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パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

グランパスの失点(予想通りの失点の仕方)

2021年04月21日 08時40分07秒 | サッカー

先日のサガン鳥栖戦でグランパスは久しぶりの失点をした
いつかは無失点の記録は破られると思っていたが、その失点のパターンは思ったとおりだった
それはスパッとしたシュートではなく、タイミングのズレたふわっとしたものになるだろう
更に失点を重ねるのならこぼれ球絡みになるだろう、、、と

最初は林のヘッド、これは素晴らしいシュートで、これが鋭いシュートなら
ランゲラックは守りやすかったに違いないがシュートはゆっくりの頭上を超えてポストに当たって入った
2点目はフリーキックから絶好のこぼれ球が酒井のもとにこぼれ
それを酒井は抑えてズバッと絶妙のコースに蹴りこんだ
少しばかり運のないような失点で、今まで何もかもがうまくいってた反動があるかのようなシーンだった

サッカーを沢山見ていると何故だかこうしたパターンがしばしば見られる
そこには法則性などは無いだろうが、それでもよくあるので
「今日はそういう日」と思うことにしている

あとは連戦の疲労と慢心が頭に浮かんだが、これは人の行うことでそこが面白いところだ
野球ばかりではなくサッカーにも流れがある
試合中だけではなく長いシーズンを通して何をしてもうまくいく時、どうやっても裏目に出る時がある
悪い流れに乗らないようにするのが良いのだが、ここからの抜け出し方は相当難しい
それを含めてのチーム力なのだろうが、狂い出したリズムはなかなか戻らない

良い流れに乗るために開幕当時はどのチームもとにかく負けない試合をしようとする
運動量も多くコンタクトも厳しくするので、開幕戦は引き分けが多い(中断開けも引き分が多い)

流れを悪くしないためにグランパスは次の試合(ガンバ戦)を何がなんでも結果を出さねばならない
今期運のないガンバはガンバで、ズルズルとリズムに乗れない状況は作りたくない
この試合で今季の結果が予想できるかもしれない

それにしても矢張りというか、データに今季のグランパスはインターセプトの数が
他のチームに比べて圧倒的に多いらしい
いつも奪えるボールは奪う、それが徹底されているのだが、守り方で面白いと感じるのだが
練習はどのようになされているのか、練習を見てみたい気がする

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U24アルゼンチン戦(二試合目)

2021年03月30日 08時32分25秒 | サッカー

先発メンバーのうち9人が代わっているので、多くの選手はアルゼンチンの選手の
スピードとか強度を直接体感としているのではないが
昨日の試合は、まるで一試合経験したかのような対応がなされた
アルゼンチンの激しい球際にプレーに戸惑うこと無く、果敢にボールを取りにいく
プレーが全員でなされ、試合の入り方も良かったので、先の試合の感覚が残っている
アルゼンチンの選手は予想が外れたかもしれない

実際に体験していなくて、ピッチで仲間のプレーを見ていただけだが
それだけで二試合目となった昨日の試合でなすべきことをできたというのは
日本の選手の個々の力もアップしているかもしれない

試合は3−0で完勝
一点目はセンターバックの瀬古からのDF背後への素晴らしいパスを
FWの林が素晴らしいトラップの後、細かなフェイントを入れて
キーパーのタイミングをずらしゴール

2点目、3点目は久保のCKを板倉が頭にドンピシャであわせてゴール
板倉のヘッドも素晴らしかったが、シーンを再生したものを見ると
久保のキックの質もスピードがあって途中から大きく曲がって
あれでは守る方もしんどいと思わせるものだった
それが2回とも同じようにできるというのは、才能の片鱗を見せたというところだ

最近は守りについて考えることが多いが
まずはインターセプトを狙う前を向かせない、採れるボールはチェレンジして奪うのが
良いと思うようになっている
トライするとかわされて被害が大きくなる、、とするのが今までの常識だったが
最近は選手間の距離が短く、一旦かわされても次の選手がボール奪取にトライするようになって
見た目にはバタバタした接近戦が増えてきている

ただし、距離が短いだけでは慣れた選手にはかわされてしまう
そこで必要なのは技術としてのボールを奪う能力
サッカーの基礎技術は、止める蹴るが基礎技術と言われるが、
ファウルしないで相手のボールを採るというのも高度な称賛されるべき技術なのかもしれない

ボールを取る技術とか球際の厳しさは、頭でそういこうと思っても体がすぐについていく訳ではない
体に染み込むような体験としての蓄積が必要と思われる
海外では普段の練習においても(練習試合)ボールを奪い合うシーンでお互いが熱くなって
喧嘩に至る場合も多いそうだ
つまりは、練習の段階から実戦並みに厳しくやっていかないと本番で使えるようにならないということ

