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鉄道車両の安全基準

2005-05-03 22:48:39 | ニュース関連
国交省、鉄道車両の安全義務づけへ…側面衝突対策など (読売新聞) - goo ニュース
【兵庫県尼崎市のJR福知山線事故を受け、国土交通省は2日、鉄道事業者や鉄道車両メーカーに対し、これまで想定外の側面衝突対策を含め、車両に一定の衝突安全性を確保することを義務づける方針を固めた。
 強い衝撃を受けて車両が損傷しても、乗客の「生存空間」が確保できるような構造を求めることも検討しており、同省では具体的な指針作りに近く着手する】
【車両強化の必要性は、2000年3月に起きた営団地下鉄(現・東京メトロ)日比谷線の脱線事故でも浮上。この事故では、ステンレス製よりもさらに強度が低いアルミ製の脱線車両が対向車両と衝突、乗客5人が死亡した。
 この事故後、運輸省(当時)の事故調査検討会は、「衝突時の乗客被害低減のため、車体構造の研究が必要」と提言。しかし我が国では、米国のような実際の車両を使用した衝突試験が行われていないこともあり、提言後も基礎研究にとどまり、車両強化対策は事実上、手つかずのままとなっていた。
 国交省は今回の事故を深刻に受けとめ、米国の実験データも参考にし、側面からの衝撃も考慮するようメーカーに義務づける方針。また車両が衝突した際、車両を変形させて衝撃を吸収する一方、乗客の「生存空間」を同時に確保する設計も求めていく】

 折れ曲がり大破した車両の映像から受けた衝撃を考えればこういう話が出てくるのは当然でしょう。ただ、その安全基準を何処に設定するのかが問題になるでしょうね。どの様な形で、そしてどれ位の衝撃に耐える物を基準とするかが。
 自動車の衝突安全基準の場合は速度50~60キロでの衝突を想定しているが、列車の場合はどれ位の速度で想定するのか。今回の事故のような天井部分からの激突でも「生存空間」を確保する設計とするのか。接続された後部車両による圧力をどう計算するのか。そして車両の軽量化によって達成した高速化と省エネ化をどうするのか。

 色々考慮しなくちゃならない点の多い鉄道車両の安全基準を国交省がどう纏めるかが見物ですね。それと鉄道車両メーカーがこの安全基準をどうやってクリアーするかも。
 実際に衝突実験をしなければ結果が得られないと思うんだが、自動車一台とは値段が違うからなぁ。