100万の命の上に俺は立っている 第7話『ノンプレイヤーキラー』感想

今回、結構大事だなと思ったことは、タイトルどおり、四谷がNPCをきっちり殺しているところ。

しかも理由は友人を殺されたから。

その分のリスクを負って、レベルダウンもしている。

でもまぁ、それらも含めて、四谷にとってはこの世界はリアルということだよね。

なぜなら、時舘にも言ったように、四谷たち「勇者」も、クエストに失敗すれば死ぬから。

問題はその死が本当の死なのか？ということだけど、でも、そのことが本当かどうかは、結局わかりようがない。

となると、四谷たちに課せられた条件の中で、しかし、自分たちも死ぬと捉えるしかない。

で、きっと四谷的には、死ぬなら、それはリアルな世界だ、ということ。

ただちょっと、前にいた世界とは、死ぬことに達する条件が異なるだけ。

でも、そうすることで、死ぬとか、生きるとか、友だちを殺されて復讐する、とかについても、リアルに捉えることができる・・・はず。

そういう意味では、やっぱり、四谷だけがこの世界をリアルに感じていて、そのリアルさの中で適切な行動をするにはどうしたら良いのか、という実験をずっと繰り返している。

で、その実験を考案するところで、普通に考えたら外道に見えるようなこともするし、実際にできてしまう。

・・・ということで、要は、他の3人の女子と四谷が普通にパーティを組んで世界を攻略するぜ！って要素は全然ないけど、こと四谷については、自分が生き残るための条件としてどこまでの人をどの程度ケアすればいいかに気を使っているだけ。

そういう意味では、最後のバスのたとえは、むしろシンプルにわかりやすかった。

むしろ、あれくらい込み入ってるけど正鵠を射ているような比喩をすぐ出せるところが、四谷の非凡なところなんだろうな。

とはいえ、そうして四谷を中心に組み立てられた物語が面白いかどうか、というのはまた別問題。

四谷というキャラと彼の意思決定の様子は、単純に興味深いけれどね。