このあたりの練習を日本の各クラブチームはどの程度行われているのだろう
きっとグランパスは練習段階でもゴリゴリやってる気がする

昨日の試合は個人的にはボランチの田中碧が良かったように思う
ボールを散らすだけでなく、慌てないし必要以上にパススピードをあげないのが気に入った
パススピードは日本の課題だと言われる
だが一事が万事スピードを上げる必要はない
イニエスタがそうだが、彼は近くの選手には時々ゆるく見えるパスを出す
ゆるいのでもらう方はミス無く次のプレイに移ることができる
このゆるいパスは、小野伸二、柿谷曜一朗、本田圭佑のプレーの中にもしばしば見られた
それらはセンスの一言で片付いてしまうかもしれないが、このパスのスピードを見ると
選手の持っている何かを感じることができる

昨日はアルゼンチンの選手の良さを先の試合ほど感じられなかったが
不意に日本の選手に欠けている一つのことを思い出した
それはボールを持って前を走っている選手のボールを奪う能力だ
ワールドカップ等では流石に万度ではないが、しばしば後ろから追いかけてきた選手が
ボールを奪うシーンが見られる
日本では併走するまでは行けてもボールを奪うまではなかなかいかない

ということで、今後伸ばしてほしいのは、後ろから追いかける選手の守り方の技術
そして、これはいつも思うがシュート技術で、絶対ゴール上に吹かさないこと
先日の日韓戦での鎌田のシュートはよく抑えたもので、それだけで彼の技術の高さを
感じるものだった

それにしてもU24の選手の選択は難しくなったようだ
堂安も富安も昨日はいなかったが、いて当然という気もする
当事者である選手たちは大変だろうが、ちょっと贅沢な悩みかもしれない




 

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基本的な技術と逞しさの差(U24アルゼンチン戦)

2021年03月27日 09時10分05秒 | サッカー

高校時代サッカーの試合で負けたときは、いつも基本的な技術の差を実感したのだった
次のことを考えて適切な位置に止める、正確なコースとスピードとタイミングで蹴る
ボールを取られないような体の使い方をする
そんな当たり前のことが強いチームと当たったときは自分たち(自分に)欠けていると思ったものだった

昨日のU24(オリンピック代表候補)のアルゼンチン戦は、久々にこのような思いに至った
試合自体は0−1の僅差での負けで、時にはゴールチャンスもあった
しかし、正直なところ一対一の基本的なところで差を感じてしまった
日本人は基本的に戦術論が好きな傾向があって、ブロックの作り方とか人数のかけ方とかに関心が行く
だが昨日の試合はスターがいるわけでもないアルゼンチンの個々のプレーヤーの現実的な
身についた技術に少し手こずった印象をもった
まずはボールを奪うことができない
強くいくとかわされたりボールを下げたりする、チャンス到来とどちらが採るかというボールも
際どいところでアルゼンチンの選手の方にいく
そしてスレスレのところでもちゃんと味方にパスができている

一方日本は真面目だが、言われた通りのことをするというレベルを超えていない
自己主張をするにしても、一か八か的な感じで余裕があるわけじゃない
三苫も一対一の戦いは解説者が言ってたように、Jリーグで見られるような活躍はできていなかった
そのくらいは体が慣れている、、といったような対応ぶりだった

全体としての印象はたくましさの違い
それは出足の速さだけでなく判断力の差にもつながるが、採れるボールは採るといった迫力のある対処に
日本チームは余裕がなくなりパスミスを連発することになっていた

ただこれは練習試合の範疇で、これを実感できたのは良かった
世界はこうした現実的な戦いをするということだ

そこで思い出したのが昔、同じくアルゼンチンと戦った若い世代の試合だ
小野を始めとするあの世代の選手が、当時相当強いとされていたアルゼンチンと戦った試合で
若い世代の試合は相手の良いところを潰すというよりは、自分たちの良いところを出しあう傾向が強いので
比較的面白い試合になることが多いが、この試合もそうだった
と言っても現実的なアルゼンチンは厳しく激しく来る
今でも覚えているがこのときの日本チームは、その激しさのなかでも意地になって細かいパスを通した
それこそ意地の張り合いのような戦いが各所で見られた

確かこの試合は中村俊輔がふわっとしたシュートで勝ちを収めたと記憶しているが
何よりも意地の張り合いのプレーが面白く、個々の技術は負けていないと感じたものだった
でも昨日は、あの試合の日本チームの逞しさが感じられなかった

