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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

【推しの子】 第166話(最終話) 『星』 感想2:結局、アクアにとっての「推しの子」はルビーとなった「さりな」だった、ってことでいいんだよね?

2024-11-14 07:36:26 | 推しの子
感想1感想3感想4感想5もあります)

前の感想でも書いたように、最終話は、ほとんどあかねのナレーションによるエピローグ。

で、よくよく考えてみると、結局、アクアが自分の腹を刺してカミキを突き落として二人して死んだところが、物語としては最後だったってことだよね?

本編は、アクアがカミキを殺したところで終わり。

それ以後の数話は全てエピローグ。

となると、この物語は、吾郎という人物が転生して、転生した先の母親を殺した実の父親を殺して終わり、という話だった。

もちろん、その母が、転生前に推していたアイドルその人で、ついで双子の妹が、自分が救えなかった患者の転生だったというオチがついて。

だから、アクアの周りには、かなとあかね、というアクア争奪戦を繰り広げる女優が2人いたわけだけど、アクア自身は、結局、その二人に対する執着よりも、アイへの執着が強く、さらにルビー/さりなに対する執着が強かった。

だって、結局、カミキを殺したのって、アイへの復讐もあるけど、最後はそれ以上に、いつルビーがカミキに殺されるかわからない、その不安を取り除くことにあったわけだから。

つまり、アクアにとっての「推しの子」は、あくまでもルビーに転生した「さりな」だったわけだ。

さりなこそが、アクアにとっての「推しの子」だった。

そういう意味では、最初から最後まで、この物語は「吾郎とさりな」の物語だった。

ただ、姿形が、アクアとルビーの格好をしていたから、その「転生前」からの感情がわかりにくかった。

というか、正直にいって、うまく表現されてなかったよね。

だから、最後にアイよりもルビーが大事、ということになっても、今ひとつピンとこない。

だって、ずっと「アイの殺害への復讐」が主題だったじゃん!って思うし。

アクア自体は、かなともあかねとも、いい感じだったじゃない、姫川も指摘していたように。

だから、やっぱり、物語の焦点が終盤、ぼやけていたことは間違いない。

今思えば、アクアの意図を汲んで勝手に動いていたあかねが、ルビーをカミキの魔の手が救った場面が何度かあったので、実は「ルビーがアクアの推しの子」というのは、そうしたあかねの振る舞いによって示唆されていたといえなくもないけど。

でも、やっぱりそれではわかりにくい。

というか、本編のネタとして使われていた「芸能界あるある!」な醜聞の連続で、やっぱり、アクアは転生したアクアの方が主たる人格だと思われていたし。

なので、やっぱり、最後はいろいろとぼやけてしまったなぁ。。。

まぁ、一応、

アクアの死体が打ち上げられたであろう浜辺で泣き崩れる「あかね」

棺の中に眠るアクアに平手打ちを食らわせて号泣する「かな」

アイとアクアの写真を見て微笑む「ルビー」

という具合に、この3話で、3人のヒロインの感情的決着はつけさせてた!って原作者は主張するのだろうけど。。。

でもね、やっぱりこれ、わかりにくいよ。

ポカーンだよ。

あとさ、一応、ツクヨミは、ルビーの前にも現れていたじゃない。

だったら、最後にツクヨミがルビーを見守るシーンがあっても良かったと思うのだけど。

でもきっとそれをいれると、転生周りの設定や伏線はどうなったんだ!と怒り出す読者が湧いてくると思って、やめたのかもね。


・・・ということで、なんかね、やっぱり、パッとしない終わり方だったなぁ。。。

擁護はできない。
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