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バイオマスのガス化発電

2017-05-26 07:10:19 | ガスタービン
ものが燃えるという現象は、すべてガス化という過程を経ているでつ。

すなわち、火種があり、その火種の熱によって対象となる有機物が熱分解でガス化し、大気中の酸素と反応して燃焼し、
その熱によってさらに残りの有機物がガス化するという過程を連続的に起こして燃焼反応を継続させているでつ。
バイオマスはエネルギー密度が低いことから、効率よくエネルギーを得るためには工夫が必要。

たとえばペレット燃料のように小さく固める、炭化してエネルギー密度を上げるなど。
 一方、燃焼する手前の可燃ガスを採取できれば、ガスバーナーやガスエンジンなど既存の高効率のエネルギー利用機器が利用。

小規模の燃焼式ボイラー発電ではバイオマスの持つ熱量の数%しか電気エネルギーを得ることが出来ないでつが、ガス化発電であれば、
小型でも20%程度の電気エネルギーを得ることが可能。
 木質バイオマスは比較的水分の少ないドライ系のバイオマスであり、燃焼や熱分解などのエネルギー変換方式に適した原料となるでつ。

熱分解ガス化の方法は、 ガス化の技術は決して新しいものではなく、世界中で200を超える方式があるといわれているでつ。
炉型の違い、使用するガス化剤の違い、ガス化温度の違い、さらには常圧でガス化するか高圧でガス化するかなどで様々な組み合わせのものが考案されているでつ。
代表的なガス化炉の分類は表でつ。




ガス化自体はいわゆるバイオマスを蒸し焼きにするだけで簡単にできるでつが、このとき生成するタールの処理方法が普及への最大の課題。
この対策としてガス化炉自体でタール発生を抑制する方法と、後処理でタールを取り除く方法に大別されているでつ。



山口市にある木質バイオマスガス化発電実証試験プラントがあるでつ!
本プラントは山口市の製材工場内に設置。
日本で最初の実機実用規模の木質バイオマスガス化発電施設。

原料としては主として杉、ヒノキ等の間伐材や未利用竹材をチップ化したものを使用。
また設置場所である製材所から発生するプレナー屑なども使用。
時間当たり約210kg(日量5トン)の原料を受け入れ、これを熱分解ガス化しガスを精製処理した後、ガスエンジンに送ることにより約180kWhの発電。
この電力は設置場所である製材所の製材機械用電力の一部として使用。

またコージェネレーション施設であるため、熱エネルギーも得られ、この熱は蒸気という形で製材所の乾燥熱源として使用。
プラントの写真を…



またフロー図でつ。




原料はフィーダーによって定量を切り出してガス化炉へ自動投入。
またプレナー屑は製材所から空気搬送によって自動的に送られるでつ。
これらの原料は試験目的によって切替えて使用

ガス化炉は下図のような外熱式多筒型ロータリーキルンで、複数の反応筒から構成。





バイオマス原料はガス化炉内の入口にある原料貯留槽に一旦溜まり、反応筒が廻りながらすくい上げるというイメージで炉内に入るでつ。

すくい上げればよいため、原料の大きさの制約は少なく、オガ粉状の細かいものから、竹やバークのような繊維の長いものまで扱うことが可能。

反応筒に入った原料はキルンの回転数に比例して炉内を転がりながら出口側へと向かう。反応筒は外部から700℃?850℃程度に加熱されて、
この熱によりバイオマスがガス化。
キルンの回転数を変えることにより、原料のガス化炉内での滞留時間、すなわちガス化時間を制御することが可能。

ガス化後に残った残渣(炭化物)は、ガス化炉の隣の熱風発生炉で燃やされ、この熱をガス化炉の反応筒外部に送ることによりガス化の熱源として利用し、
その後の廃熱で前述した蒸気を作っているでつ。

一方、発生した可燃ガスはタール分とダスト分を含むため、ガス化炉後段の高温のガス改質塔で酸素の吹き込みによってタールを、
またその後の高温フィルターでダストをそれぞれ取り除き、スクラバーで冷却後ガスエンジンに送るでつ。

高温フィルターは自動払い落とし式であり、ここで回収したダストも熱風発生炉に送り熱源として利用。

結果、下表に示すようにガスエンジン手前で測定したタール、ダスト濃度はきわめて微量。




005年の2月にノンストップ500時間連続ガス化発電運転を達成。

今後は運転時間を延ばすことによってメンテナンスの性能がどう変わるかについての把握や商用機における設計基準の確立、効率向上のための諸試験の実施などを予定。
バイオマスエネルギーの普及にはエネルギー化施設だけでなく、供給と需要を含んだトータルスキームが重要。

特にバイオマス原料については地域ごとに独自の課題を持ち、地域特性に合わせた原料供給を考える必要があるでつ。

またエネルギー施設側もできる限り原料の前処理を軽減し、地域のバイオマスに合わせた柔軟な対応が必要となるでつ。

本実証試験の経験を生かし、今後はトータルスキームプランのモデルとなりうるような事業化につなげていく必要があるでつ!


バイオマスも木屑が出てくるけど、森林資源のことも考えていかないとってとこは課題だと思うでつ!

でもガス化の技術はいろんなところで活かされてるでつなぁ~
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