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なっちゃん農園たより

ネコじいじが、都会に住む農園主のなっちゃんに、農園たよりと館山の花だよりを送ります。
お花好きな方もコメントどうぞ。

トキワハゼ

2022年08月12日 11時12分16秒 | 野草

ハエドクソウ科のトキワハゼです。

 北海道から本州、四国、九州に分布する1年草、草地や道路わきで見られます。

 高さは5センチから25センチ、茎が立ち上がって枝分かれします。

 葉は卵形でスプーン状で先はとがらず、下部のものは対生して縁には浅く鋸歯があり、上部では互生して小さくなります。

 茎の先で枝分かれして花がさきます。花の大きさは約1センチで小さいので注意しないと見つかりません。

 萼は筒の先が5枚に開きます。筒形の花は上下に分かれ、上側はうすい紫色です。

 下側は白色で先が3枚に分かれ、中央部は黄色で褐色の模様が入ります。

 雄しべは、短めのが2本に長めのが2本、雌しべの柱頭は先が2枚に割れます。

 名前は、春から秋まで花がさき、種子が熟すと爆ぜることから「トキワハゼ」とよばれるそうです。

 


オモダカ

2022年08月10日 11時04分10秒 | 野草

オモダカ科のオモダカです。

 北海道から本州、四国、九州に分布する多年草、水田の縁や湿地、ため池で見られます。

 高さは30センチから1メートルほど、地下に塊茎を持ち走出枝で広がり群生します。

 秋に葉が枯れますが、春に葉をのばします。

 株から葉柄が立ち上がり、葉柄の先から上方と下方の左右に分かれて葉がのびます。

 葉の先はとがり、縁はなめらかです。「人」の字のように見えます。

 夏になると株から花茎が立ち上がります。

 茎から3方向に花が輪生してつき、さらに段々に花がさきます。

 花には雄花と雌花があります。下の写真で白色の花弁3枚に黄色の葯多数がついているのが雄花です。

 いちばん下の段で、白色の花弁3枚の中に緑色の雌しべ多数の集合したものが雌花です。

 「オモダカ」を栽培改良したものが「クワイ」です、お正月料理などで見られます。

 


カワラケツメイ

2022年08月06日 10時47分28秒 | 野草

マメ科のカワラケツメイです。

 本州から四国、九州に分布する1年草です。

 山林の縁や土手、河原など少し湿った日当たりの良い場所で見られます。

 高さは30センチから1メートル、あまり枝分かれしない細い茎が群生します。

 葉は互生し、小葉が20から40対の偶数羽状複葉、葉柄部分で葉が分かれる場合もあります。

 小葉は先のとがった卵形で縁はなめらか、マメ科の中でもこれほど長い複葉は珍しいです。

 葉の付け根から花枝が上向きにのびて、2個から5個の花が下から順にさきあがります。

 黄色の花弁は5枚、マメ科特有の旗弁は立ちません。

 蕾は舟形にふくらみ、花弁は上側の左右、左右、下側に半分だけ開き、雄しべは5本あります、

 花が終わると、平たい莢の中に10個から15個の種子ができます。

 小葉が多くて長いこと、旗弁が立たないことなどが特徴です。

 名前は、河原に生える「決明子」に似るので「カワラケツメイ」とよばれます。

 生薬で「決明子」とは「エビスグサ」の種子をさします。

 「エビスグサ」でつくるお茶を「ハブ茶」と呼びますが、本来のハブ茶は「ハブソウ」からつくります。

 「ハブソウ」は種子が多く取れないので「エビスグサ」で代用したのです。

 この「カワラケツメイ」も生薬として使われているそうです。

 


ミソハギ

2022年08月04日 11時17分30秒 | 野草

ミソハギ科のミソハギです。

 北海道から本州、四国、九州に分布する多年草、少し湿った日当たりの良い場所で見られます。 

 高さは50センチから1メートル、株から多数の茎がでて密生します。

 葉は対生、細長い卵形で縁はなめらか、先は少しとがった感じです。葉は90度づつズレてつきます。

 茎の上部に花がさきます、苞葉とよばれる葉の付け根に2個から3個さきます。

 紅紫色の花弁は6枚、雄しべは12本あります。

 お盆の行事で使われるので、集落近くで水田や畑の脇などに植えられている場合があります。

 写真は市内のお寺の前の土手で撮影しました。

 「ミソハギ」の花穂を数本束ねて筆のようにして精霊様の送り迎えに使ったり、花を盆棚に飾ります。


ヤブカラシ

2022年07月31日 10時31分59秒 | 野草

ブドウ科のヤブカラシです。

 北海道南部から本州、四国、九州に分布する多年草、つる性で周りにある樹木に登り樹冠を覆います。

 また、地下茎を長くのばして、隣の宅地や離れた畑にも芽を出します。

 芽の部分だけ抜いても地下茎が残るので、絶えることはありません。

 葉は互生、葉柄は長く先端の小葉1枚が大きく、小さな4枚が柄側につく複葉です。

 小葉は先のとがった卵形で、周りには鋸歯があります。葉と対生して巻ひげが出ます。

 茎の途中から花枝がのび、数回枝分かれして散房花序に花がさきます。

 うすい緑色の花弁が4枚大きく開きます。大きな花盤があり、縁に4本の雄しべがのび、雄しべ期となります。

 花盤は紅色から橙色に変わると雌しべ期となり、花弁と雄しべが落ちます。

 花盤の中央に立つ雌しべの花柱は少しのびます、花盤には蜜がたっぷりとついて虫を呼んでいます。