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なっちゃん農園たより

ネコじいじが、都会に住む農園主のなっちゃんに、農園たよりと館山の花だよりを送ります。
お花好きな方もコメントどうぞ。

サネカズラ

2022年08月26日 11時01分03秒 | 樹木

マツブサ科のサネカズラです。

 関東地方以西の本州から四国、九州に分布する常緑の広葉樹、つる性です。

 広葉樹林の中や林のふちで見られます。地をはってのび、近くの樹木などに巻きつきます。

 葉は互生、先のとがった卵形で厚く光沢があり、縁には細かい鋸歯がありますがまばらで変異があります。

 幹の途中から花柄をのばして、うすい白黄色の花弁6枚から15枚で変異があります。萼と花弁の区別がつきません。

 雌雄異株で、雄花は花弁の中に紅色の葯を持った雄しべが集まります。

 雌花はうすい緑色の雌しべの子房が集まったものです。

 秋に花の付け根の花托がふくらみ、種子の入った紅色の子房が熟してまわりを囲み果実になります。

 樹液が整髪料になり、男子が髪を結うのに使うと美男になるところから「ビナンカズラ」とよばれます。

 冬でも葉や果実がきれいなので、庭木や盆栽につくられます。

 緑色の球はつぼみです、葉の付け根とは限らずどこからでも出てくるようです。

 夏なのでアブラゼミの抜け殻もありました。


タブノキ

2022年08月22日 17時35分50秒 | 樹木

クスノキ科のタブノキです。

 本州から四国、九州に分布する常緑の広葉樹、高木になります。

 高さは20メートル以上にもなります、太い幹が立ち上り、枝は横に枝分かれして何層にも重なる樹形です。

 葉は互生、短い葉柄から細長い卵形の葉がつきます、革質で厚く光沢があります、葉先は鈍角で縁はなめらかです。 

 枝先から紅色の花枝をのばします、その後同じ枝の中心から当年の新芽がのびてゆきますので、紅色の花枝の上側に新葉が広がる形になります。(下側の写真参考)

 初夏、花枝の先端に黄緑色の小さな花がさきます。花弁は黄緑色で6枚、雄しべは外側に9本、中心の線体近くに短い雄しべが3本あります、雌しべ1本です。

 遠目には花が小さくて見えません、紅色の花枝は、花が受粉できなくともそのまま残って、果実が落ちるときに落ちます。 

 今の時期は緑色の果実になっています、これから黒紫色になると熟します。

 八丈島では江戸時代に絹織物が生産され、この「タブノキ」で染められた「黄八丈」が有名です。

 クスノキによくにて、玉のような実がつくので「タマグス」ともよばれます。

 玉のつく木から「玉の木」がなまって「タブノキ」になったそうです、たぶん。

 


サルスベリ

2022年08月18日 11時31分12秒 | 樹木

ミソハギ科のサルスベリです。

 中国南部原産の広葉樹、葉は落葉する小高木です。

 高さは2メートルから5メートルほど、大木にはなりません。

 葉は対生、または互生、卵形で縁はなめらかで先は小さくとがります。

 枝の先端に多数の花がさきます。花弁はうすい紅色から紅紫色まで変化があります。

 緑色の萼は6枚、花弁は6枚、団扇のように柄がついて、縁は縮れます。

 雄しべは多数つき、特に長い雄しべ6本が花の外にのびます。

 花が終わると、また花枝がのびて花がさきます。

 何度もさくので長い間さいているように見えます。「百日さいている」から「百日紅」の別名がついています。

 幹は表皮が剥離して滑らかになっています、これではサルでも滑るだろうと「サルスベリ」の名前がついたそうです。

 


ホルトノキ

2022年08月08日 10時32分40秒 | 樹木

ホルトノキ科 ホルトノキ

 千葉県以西の本州から四国、九州に分布する常緑広葉樹で高木です。

 高さは5メートルから10メートル、房総では照葉樹林内のほかに公園などでも大木が見られます。

 葉は互生、太い幹が立ち上り上部で枝分かれして、枝先に葉が集まります。

 葉は少し細長い卵形、先がとがり浅く鋸歯があります。

 常緑樹ですが、1枝の中で新しい葉が出ると古い葉が1枚紅葉して落ちます。この現象は1年中見られます。

 昨年の枝から花枝がのび、総状花序に多数の花がさきます。

 緑色の萼は5枚ひろがり、白色の花弁は5枚下向きに開きます、花弁の先端は糸状に細かく割れます。

 雄しべは20本前後でうすい橙色、やがて葯が落ちると黒くなって花糸も落ちます。

 雄しべが無くなると、そのあとに橙色の線体が出てきて、蜜で虫を呼ぶようです。

 花が終わると緑色で楕円形の果実になります。

 果実はオリーブの実ににています、「オリーブオイル」は「ポルトガルの油」とよばれていました。

 江戸時代の平賀源内が「ポルトガルの木」と呼んだことから、「ポルトガルの木」から「ホルトノキ」とよばれるようになったそうです。

 


クサギ

2022年08月02日 09時41分40秒 | 樹木

シソ科のクサギです。

 北海道から本州、四国、九州に分布する落葉小高木です。

 林の縁や山道の土手で見られ、高さは3メートルから6メートルほどです。

 葉は対生ですが、枝の先に集まります。長い葉柄を持ち、先のとがった卵形で縁はなめらかです。

 枝先が花枝となり、さらに枝分かれして散房花序に多数の花がさきます。写真ではまだつぼみがほとんどです。

 つぼみは白色の萼です、萼が白色から紅色に変わると紅色の萼5枚が開きます。

 萼の中から紅紫色で細い筒形の花弁がのびます、筒形の先は白色になり大きく5枚に割れて開きます。

 雄しべが4本と雌しべが花弁の外に長くのびます。

 花が終わると萼は濃い紅色になり閉じます、秋に萼が開くと、紅色の萼の中に光沢のある藍色の果実がついています。

 葉に独特の香りがあり、「臭い木」から「クサギ」とよばれるそうです。