雑記帳(新居)

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USオープン決勝・エレーナ対スヴェトラーナ

2004-09-12 20:28:55 | テニス
Kuznetsova 2-0 Dementieva (6-3, 7-5)
やはりあのサーブではGS優勝は無理だ。本日のディメンティエワの第一印象である。
一方のクズネツォワは、ストロークが恐ろしく速いし打球が重そうだ。微妙にボールの質は違うようだが印象はセレナに近い(サーブもセレナほど速くないが)。あれが立て続けに入ってきたらダベンポートでもエナンでも吹き飛ぶだろう。このクズネツォワと完治したウィリアムス姉妹の試合など見てみたい。壮絶な打ち合いになりそうだ。

ディメンティエワのサーブはある人曰く「マシュマロサーブ」、モーレズモ・カプリアティにはそれなりに効果を発揮していたけれども、クズネツォワには全く意味がなかった。ディメンティエワのサーブ全部をクズネツォワは強打で返しにかかった。もちろんミスも多かったけれども、入ったらほとんどエースものである。かろうじてラケットに当ててもその後で結局クズネツォワに決められる。
試合の最初から最後までディメンティエワの流れには全くならなかった。「クズネツォワがポイントを取るか、クズネツォワがミスするか」がほとんどだった。
それでも、ディメンティエワも全仏の決勝よりはずっとよい試合だったと思う。第2セットには、クズネツォワの強打をしのぎ、わずかなチャンスを生かして、第3,7ゲームと先にブレークした。一度でもこのリードを生かすことができていればと思うが、今日のクズネツォワの試合内容から考えれば、たとえ第3セットに持ち込めたとしてもデメが粘り通すことができたとは思えない。
結局、ディメンティエワは、いずれも、先にブレークした直後のサービスゲームで最初のサーブをダブルフォルトし、ブレークバックを許した。勝負を決めた第2セット11ゲームのブレークも、ディメンティエワに15-30からダブルフォルトが出ている。結局は最悪の場面でダブルフォルトが出てしまった。

表彰式の途中、クズネツォワのスピーチの前で黙祷。ずいぶん中途半端なところでするものだと思ったのだが、なんとこれはディメンティエワの提案だった。スピーチで黙祷を呼びかけるなんて…さすがエレーナ姫だ。

全米オープン準決勝・エレーナ対ジェニファー

2004-09-11 18:47:56 | テニス
寝ブッチかつ録画予約もしていなかったため、見ることができたのは、ディメンティエワとカプリアティの対戦、第3セットのみである。
ディメンティエワのサーブは、さんざん言われているように貧弱きわまりない代物だ。100km/hを割るのは普通である。とにかくサーブを打つたびに冷や汗ものだ。この有様だから当然サービスをブレークされる確率はきわめて高い。
# ちなみにディメンティエワのストロークウィナーは、この試合最速で134km/h、サーブよりずっと速い(苦笑)
第3セット、ディメンティエワのサービスゲームは常に追い込まれていた。デュースの連続ブレークポイントの連続、それをひたすらしのぐという展開が続いた。このセットだけでカプリアティのブレークポイントは合計15回(ディメンティエワには7回)。ディメンティエワは4回にわたりカプリアティに先にブレークを許した。もうだめだといったい何度思ったことか。特に、第11ゲームのカプリアティブレークのときは、放送終了時刻も迫っていたためついにここまでかと覚悟した。しかしディメンティエワはそのたびにすぐブレークバックで追いついた。
カプリアティも自分のサービスゲームでショットのミスが出る。ディメンティエワは左足のけがのせいもあってまともなサーブが打てず、肝心の所でダブルフォルトもある。どちらもすごいショットも出るが平凡なミスも出る。流れを持続できない。1セットの中でも流れが小刻みに行き来する。そうでありながら、2ゲーム以上の差が一度もつかない。
そしてタイブレークへ。タイブレークはこれまでとは逆に、ディメンティエワがカプリアティのサーブを2本先にミニブレーク(5-2)。しかしカプリアティもすぐにディメンティエワのサーブを2本破り返した(5-4)。その直後、ディメンティエワがパッシングショットを決めて再度突き放し、6-5からバックハンドのウィナーを決めて決着をつけた。
最終セットだけで1時間26分、1セットでお腹いっぱいという壮絶な戦いになった。
1,3,7,11ゲーム: カプリアティブレーク->ディメンティエワが即ブレークバック
5,9ゲーム: ディメンティエワがキープ->カプリアティもキープ

