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池波正太郎『上泉伊勢守』 剣聖―乱世に生きた五人の兵法者

2012年04月20日 | 本 - 日本の歴史
剣聖―乱世に生きた五人の兵法者 (新潮文庫)
池波 正太郎,直木 三十五,綱淵 謙錠,津本 陽,五味 康祐
新潮社


さまざまな作家による剣豪小説の短編集です。どんな作品が収められているかというと…

池波正太郎『上泉伊勢守』
津本陽『一つの太刀』
直木三十五『宮本武蔵』
五味康祐『真説佐々木小次郎』
綱淵謙錠『刀』

いまは池波正太郎(著)『上泉伊勢守』を読んでいます。

はなしが衝撃的すぎて、これは史実なのか!?とネットで歴史を調べたら、先の展開がわかりそうになって、あわててやめました(笑)

あれこれ調べず、純粋に読書をたのしむことにします♪

主人公の上泉伊勢守は、剣豪であると当時に、戦国時代の城主でもあります。

だから、今まで読んでいた剣豪小説とちがって、戦国時代の情勢(上杉、武田、北条のうごき)が密接にからんできます。剣豪小説と戦国小説をいっしょに読んでいる気分で、新鮮です。

夏草の賦(司馬遼太郎)

2012年04月13日 | 本 - 日本の歴史
夏草の賦 [新装版] 上 (文春文庫)
司馬 遼太郎
文藝春秋


きょうの食後のコーヒーのおともは、これです。戦国武将・長曾我部元親の小説です。はじめて読んだのは、20代のころ、病院のベッドの上でした。

ゲーム『信長の野望』では、お気に入りの戦国大名が何人かいます。長曾我部元親もその一人です。いつもはまず、四国を統一して海上要塞にします。そのあと力を蓄えて、状況をみながら、九州、中国、近畿のいずれかに攻め込みます。

そんなふうになじみのある元親の小説。コーヒーを飲みながら、しあわせな読書です。

高校生がタイムスリップし、織田信長として生きる話を読み返してます

2012年01月12日 | 本 - 日本の歴史
信長協奏曲 1 (ゲッサン少年サンデーコミックス)
石井 あゆみ
小学館


『信長協奏曲』を読み返しています。


高校生のサブローが戦国時代にタイムスリップし、
本物の織田信長と間違われ、
そのまま信長として生きていく話です。


高校生のサブローと信長は、容姿がよく似ています。
そして歴史が好きなみなさんはご存じのように、
織田信長の通称は「三郎」です。
つまり名前も顔も瓜二つなんですね。


そういったわけで、
サブローはとんとん拍子に「信長」になっていきます。


では、本物の織田信長はその後どうなるのか?
これがまた面白いことになるんです。
信長以外の、ある歴史上の人物になります。


それはだれか?
読んでのお楽しみです。


このあたりの人物の入れ替わりの面白さは、
古い喜劇や三谷幸喜さんを思い出します。


徳川家康も出てきます。まだ子どもです。
家康も、いい味出しています。


おさない家康は、
鯛のてんぷらを食べて感激します。


そして、
「いつかりっぱな大名になれたら、
鯛のてんぷらを死ぬほど食べたい…」
と願います。


歴史では…
家康は実際にりっぱな大名になり、
最後は鯛のてんぷらを食べて体調を壊し、
亡くなりますよね。


歴史をもとにした、
こういう細かいネタが各所に散りばめられています。


歴史を知っている方も、知らない方も、
気軽に読んでたのしめる漫画ですね。

覇王の家  司馬遼太郎

2011年11月21日 | 本 - 日本の歴史
覇王の家〈上〉 (新潮文庫)
司馬 遼太郎
新潮社


織田信長の同盟者に、徳川家康がいます。


その家康の生涯を描いたのが、この本です。
久しぶりに、読み返しています。


家康は、自分の家臣や信長のせいで、
深く傷ついたことがありました。


でも、家康は彼らを
恨みませんでした。


なぜか?


家臣や信長を恨んだ瞬間、
自分が滅びることを知っていたからです。


わずかでも恨めば、
相手は敏感にそれを察知します。


そうなれば…


家臣に謀反を起こされるかもしれません。
信長に粛清されるかもしれません。


家康は、だれかを恨むことが、
結局は自分自身を傷つけることを
知っていたんですね。


よく、
過去と他人は変えられないといいます。


変えられないことにこだわって、
傷ついたり、疲れたりするより、
いまの自分を大切に生きる。


家康は、そうすることを選んだんですね。