今年はカラッと晴れた
東京らしい冬の日が少ないですね。
2月の日照時間は、記録的な少なさだとか。
27日には、雪も降りましたし。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_snow.gif)
28日のオベロン会、
川井万里子さんが『シンベリン』で発表してくださいました。
愚鈍で邪悪な王子クロートンは、
ヒーローであるポスチュマスのダブルであるという、
刺激的な指摘にはじまって、
イモジェンもポスチュマス同様
ヒロインでありながら不完全な存在であるという解釈が、
ていねいになされました。
そうした読みを踏まえて、
『シンベリン』における問題の場面
5幕2場の「首なし死体」のシークエンスについて
実に魅力的な解釈が提示されました。
不完全な主人公たちが、経験をへてより高い存在へと
変容を遂げていく――
『シンベリン』はその過程を描いた悲喜劇であり、
「首なし死体」の場面は、
登場人物たちの成長のプロセスにおける
大きな転換点の役割を果たしていると、
ラカンの精神分析まで援用して
鮮やかに展開してくださいました。
シェイクスピア作品の中では、
論じられることが比較的少なく、
「失敗作」と断じられることも多い『シンベリン』ですが、
今回の発表は、まさに「目から鱗」の連続でした。
川井さんもすごかったけど、
これだけ豊かな解釈を許してくれるシェイクスピアのテクストも
これまたすごいですね。
川井さんとシェイクスピアに乾杯です!![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
東京らしい冬の日が少ないですね。
2月の日照時間は、記録的な少なさだとか。
27日には、雪も降りましたし。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_snow.gif)
28日のオベロン会、
川井万里子さんが『シンベリン』で発表してくださいました。
愚鈍で邪悪な王子クロートンは、
ヒーローであるポスチュマスのダブルであるという、
刺激的な指摘にはじまって、
イモジェンもポスチュマス同様
ヒロインでありながら不完全な存在であるという解釈が、
ていねいになされました。
そうした読みを踏まえて、
『シンベリン』における問題の場面
5幕2場の「首なし死体」のシークエンスについて
実に魅力的な解釈が提示されました。
不完全な主人公たちが、経験をへてより高い存在へと
変容を遂げていく――
『シンベリン』はその過程を描いた悲喜劇であり、
「首なし死体」の場面は、
登場人物たちの成長のプロセスにおける
大きな転換点の役割を果たしていると、
ラカンの精神分析まで援用して
鮮やかに展開してくださいました。
シェイクスピア作品の中では、
論じられることが比較的少なく、
「失敗作」と断じられることも多い『シンベリン』ですが、
今回の発表は、まさに「目から鱗」の連続でした。
川井さんもすごかったけど、
これだけ豊かな解釈を許してくれるシェイクスピアのテクストも
これまたすごいですね。
川井さんとシェイクスピアに乾杯です!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)