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なっちゃん農園たより

ネコじいじが、都会に住む農園主のなっちゃんに、農園たよりと館山の花だよりを送ります。
お花好きな方もコメントどうぞ。

ヤマハギ

2022年07月27日 10時13分42秒 | 樹木

マメ科のヤマハギです。

 北海道から本州、四国、九州に分布する落葉低木、林の縁や道路わきの土手などで見られます。

 高さは1メートルから2メートル、株から細い茎がのびて枝分かれするので群生して見えます。

 茎が細いので、土手などでは垂れ下がることが有ります。

 葉は互生、小葉3枚の複葉です。

 小葉は卵形で縁はなめらか、先端は「ヤハズハギ」のように凹む場合があります。

 茎から少し長い花枝をのばしてす、他のハギより花枝が長いのが特徴です。

 花は穂状花序に数個つき順にさきます。うすい紅色から紅紫色の花弁は5枚です。

 上側に大きな旗弁が立ち、下側に雄しべと雌しべを包む竜骨弁があります。

 竜骨弁は2枚、その左右を囲む側弁も2枚です。

 秋の七草の「ハギ」です。

 


マンリョウ

2022年07月25日 15時50分21秒 | 樹木

サクラソウ科のマンリョウです。

 関東地方以西の本州から四国、九州に分布する常緑の小低木です。

 木漏れ日のさす林内などで見られ、冬に紅色の果実がきれいなので庭にも植えられます。

 高さは60センチから1.5メートル、まわりに草や低い樹木があると首をのばします。

 幹は分かれずまっすぐ立ち上がります、株から新しい幹をのばすので数本並ぶこともあります。

 葉は幹の上部で枝をだし、一枝に数枚の葉がつきます。

 葉は細長い卵形で厚く光沢があります、先がとがり縁には全周に波打つような膨らみができます。

 葉よりも一段下がった幹から花枝を横に出します、花枝の先は4本から8本の花柄が分かれて花がつきます。

 白色の花弁は5枚、大きく開いて花柄側に反り返ります。

 花の中心に雌しべの花柱が長くのびて、黄色い雄しべ5本が囲みます。

 秋から冬にかけて紅色の果実がつきます。

 幹の表面に枝が取れた後が瘢痕として残っています、毎年上に上にのびた跡です。

 ここまでのびるに何年もかかるので、「千両」のように切り花にはできないのです。

 


ネムノキ

2022年07月19日 10時39分16秒 | 樹木

マメ科のネムノキです。

 本州から四国、九州に分布する落葉高木、山地や川岸で見られ、花がきれいなので植栽されます。

 高さは5メートルから10メートル、葉は互生、枝先に集まる2回羽状複葉。小葉は卵形で、とがった先が先端側に偏ります。

 夜になると小葉と小葉が合わさって閉じるので、眠る木から「ネムノキ」、「ネブタ」などとよばれます。

 枝の先から花柄を多数出します、花柄の先に10から20個ほどの花が頭状花序につき、多数の花が順にさきます。

 花弁はうすい緑色、筒形で先が5枚に分かれます。雄花の花糸は花から突出し、白色から先は紅色になり目立ちます。 

 


マテバシイ

2022年07月09日 09時58分40秒 | 樹木

ブナ科のマテバシイです。

 紀伊半島以南の本州から四国、九州に分布する常緑の高木です。

 葉が厚く潮風に強いため、海岸沿いで防風のため植えられます。

 古代には果実を食料としていました、第2次大戦後、房総では薪や炭の原料として植林されています。

 高さは10メートルから15メートル、多数の葉がつきこんもりした樹形になります。

 株から数本が出ているものは、1本立ちしたものを伐採した切り株からのびたものです。

 葉は互生、先のとがった卵形で縁はなめらか、革質で光沢があります。

 本年枝から雄花穂と雌花穂がのびます。

 雄花穂は、花枝に雄しべだけの雄花が多数つきます、一つの花から12本の雄しべが出るのでブラシのように見えます。

 雄花穂が花粉を出し切るころ、枝の先の方でブラシの無い雌しべがところどころについた雌花穂が見えてきます。

 雌花穂より雄花穂の方が圧倒的に多いのです。

 受粉した雌花は、そのまま年を越して2年かかってドングリになります。

 下の写真では、枝の先端で花がさいていますが、昨年の枝まで下がると昨年の小さなドングリが見えています。

 房総にはなかった樹木ですが、生育に適した土地だったため、ドングリは鳥によって広がり繁殖しています。

 近年イノシシが大量に増えているのは、この豊富なドングリを食べているからだそうです。

 房総では唐から来た椎木と思われていて「トウジィ」とよばれます。

 下の写真をよく見ると、雌花穂でも先端側は雄花がさいて、下側だけに雌花がついています。

 クリなどもそうですが、先端の雄花部分は落ちてしまうのです。

 


コムラサキ

2022年07月06日 10時52分51秒 | 樹木

シソ科のコムラサキです。

 本州から四国、九州に分布する落葉低木、山林の縁や崖地で見られます。

 実付きが良いので庭園などにも植えられます。

 高さは1.5から2メートル、株から細い茎が株立ちに立ち上がります。

 あまり枝分かれせずに枝先がたれさがります。

 葉は対生、卵形で葉先は尾のようにのびて少し幅があります。

 葉の周囲には鋸歯がありますが、葉先側半分にあって葉柄側はありません、これはコムラサキの特徴です。

 下の写真でわかりますが、葉柄の付け根から少し離れた上側から花枝をだし、枝分かれして集散花序に多数の花がさきます。

 よくにた「ムラサキシキブ」は葉柄の近くから花枝を出します。

 花はうすい紅紫色で筒形、筒の先は4枚に開き、外側にめくれます。

 黄色の葯をつけた雄しべは4本、透明な雌しべは1本が花弁から突き出します。

 秋には紫色で球形の果実がつきます。

 庭などで見られるのは「コムラサキ」、山で見るのは「ムラサキシキブ」の方が多いと思われます。

 コムラサキは、ムラサキシキブより葉と実が少し小さいので「コシキブ」とよばれることもあります。

 下はコムラサキの変わり花で「シロシキブ」、花も果実も白色です。

 葉柄側半分に鋸歯が無いので「コムラサキ」の仲間です。