マメ科のカワラケツメイです。
本州から四国、九州に分布する1年草です。
山林の縁や土手、河原など少し湿った日当たりの良い場所で見られます。
高さは30センチから1メートル、あまり枝分かれしない細い茎が群生します。
葉は互生し、小葉が20から40対の偶数羽状複葉、葉柄部分で葉が分かれる場合もあります。
小葉は先のとがった卵形で縁はなめらか、マメ科の中でもこれほど長い複葉は珍しいです。
葉の付け根から花枝が上向きにのびて、2個から5個の花が下から順にさきあがります。
黄色の花弁は5枚、マメ科特有の旗弁は立ちません。
蕾は舟形にふくらみ、花弁は上側の左右、左右、下側に半分だけ開き、雄しべは5本あります、
花が終わると、平たい莢の中に10個から15個の種子ができます。
小葉が多くて長いこと、旗弁が立たないことなどが特徴です。
名前は、河原に生える「決明子」に似るので「カワラケツメイ」とよばれます。
生薬で「決明子」とは「エビスグサ」の種子をさします。
「エビスグサ」でつくるお茶を「ハブ茶」と呼びますが、本来のハブ茶は「ハブソウ」からつくります。
「ハブソウ」は種子が多く取れないので「エビスグサ」で代用したのです。
この「カワラケツメイ」も生薬として使われているそうです。