っているという。「自宅に招いた時点で殺意はなく、自宅内に入ってから殺意が芽生えたようだ」と弁護士は話した】
　殺害時の状況に関する情報が出てきましたけど、これで計画性の無い衝動的な殺人と言えるのだろうか？
　そう考える１つ目のポイントは、何故彩香ちゃんの死から１ヶ月以上も過ぎたこの日に、豪憲君に『何かもらってほしい』と考えたのかですね。この期間に豪憲君の姿を見る事は何度もあったと思うんですよ。それなのに何故この日にそう考えて豪憲君を呼び入れたのか？まあ、こういうのは論理的に説明する事が難しいですけど、何故以前はそう考えなかったのかの説明はして欲しいですね。
　次のポイントは殺害時に軍手をはめた事。突然殺意が芽生えたのに、何故指紋を残さないようにとしか考えられない事をしているんでしょうか？突然の殺意ならそんな事を気にするとは思えないんですけどね（ランドセルを捨てる時は軍手を脱いで指紋をベタベタ残してますが）。
　そして最後のポイントが凶器。着物の腰ひもを使用したという事ですが、何故そんな珍しいものが、その時手に届く範囲にあったのだろうか？殺害場所は彩香ちゃんの部屋の前となっているのだが、そこに着物の腰ひもが存在しているのは不自然ではないのか？

　突然の殺意、衝動的な殺人としては不自然な点が多い。まだまだ事件の全容解明は遠い。

シェア世界第二位の対応

「管理・乗り方も原因」　死亡事故でシンドラー本部声明 (朝日新聞) - goo ニュース
【東京都港区の公共住宅で起きたエレベーター事故で、日本法人がこのエレベーターを製造したシンドラーホールディング（本部・スイス）は８日、「エレベーター産業での事故は主に不適切な管理か利用者の危険な乗り方に起因していることが多い」とする声明を出した。
　声明は「この事故を深く遺憾に思い、（亡くなった）高校生の家族にお悔やみを申し上げたい。原因究明のための捜査に全面協力する」としている。一方で、事故のあったエレベーターは「９８年に設置。１年以上、シンドラー社は保守点検を担当せず、第三者である地元の会社２社が行っていた」と指摘。「当社には設計に原因のある死亡事故は過去にない」「事故があったエレベーターは国際的に多くの機関の認証を受け、世界中で使われている最先端の製品だ」としている】
同一機種の施設、対応に追われる　エレベーター圧死事故 (産経新聞)
【エレベーター圧死事故で、国土交通省が発表した事故機と制御システムなどが同一の「シンドラーエレベータ」社製エレベーターがある東京都や長野県、広島県の施設では８日、事故への危機感から使用を停止するなどの対応に追われた】
【一方、長野県上田市の上田郵便局と福岡市東区の和白郵便局には各１基があるが、いずれも郵便物の運搬用で「顧客の利用はなく、トラブル報告もない」（日本郵政公社）。２４時間集配作業を行う上田郵便局では通常通りの利用を続けている。だが和白郵便局ではメーカーの点検終了までは停止するという。
　東京都文京区の都教職員研修センターには３基設置。８年４月から使用を始めたが、「一度も不具合の報告はない」（総務課）。ただ教職員らが一日に３００～４００人利用するため、７日午後５時半から利用を停止した。メーカーの点検に加え、都教育庁の技術者のアドバイスを仰いだ上で再開させる方針】
　アメリカで過去に100件程の訴訟を起こされている、世界第2位のシェアを持つメーカーとしては事故発生時の対応として、こういう声明が正しいのかもしれないが、日本では火に油を注ぐような声明でしかないよね。ほぼ確実に責任逃れとしか受け止められないだろうし。「郷に入りては郷に従え」を押し付けるつもりはないけれど、日本ではもう少しソフトな表現を選ぶべきだろう。
　ただ、産経の記事に書いている様に、シンドラー社製でもトラブルが発生していないエレベーターもあるから、この声明を嘘だと非難する事は出来ないんですよね。まあ、下の記事のトラブルみたいに、明らかにメーカー側の責任という事例もあるんだけど。
危険性認識？八王子のトラブルで「制御盤誤作動」回答 (読売新聞) - goo ニュース
【東京都港区の高層住宅エレベーター死亡事故に絡み、「シンドラーエレベータ」（江東区）製のエレベーターが４件のトラブルを起こした東京都八王子市の公共施設で、事故の４２日前の今年４月にもドアが開かなくなるトラブルが起き、同社が委託業者を通じて、「制御盤に誤作動があった」と文書で回答していたことが９日わかった。
　警視庁捜査１課は、同社が、制御盤にトラブルが発生する危険性を認識していた可能性があるとみて、同社関係者から事情聴取する方針】
【このエレベーターは、同社から委託を受けた業者が保守管理を行っていた。同ホールを管理する同市学園都市文化ふれあい財団が、シンドラー社に原因調査を依頼したところ、同社名で委託業者から、故障場所は「制御盤内マイクロ基板」で「誤作動の可能性が高いので交換致しました」と文書で回答があった】
　このトラブルが何故メーカー側に責任があるかというと、「制御盤の誤作動」と回答しているからです。
　制御盤の中にはメーカー系列の保守点検会社でも、そんなに簡単に手を出す事はないでしょう。昔のリレーを多用していた制御盤なら兎も角、近年の半導体チップを多用した制御盤は目視で異常が分かる訳じゃないですからね。おそらく年一回の法定検査の時にチェックするだけでしょう。保守点検業者が殆ど手を出さない制御盤が誤作動の原因になったという事は、当然シンドラー社が設計・生産したこの基板に問題があったという事ですよ。このトラブルはシンドラー社も『不適切な管理』とか、『利用者の危険な乗り方』で責任を逃れる事は出来ないでしょう。

　まあ、シンドラー社が責任逃れに終始するならそれもいいでしょう。事故原因がエレベーターの設計ミスとか欠陥だった場合には、シンドラー社製品が日本から姿を消すだけなんだからさ。