U24は、少し期間をおいてまたアルゼンチンと戦う予定らしい
昨日の試合をどのように受け止めて、どのように対処できるようになったか
次の試合の見所は試合結果よりもそちらだな





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審判が選手を育てる

2021年03月26日 08時32分50秒 | サッカー

昨日のサッカー日韓戦
2連敗中でいつもの激しい戦いが見られるか?と予想したが
結果は3−0で完封勝ち(得点は山根、鎌田、遠藤)
少し拍子抜けした感じだった

韓国にエースのソン・フンミンがいないこともあってか迫力がなかった
遠藤と守田の両ボランチが的確に機能していたとか
吉田、富安の経験が生きている守りがどうの、、というよりは
韓国に覇気が感じられなかった

いつもなら多少メンバーが集まらない状況下でも韓国チームは闘志だけは表に出て、
試合後半は足をつるような選手が出てくるのに、そんな様子は全然なかった

監督が丁寧に繋いで、崩していくチームづくりをしていたせいか
多少アバウトなボールを競いあってこぼれ球をそつなく狙うとか
強引な突破を目指すということはなくて、守りはその分予想がつきそうな流れだった

日本としては従来のフィジカルの差を活用した戦い方のほうが嫌な感じがしたが
韓国はワールドカップ等の経験から、そのような戦い方ではもう一つレベルアップが
できないとして、新しい戦い方を模索しているのだろう

でも戦いの場であるときは、メンタルとか闘志というものが想像以上に大きな差となる
昨日の韓国は一時期の日本の姿を見ているような気がした

球際は厳しく、、、というのが最近当たり前のようになっている
そこで最近気がついたのがJリーグの審判の笛だ
今期は接触プレーで滅多なことでは笛は吹かないようだ
海外の選手との戦いの際に日本選手はひ弱な姿を見せることが多い
そのくらい耐えろよ!と相手の選手も国際審判も思うことが
日本の審判の笛に慣れた選手は、倒れたりボールを失ったりする
パススピードが世界標準ではないのと同じように
日本は接触プレーの強度も世界標準ではなかったように思う
それが、少しづつだが厳しいフィジカルの戦いを認める流れになっているようだ

こうなると、審判が選手を育てることになりそうな気がする
選手はそのうちに激しいコンタクトにも慣れるから、それが当たり前になって
経験するうちにそれぞれが対処法を身につける
それが広い意味での技術とか経験となっていく

ということで、選手を育てるのは監督・コーチだけでない
ということを考えるこの頃

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グランパスの守備

2021年03月18日 16時28分36秒 | サッカー

地元のグランパスが調子いい
イタリア人の監督のもと、カテナチオが機能して開幕5連勝だ
守りが機能しているとかんたんに言うが、それは単にブロックを形成し
選手間の距離が適切というだけではなさそうな気がしている

守りの基本はまずインターセプトと言われる
次に前を向かせないと続くが
インターセプトだけでなく奪取できるボールは奪取する
といったところが際立っているように見える

普通はボール奪取に無闇にトライするとかわされてしまうので
一旦はスピードを落とさせることにして、距離も攻撃側も守る側も程々にする
ところがいつもという訳はないが、グランパスは採れそうなボールは採るという覚悟で
一気に選手間の距離を詰めてしまう
この採れそうなボールは採るという覚悟の上のプレスは、とりあえずプレスするのとは
だいぶ迫力が違う

イタリアのサッカーは守りから入ってカウンターがスタイルとなっているが
守りからカウンターに入るには如何にボールを採るかが大きなポイントだ
フランスは身体能力の高い選手を並べてブロックの中に入らせない感じだが
イタリアはとにかく速いうちにボールを取ってしまおうとする

このボールを採るという技術が全般的に高いのがイタリアで
どうしてもゴチャゴチャしたフィジカルに頼る部分が多いので本田も俊輔も
苦労した印象がある

子供の頃は無闇矢鱈と足を出してボールを相手から奪おうとする
すると簡単にかわされてしまうので、徐々に足は出さないほうが良いと学習する
それは守る側の知恵として刻まれるし、教える側も無闇にボール奪取にトライするなと伝える

しかし、それはもしかしたら間違っているのかもしれない
少なくとも育成時代とかには、採れるかもしれ無いボールは採るに挑戦し続けて
接近戦の技術を高めるべきなのかもしれない

ブロックを作っても、ただ作っているだけではなく縦のパスのインターセプトを
いつも狙っているという雰囲気は、攻撃側にも圧迫感を感じさせる
今のグランパスは画面からでもそんな感じが滲んでいる

