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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

【推しの子】 第166話(最終話) 『星』 感想4:ルビーって、どうやってアクアの死を乗り越えて前を向こうと思ったのだろう? アイドルだから、ではさすがに無茶すぎるよね?

2024-11-14 18:43:00 | 推しの子
感想1感想2感想3感想5もあります)

今回の最終話では、ルビーがアクアの死を乗り越えて、アイドルとして突き進む道を選んだわけだけど・・・。

一体何をきっかけにして、復活したのだろう?

正直、アクアの死で絶望したところから含めて、描写があまりにもダイジェストで、何がなんだかわからない。

一番わからないのは、アクアが、ルビーの安全を考えて、カミキといわば心中を図ったということで。

まさか、その事実を、あかねが伝えたとは思えないし。

だとすると、ルビー目線からすると、ただ、アクアがカミキに恨まれて刺された、という事実しか残らない。

ただ、そのカミキは、ルビーにとっても一応、父親になるので、アクアは、実の父親に殺された、ということになる。

まぁ、それだけで普通なら、娘のルビーが心を閉ざしても全然おかしくはないのだけど、でも、ルビーの「中の人」はさりななわけだから、アクアのことを吾郎の転生として認識して以降、カミキのことは生物学上の父親以上には思わない。

となると、単に、再び、吾郎=アクアが、カミキの手で殺された、というだけになるんじゃないの?

その喪失感ってハンパないと思うのだけど。

だから、仮にアイドルとして復活したとしても、ルビーの目は、白い星ではなく、黒い星でないとおかしいと思うのだけど。

つまり、カミキに対する呪詛を抱えたまま「黒い星の目」をしてアイドルとして復活しておいて、その過程で何か「黒い星」を「白い星」に変える出来事に出会って、ようやく完全復活した、という最低限の流れがないと、さすがに物語として成立しないと思うのだけど。

まぁ、この最終回は、端的に、打ち切りエンドの印象しかない。

正確には、アクアが死んで以後の、この最終3話だけど。


そう考えると、正直、ルビーというキャラが全くわからない。

前にも書いたように、アクアの皮を被った吾郎が、ルビーの皮を被ったさりなをカミキに殺させないために、ともに死んだ、というだけのことで。

それ、吾郎のさりなに対する執着が逆に気持ち悪いだけなんだけど。

ていうか、吾郎の意識が単に地縛霊のようにアクアに乗り移っていて、いわば成仏するために、生前に命を救えなかったさりなを救う「やりなおし」をしているだけに見える。

でも、吾郎がそこまでさりなに執着する意味もよくわからない。

だって、吾郎の原点は、むしろ、出生において母を失ったことでしょ?

ていうか、だから、アイの殺害現場に居合わせたことがアクアとしての彼のトラウマになったわけで。

だから、やっぱり単純にアイの復讐を遂げるのがアクアの行動原理だったらまだ理解できたのだけど。

そこにルビー=さりなの話まで混ぜてくるから、物語のカタルシスがどこにも見いだせなくなった。

結果、主人公のアクアが死んだのに、バッドエンドという判断すらしてもらえないような中途半端なものになった。

それもこれも、ルビーって存在が全くわからないから。

だって、転生の事実を知らないため、あかねですら、アクアがやろうとしたことは、ルビーを守ることで、いわば究極のシスコン野郎だった、ということだけでしょ?


・・・ということで、やっぱりなんとも理解しがたい終わり方で。

ネットの中でひたすら「クソ漫画」と言われてしまっているのもわかる。

ホント、ただ、芸能界あるある、を描くことで、読者のアテンションを集めたかっただけなんだろうな。

嫌な時代だなぁ。
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