この後杉山とのダブルスは棄権を余儀なくされた。これも楽しみにしていたのだが、ディメンティエワは左足に故障を抱えており、しかもこの激闘の後ではやむを得ない。

この試合を見ていて、ディメンティエワが積極的にネットプレーに出て行く場面が多いことに気がついた。今までにはなかったと思う。この準決勝、ディメンティエワのネットプレー回数は、カプリアティの倍の44回。この試合では安易にネットに出てカプリアティにチャンスを与える場面も多かったが、カプリアティにプレッシャーをかけていたことは確かだ。
モーレズモのとの準々決勝では、ネットプレー31回中29回ラリー獲得と、あり得ないほど効果的に決まっていた。

TBSの中継は相変わらずだめだめである。アナウンサーは噛みまくり、解説はしゃべりすぎ。さらに困ったのは、放送のカットのされ方が中途半端である。(それもなぜかディメンティエワの取ったゲームばかりカット。なおのことディメンティエワがいつも追い込まれているように見える。解説の内容と矛盾しまくり。)
第9ゲームあたりか、ゲームの途中からいきなり放送再開、しかも字幕では第8ゲームなのにサーブを打っているのはディメンティエワ(ディメンティエワのサーブは奇数ゲーム)。何がなんだか訳がわからなかった。CMの前は第7ゲームでディメンティエワがサーブをブレークされた。この時点でカプリアティ4-3。その割には、カプリアティが流れに乗れないとか解説者の言っていることがあわないので、ブレークバック成功したであろうことは見当がついたのだが。

エレーナ姫決勝進出!

2004-09-11 17:27:22 | テニス
最近テニスを見たり試合結果をチェックするのが楽しみで仕方がない。どの大会でもロシア選手の誰かが必ず上位に残っている。
ここ2,3年、グランドスラムでも大会が進むほど萎えるしかない時期が続いた。その頃に比べれば今年のローランギャロス以降は夢のようだ。
そして今回の全米オープンも決勝ロシア対決となった。ディメンティエワ対クズネツォワの対戦である。

率直に言うと、今大会のディメンティエワにはあまり期待をしていなかった。初戦は相変わらずの不安定な立ち上がり、3回戦は相手の棄権で勝ち上がるというラッキーであり、4回戦のズボラネワとの対戦に勝てる気はしなかった。
ズボラネワに勝った後も、相手のミスに助けられたように見えて、モーレズモに勝つなどとはもっと期待できなかった。そのモーレズモ相手に2時間40分の大接戦を勝ち抜き、準決勝の相手がカプリアティと決まっても、まだあまり期待を持てなかった。(セレナ相手よりはチャンスがあると思ったのだが。セレナ相手なら本当にノーチャンスと感じただろう)
思い出してみれば、GS初めての決勝進出になった全仏も、第1週は実にひどいもので、その後ダベンポートとモーレズモを連続で破るなどとはとうてい想像もできなかった。今回も似たような展開である。

いい成績が続いて期待をすると、だいたい負けてしまう。期待をせずに見ていると、意外と勝つことが多い。ここのところエレーナを見ていると、そのような傾向が感じられる。「期待しなければ勝つ、期待すると負ける」というのは、もともと杉山に対して一部で言われている(#)ことなのだが、エレーナにも当てはまりそうだ。
実は、今回の準決勝は録画予約をしておらず、5時半からの放送のうち半分以上を落としてしまったのだが、今から思い起こせば、これも一つのゲン担ぎだった。録画する=それだけ期待していると言うことだから。

決勝も期待しすぎずにまたーりと見守ることにしたい。

# お杉(=杉山愛)の法則
・期待しなければ勝つ、期待すると負ける
・ホームで弱い
・条件がよいと負ける、条件が悪いと勝つ