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なっちゃん農園たより

ネコじいじが、都会に住む農園主のなっちゃんに、農園たよりと館山の花だよりを送ります。
お花好きな方もコメントどうぞ。

ムラサキシキブ

2022年06月16日 10時50分35秒 | 樹木

シソ科(クマツヅラ科)のムラサキシキブです。

 北海道から本州、四国、九州に分布する落葉低木、林の縁や崖地で見られます。

 高さは2メートルから3メートル、枝は横向きから花の重みでたれ下がります。

 葉は対生、卵形で先がとがり、少し薄くつやはありません、周りには細かい鋸歯があります。

 葉の付け根付近から対生に花枝を出し、数回枝分かれをくりかえして多数の花が密集します。

 うすい紫色の花弁は筒形で先が4枚にわかれ反り返って開きます、雄しべ4本と花柱が花弁から外に出ます。

 花粉の入った黄色い葯がついているのが雄しべ、それより長くて白いのが雌しべの花柱です。

 下の写真では、葉が対生に出ていて、葉の付け根から花枝が出ているのがムラサキシキブの特徴です。

 また、葉のまわりのギザギザ(鋸歯)が葉先から葉柄の近くまでついています。

 同じなかまの「コムラサキ」は、葉柄と花枝の間が開き、葉のまわりのギザギザが葉先側半分しかありません。

 「コムラサキ」の方が花や実の付きが良いので庭に植えられています、山で普通に見るのは「ムラサキシキブ」です。

 


ネズミモチ

2022年06月10日 10時27分25秒 | 樹木

モクセイ科のネズミモチです。

 関東地方以西の本州から四国、九州に分布する常緑の小高木です。

 林の縁などで見られますが、房総では鳥が食べて種子を散布するので住宅地の垣根の間に出てくることが有ります。

 高さは2メートルから5メートル、幹が立ち上り、上方の枝はよく分枝します。

 葉は対生、先のとがった卵形で厚く光沢があり、縁はなめらかです。

 新枝の先に花枝をのばし、枝分かれして多数の花がさきます。

 白い卵状のつぼみが開くと、花筒の先は4枚に裂けて反り返ります。

 先に葯のついた雄しべが2本と雌しべが花筒から外に出ます。

 花が終わり秋になると小さな果実がつきます。

 灰色かかった黒紫色で、細長い形がネズミの糞のようなので「ネズミモチ」とよばれます。

 

 

 

 


チョウジカズラ

2022年06月08日 09時25分10秒 | 樹木

キョウチクトウ科のチョウジカズラです。

 秋田、福島以南の本州、四国、九州に分布する、つる性の常緑樹です。

 つるは地をはい、近くに大きな樹木や岩を見つけると気根をのばして張り付き登ります。

 葉は対生、先のとがった卵形、葉は厚く光沢があり、ふちはなめらかで先がとがります。

 枝先から花枝をのばして枝分かれして多数の花がさきます。

 白色の花は筒形で先が5枚に分かれます。

 先のとがったつぼみは、5枚に分かれた花弁を巻くようにたたまれています。

 これが開くので、同じ方向にひねれたプロペラのようになるのです。

 5月31日のテイカカズラより葉が大きくて細長く、花茎も長いです。

 風が無いとジャスミンのような香りも強く漂います。

 


クリ

2022年06月06日 10時12分16秒 | 樹木

ブナ科のクリです。

 北海道南部から本州、四国、九州に分布する落葉高木、山地に自生しますが栽培もされています。

 高さは10メートルから15メートル、幹は直立します。

 葉は互生、薄くて細長い卵形で先がとがり、縁には鋸歯があります。

 本年の新枝から花枝がのびて花がさきます。

 花枝に尾状に雄花が多数つき、ブラシのように雄しべがのびます。

 雄花は木の幹側から枝の先端側に花がさいてゆきます。

 枝の先端で、雄花穂の花枝の付け根部分に雌花が1個さきます。

 下の写真では、右側の花枝の付け根側に雌花があります。

 雌花は球形の総苞の中に子房が3個あり、針のような花柱が多数つき出ています。

 花が終わると雌花を残して雄花は枯れ落ちます。球形の総苞はふくらんでイガグリとなり、3個の果実ができます。

 縄文時代からクリやドングリ、クルミの木を栽培して食べていたそうです。

 


ガクアジサイ

2022年06月04日 09時47分42秒 | 樹木

アジサイ科のガクアジサイです。

 本州の房総半島から三浦半島、伊豆半島、伊豆諸島、和歌山、四国足摺岬に分布する落葉低木。

 海岸近くの草地や山林の縁などで見られます。

 株から幹が高さ1メートルから2メートルに立ち上ります。

 葉は対生、卵形で先が尾のようにのびてとがります、まわりには鋸歯があります。

 枝先で花枝が数本分かれて、花枝の先で多数の花柄がでる複散形花序に花がさきます。

 花序の中心に両性花があつまり、周りを装飾花が囲みます。

 ガクアジサイの両性花です、まださいたばかりなのでつぼみが多いです。

 花弁は5枚、雄しべが10本あります、両性花なので種子ができます。

 「ガクアジサイ」は日本固有の「アジサイ」の原種です。

 「アジサイ」は「ガクアジサイ」の装飾花だけの変種で、品種改良したものが流通しています。

 「アジサイ」の方が海外にも輸出されたので先に登録されてしまったもので、原種の方に「ガクアジサイ」と命名したものです。