パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

本当にあった奇妙な出来事

2024年08月06日 09時39分59秒 | あれこれ考えること

知人がロスチャイルド関係の本を読んでいて、とても面白いと口にしていた
それは少しばかりディープステートのニュアンスがある内容の本のようだ
ディープステートは、悪魔崇拝とか幼児虐待だとかCIAだとか
とてつもない想像力のなせる疑わしいものから
単に資本家たちの都合の良い世界戦略を現した概念とか
いろいろあるらしい

資本家たちの都合の良い、大衆が知らないうちの支配は
そもそも資本主義に内在する矛盾点のような気がする
それはレーニンの「帝国主義論」にも指摘されていたような記憶がうっすらある

そんなことをぼんやりと思っていたら、不意に昔読んだこの本を思い出した

映画「ダ・ヴィンチ・コード」の元になった本だ
正直なところ映画よりもこの本のほうが格段面白かった

この本に紹介される驚くべきエピソードは実際にあったことだった
19世紀末、南フランスのある地区に牧師さんが赴任してきた
彼は古い教会を修理している時、壊れた柱の中から4枚の羊皮紙を見つけたが
そこには何らかの暗号らしきものが書かれていた
その解読のため彼はパリに出かけて数日を過ごした
ところがパリから帰ってきたかれは突然膨大なお金を使う様になった
またオーストリアの支配層の人間が訪ねてきたりした
そのお金の使いっぷりが異様なので、彼の上司は彼を組織に訴えたのだが
ヴァチカンはその牧師を無罪とした
彼はお金を奇妙な装飾の彫刻だとか、つまりは他人が理解しがたいものへの投資が多かった
そのお金はどこから手に入れたのか?誰もが思うこの疑問
そのころフランスは紙幣の交換時期で、古い紙幣は出どころ等がわかるようになっていたが
牧師の使うお金は古い紙幣ではなくて、どこかの財宝を見つけてそこから使っていた
というのではないと思われた
ならば、どこからお金は手に入れたのか
一つの仮説として牧師はヴァチカンを強請っていたのではないのか?
と考える人がでてきた
それならお金が今の紙幣であることは納得がいく

だが彼は急に亡くなってしまった
その秘密は愛人の女性にだけ伝えられたようだが
彼女も人に何も告げないうちに亡くなってしまい
これらの秘密は結局謎のままに終わってしまった

これはとても不思議な事件なので、一時期牧師の住んでいた辺りは
色んな所が掘り起こされたり、爆破されたりして財宝の在り処を探す人でいっぱいになった

この本の後半部分は牧師が掴んでいた秘密
ヴァチカンさえも強請ることができた秘密は何だったのか?
を想像力たくましく追求していく

ここからは「ダ・ヴィンチ・コード」の話と関連していくが
この後半部分よりも、19世紀末に本当にあったこれらの変な事件の顛末が
とてもおもしろくて仕方なかった

だからフランスに旅することがあったならば
是非ともレンヌ・ル・シャトーへ行ってみたいものだと思ったりした
(自分の年齢を考えると行くことはないと思うが)

それにしても、本当にあった話が実態がよくわからないままなのは
どことなく気持ちが悪い
これ日本人、フランス人でも同じと思われる

この事件は、下山事件が結局、曖昧なままなのと同様に
喉に骨が引っかかったまま状態で、思い出すとどこかストレスを感じてしまう

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