ウコギ科のヤツデです。
関東地方以西の本州、四国、九州に分布する常緑の低木です。風の当たらない林の中で見られます。
日陰でも育ち、一年中緑の葉があるので庭木にも使われます。
高さは2メートルから3メートル、あまり枝分かれせずに幹がのびます。
葉は互生、長い葉柄の先で手を広げたように大きな葉が広がり、日の少ない林の中でわずかな木漏れ日を受けようとしています。
6本から8本の裂け目が入り、厚みと光沢があります。
幹の先端が白い花枝となり、枝分かれして球形に花が集まって咲きます。
花は、最初に白い5枚の花弁が開き、雄しべ5本がのびて雄花期となり、花弁と雄しべが落ちると雌花期になります。
自家受粉をしない工夫のようです。
花の少ない時期なので冬を越す虫には、食料を得る貴重な花となります。