町田市の谷戸の陽当たりの良い野道で見られる「アリノトウグサ(蟻の塔草)」。アリノトウグサ科アリノトウグサ属の多年草で草丈は15~20センチ。茎の下部は地面を這い節からひげ根と直立する茎を伸ばす。花期は7~9月で咲き初めは雄性期。雌性期になると4枚の花弁と8本の雄蕊は落ち毛状の柱頭の雌蕊が出てくる。写真では雄蕊の葯が1本だけ残っている。ちなみに萼筒の部分は長さ1ミリ。毛状の部分は長さ6~8ミリ。茎に付く小さな花をアリが塔を登る様子に見立てている。
キク科コゴメギク属の「コゴメギク(小米菊)」。熱帯アメリカ原産の一年草で大正時代に渡来し全国に拡がっている。当地では同属のハキダメギクがそこかしこの道端で見られるがコゴメギクは当地では今のところ日野市のこの一画だけに生えている。ハキダメギクに比べて舌状花は更に小さいが、その他の特徴を比較してみた。写真上がコゴメギクで下がハキダメギク。コゴメギクは全体的にほっそりしていて葉は小さい。またハキダメギクの茎や葉に毛が密生しているのに比べてコゴメギクには毛が少ない。