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雑記帳(新居)

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チャールストン準決勝

2009-04-19 18:12:00 | テニス
(5) Caroline Wozniacki d. (1) Elena Dementieva 6-4, 5-7, 7-5

とにかく恐ろしく長い試合だった!ほぼ3時間。女子でここまで長い試合を最初から最後まで通して見たのは、ひょっとすると初めてかもしれない。
この試合でキャロが勝つのは予想通りだった。しかしながら、この試合のデメの粘りは見事で、何回も死の淵からよみがえってきた。

キャロは相変わらずの安定した戦い方である。この試合はらしからぬミスも結構見られたが。トップスピンの打球で粘りつつも、サーブあるいはストロークの攻撃力が明らかに増しており、その分攻撃に転じるのも早くなっている。現在のキャロがどうやったら負けるのかなかなか想像できない。
これからさらに上位を目指すとすると、今回のような試合は6-4 6-2か6-4 6-3、少なくとも第2セット第9ゲームの3連続マッチポイントの場面で終わらせていなければならない。
キャロは今大会で自己最高ランクを更新することが確定。準優勝なら11位。優勝すればついにトップ10入りである(90年以降生まれの世代では最初になる)。

デメにとって、負けるにしても、とにかくストレスがたまるというか歯がゆい負け方が続いていたから、この試合には光明は見いだしたい。なぜこれをインディアンウェルズとかマイアミで出せなかったのか…とはいえ、今大会準決勝止まりだったことで、この先のクレーシーズンに向けてさらに厳しい状況に追い込まれたことは変わりない。


さて、キャロとサビーネで決勝となると、なんとなく展開は想像できてしまう。キャロのQFラザノ戦でもSFデメとの対戦でもさんざん見たけれども、トップスピンのボールを上手く使いながら相手の打つ手を封じていき、先にミスさせるという形だ。いい意味で想像を裏切る試合を見たい。

準決勝第1試合、中盤までは、マイアミでの同じ対戦のとき以上に、デメにとって悪い内容だった。早い段階でのミスが多く、ウィナーの数は大幅に減っていた。そこからデメが盛り返し、デメが攻めきる場面、キャロがしのぐか切り返す場面が拮抗した。デメが打つ手がなくなり、あるいは無理をしてのミスが極端に多いけれども、キャロもデメの粘りに押されたのか、らしからぬミスが少なくなかった。微妙な流れが何度も両者を行き来するような印象もあった。

第2セット、4-6 2-5でキャロのServing for the Match、そして第9ゲームのデメのサービスで4-6 3-5 0-40の3連続マッチポイントという絶体絶命の場面があった。それをしのいだ後、第10ゲームはキャロにダブルフォルト2本も絡み、デメがついに追いついてしまう。このセットの第11ゲームもキャロにブレークポイントがあったがデメがまたしのぎ、第12ゲームは逆にラブゲームでデメがブレーク。5ゲーム連取の大逆転でセットを取り返してしまう。第12ゲームの0-30の場面で、コードボールもデメにラッキーになったのだが、流れがあるときはこのようなものだ。
第3セットに入っても、第5ゲームにキャロのブレークポイントがあったが、デメはそれをしのぎ続けた。第7ゲーム、キャロがついにブレークに成功したが直後の第8ゲームでデメがブレークバックした。追い込まれるたびにデメが開き直ったような強打をねじ込んでピンチを脱出した。
ところが第3セット終盤は、キャロが逆にウィナーを決める場面が増えてきた。そして第11ゲームでキャロがふたたびブレーク、第12ゲームもデュースになったが、通算5回目のマッチポイントでついに振り切った。

(16) Sabine Lisicki def. (6) Marion Bartoli 6-3, 6-1

サビーネちゃんが凄い。
完全に一人舞台の試合。打って打って打ちまくって豪快に決め続ける。とにかく見ていて気持ちのいい勝ち方だ。女子テニスの試合でここまで気持ちよかったのは、シャラポワ直近の優勝になる昨年のドーハ大会以来だ。わずか1時間の試合でサビーネのウィナーは実に33本、ミスも26本である。

サビーネはサーブの威力も半端でないしコーナーを鋭くついてくる。フォアの強打の破壊力もすさまじい。その攻撃が続けて入ってくるとものすごい迫力がある。それで、思い切り強打かと思いきや、緩いアングルとかドロップショットも時折使う。強打がくると思っているところにこれをやられるから実に効果的だ。ブロンドでちょっと縮小版のイバノビッチという感じかな。ただし、今年のアナより今大会のサビーネがいいテニスをしている。
3回戦ヴィーナスからの大金星からの3試合を見ると、一体この選手がなぜランク63位なのかと不思議に思う。このような試合がいつもできればトップ10に入るだろう。

しかし、Statsを見れば一目瞭然だが、どうしようもないミスもやたらと多い。これまで結果が出ていないのは、いいテニスが続かず、ミス連発で自滅する試合が多いからだろうと、なんとなく想像はつく。