セブン―イレブン・ジャパンが岩谷産業と組み、水素ステーションを併設したコンビニエンスストアの展開を進めているでつ。
2月に国内初の店舗を2店舗同時に開いたでつ。
一般利用はまだ多くはないでつが、今後数年で10~20店に広げていく方針。
「今は点と点だが順次拠点を増やして線にしていく」とするセブンは、燃料電池車の普及を見据えて着々と手を打っているでつ。
東京・大田区の「セブンイレブン大田区池上8丁目店」。川崎市方面から国道1号線を車で北へ走って行くと、「水素ステーション池上」と
白地に青文字で印された大きな看板が目に入るその店舗があるでつ。
セブンと岩谷が2月に2店舗同時に開いた水素ステーション併設型コンビニの1つだ。もう1店舗は愛知県刈谷市にあるでつ。
いずれも国内で初めて水素ステーションとコンビニを一体化した店舗。
池上の施設の敷地面積は1545平方メートル。
入り口の奥の部分に3階建ての建屋があり、この1階にセブンイレブンが入居。
セブンの店舗面積は180平方メートルと通常の店舗とほぼ同じ。2~3階は岩谷産業の事務所。
残りの敷地はガソリンスタンドと同じように車が停車して水素を供給するスタンドと、水素タンクが占めているでつ。
水素供給のため燃料電池車に乗って同店に来る利用者は1日平均5人ほどとまだ多くはないでつなぁ~。
来店されてる方は、「近くにあまり水素ステーションが無いからありがたい。毎週1~2回は訪れる」みたいでつなぁ~。
同店ではコンビニは毎日24時間営業。
水素ステーションは平日午前9時から午後10時まで、土曜日は午前9時から午後5時まで、日曜日と祝日は定休日。
水素の料金は1キログラムで税別1100円。
車が訪れると事務所に待機する岩谷の社員が出てきて対応。
燃料電池車1台を満タン(約5キログラム)にする場合は3分ほどで完了。
水素タンクが設置された箇所は、見上げるほどに大きなタンクは、燃料電池車「ミライ」であれば
200~300台を満タンにできる分の液化水素をためる容量があるでつ。
このタンクから気化器を通じて液化水素を気化させ、圧縮機で圧力を高めた上で、ディスペンサーを通じて燃料電池車につないで水素を供給。
「エネルギーとコンビニは相性が良いです」と説明。
給油のついでにコンビニで買い物をするなど、ガソリンスタンドとコンビニの併設店舗は相乗効果が大きいでつ。
水素ステーションでも同じ効果が見込めるはず。
セブンは岩谷が水素ステーションの整備を進める計画を知り、2012年2月に併設型店舗の出店を持ちかけたでつ。
ただ様々な規制に対応するため慎重に話し合いを進め、1号店の開設までは4年の月日を要したでつ。
例えば水素を供給するディスペンサーの周囲8メートルには物を置いてはいけないと法律で定められてて、セブンの店舗や道路から離す必要があるでつ。
水素タンクが万一爆発した事態に備え、タンクの周囲には壁を設置しなければならないからでつ。
これらの条件から一定の広さの敷地が必要になるでつ。
一方で水素ステーションの普及につなげるため、分かりやすく目立つような場所に設置することが望ましい。
出店用地の選定は簡単ではないということでつ。
災害時に非常用電力としても活用しないとってことで、セブンにとって水素ステーション併設型店舗はBCP(事業継続計画)の側面もあるでつ。
11年の東日本大震災をきっかけに、コンビニは災害時のインフラとして期待を集めるようになった。ただ電力供給が無いことには店舗が機能しないから。
「水素はまだ一般になじみが薄いエネルギーだが、安定的に安全に運用できれば非常に効率が良く環境負荷も低いでつ。
そのことをセブンイレブンのお客様を通じて広く知っていただきたい」。
2月の開設セレモニーでセブン―イレブン・ジャパン社長さんは、そう述べたでつ。
池上の店舗では、水素を使って燃料電池を稼働させコンビニの電力に活用。
現在は出力0.7キロワットの燃料電池を置き、コンビニでお湯を沸かすことなどに使っているでつ。
今後は出力3キロワットの燃料電池に切り替える計画で、実現すれば照明やレジなどの電力も賄えるようになるでつ。
燃料電池車がどれほどのスピードで普及するかはまだ不透明感もあるでつ。
ただ現状より増えていくのは確実だろう。セブンは水素ステーションの併設型店舗の設置により燃料電池車の普及に弾みをつけながら、
競争力のあるコンビニを育てていく考えでつなぁ~。