パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

情報の洪水に飲み込まれないようにするには

2024年08月08日 11時32分49秒 | あれこれ考えること

相変わらずテレビはオリンピック一色
チャンネルを変えても同じような映像が登場する
不意に戦前の新聞はこの洪水のようなオリンピック報道に
そっくりだったのではないか、、と想像してしまった

いつか忘れてしまったが、NHKで庶民の残した日記等のテキストの言葉の分析をした番組があった
それによると、日清戦争、日露戦争と続いて厭戦気分はある時期広まっていて
戦争の文字は使われることは少なかったらしい
ところが何かを境に一気に好戦的な気分が高まったらしい
そのきっかけが何だったのか覚えていないのが、自分らしくて情けないが
とにかくそれ以後は新聞は気持ちが悪いほど戦争に向かう報道が多くなったらしい

今のオリンピック報道と戦前戦中の報道
人はその圧倒的な量によって自らの判断力を正常に保つことは難しい
確かに現在、テレビ番組でオリンピック一色報道はまずい!
と語る人はいないし、それを言える雰囲気でもない
それは過去においては「戦争は良くない」という発言と似たようなものだ

日本人のようにみんなと同じ考え、同じ感情を持つことで安心する国民は
気をつけないとこの情報の多さのみで、判断が歪められてしまう気がする
それは憲法改正論議においてはCM量の多いほうが勝ち!
の懸念を思い浮かべてしまう(だからこそCM量の規制はすべきだと思う)
アメリカでも大統領候補はネガティヴキャンペーンを含めCMが物言う社会となっている

数年前こんな本を読んだ


過去にも桐生悠々のような信念を持った人がいた
だが、彼は抵抗した人がいたという立ち位置で存在感があるだけでは意味がない
過去から学ぶのは失敗を繰り返さないことだ
圧倒的な量のメディア報道、しかも一方向からだけの
そこには危険が潜んでいると世間の知恵として自覚していること
それこそが大事だと思う

二冊の本のどちらかは忘れてしまったが、ショックだったのは
松岡洋右が国際連盟脱退で帰国した時に新聞はまるで今の金メダリストが
帰国した時のような記事を書き、大衆も大歓迎で迎えたことだった

狂っている、、それしか思い浮かばなかったが
今の(蔓延している)が空気も狂っていると否定できない気がするのは
ちょいと心配だ

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