お約束として、システム要件を満たさない環境にWindows 11をインストールした場合、サポート対象外となり自己責任であることをあらかじめ注意しておく。
Windows 11のシステム要件がいろいろと議論を巻き起こしている。それとともに、システム要件チェックを回避して、要件を満たさない環境にWindows 11を導入する手法もいくつか公開されている。
それら要件のうち世間で主に問題となっているものは、CPUの世代またはTPMの有無である。CPUはIntel core 第8世代以降またはAMD Ryzen 2000番台以降、TPM2.0対応となる。
しかし筆者の環境で要件非対応となるのはそこではなく、下記である。
・起動ディスクがMBR
・セキュアブート不使用
特に起動ディスクをMBRからGPTに変換することは、一つミスをすれば起動不能で環境を失うこととなり極めてハイリスク。また、成功したとしても長時間所要(多くは待ち時間)・事実上不可逆で、絶対に避けたい。
要件を満たさない環境にインストールする手法は、筆者の環境で果たして有効なのか、公開されている記事を見ても不明だった。
結論から言えば、何らトラブルは発生せずWindows 11にアップグレードできた。
手順としては、システム要件チェックを飛ばすインストールメディアを作成してそれを使ってアップグレードする。
Rufus - The Official Website (Download, New Releases)
というツールを使えば簡単にそのようなインストールメディアを作成できる。(本稿執筆時点の最新バージョン3.20)MicrosoftのサイトからWindows 11のISOファイルを入手し、RufusでUSBメモリなどに書き込もうとすると、システム要件チェックをパスするかどうかのチェックボックスが現れる。(しかも最初からチェックが入っている…)
この手法では、現状Windows 10 HomeなりProなりが動作している環境ならたいていWindows 11を導入できるようだ。
なお、アップグレードにはそれほど時間はかからない。筆者の環境では20~30分だった。Windows 10のかつてのfeature updateよりむしろ速かったくらい。