守りのセンスはないと思われた柿谷も、ボールを取るとか守るというのは
技術の一つとして面白いものだ!と感じているような気がする
もちろん信頼されているという実感が大きく影響しているのだろうが

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頑張った人が、何故か報われない運命

2021年01月11日 19時00分02秒 | サッカー

何故、そういうことになってしまうのか
「勝負は時の運」と言うものの、サッカーの気まぐれな神様は
まるで残酷な結果を好んでいるかのように思えてしまう
今日の試合も頑張った人が報われなかった

高校サッカー決勝は、青森山田対山梨学院の戦い
前半押され気味の山梨学院がワンチャンスをものにして先制
このシュートは低く抑えてコースを狙った良いシュートだった
戦いがトーナメントでなくリーグ戦だったら、きっと青森山田のほうが
勝ちをおさめていただろう
個々の能力、攻撃の多彩さは少し差がある感じ

青森山田は落ち着いてボールを回し、相手が疲れて集中が続きそうにない時に
キーパーのこぼれ球を押し込んで同点
その後交代の右の選手(藤森)が何度もチャンスを作って、彼からのセンタリングを
守備側が守れると思ったその瞬間、一歩速く足が出て勝ち越し点を奪う
この勝ち越しの点を奪ったのが今大会の得点王となった安斎
この選手は良い選手で、右からのパスを受けてシュートを撃ったシーンがあるが
得点にはならなかったが撃つまでの時間が極めて速く、それだけで印象に残った
彼が攻撃の中心人物であったことは誰でもわかった

青森山田がそのまま押し切るかと思われたが、一瞬のすきを狙って同点
その後延長戦になったが得点は入らず、勝負はPK戦に

ここで残酷な事が起きた
青森山田の2点目を決めて、頑張っていた安斎選手がPKを相手のGKに
止められてしまったのだ
よりによってこの日も活躍しチームの中心として頑張った選手が
一番味わいたくない経験をすることになってしまった

実は、PKを戦が始まる前から、そんな予感はしていた
それまで頑張ってきた選手がよりによって肝心な場面でうまく行かないこと
そういうシーンは今までも何回か見てきたからだ

例えば、日韓ワールドカップ、ドイツのGK カーンは、ブラジルとの決勝戦で
今まではミスをしないでドイツを守ってきたのだが
あのときだけシュートをハンブルして詰められたロナウドに点を許してしまった
カーンのチームとまで言われて貢献してきたのに肝心な時に、、、

PK絡みではワールドカップアメリカ大会で、頑張ってきたバッジョが外してる
ドイツ大会ではユーゴ対アルゼンチン戦で一人退場者を出した中でも
獅子奮迅の活躍をしたストイコヴィッチがPKを外してる
(あの試合のストイコヴィッチはマラドーナよりも良かった)

日韓大会の3位決定戦では韓国のDFの中心人物、ホン・ミョンボが
やはり滅多に起こさないミスで失点のきっかけを作った

どうしてサッカーの神様は頑張った人にご褒美を与えるのではなく
試練(精神的な)を与えるのだろう、、
その試練は乗り越えられるメンタルを持った人にしか与えられない(?)としても
それでも、どこか意地悪な仕打ちのように思えて仕方ない

そこで思い出すのが女子のワールドカップ優勝の時のこと
あの大会のMVPの澤はPK戦のキッカーを務めていない
試合終了直前のアクロバチックな同点ゴールをきめて
気分的にノッているはずなのに、、、
だが彼女がPK戦のキッカーではないことは、正しい選択のように思えた
それは、頑張った人に試練を与える、、という運命を彼女に与えるのではないか
と浮かんでしまったからだ
聞くところによると澤はPKキッカーにはなりたくない!
と監督に告げていたそうだ

というわけで、ある野球の監督の
偶然の勝利はあるが、負けた試合には理由(必然性)がある
との有名な言葉は、そうかも知れないとは思いつつも
やっぱり神様の気まぐれは凡人にはわからないあ、、というのが実感
それを今日も感じてしまった

ところで試合結果は
山梨学院2−2青森山田
PK戦
山梨学院4−2青森山田

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ゲルト・ミュラー

2020年11月28日 08時59分31秒 | サッカー

土曜日なのでお気楽な話題を!

先日マラドーナを取り上げた時に、ゲルト・ミュラーも少し変わってると紹介したが
ゲルト・ミュラーのことを知らない人が多くなってきているので、彼のことを少し

彼はドイツ人で、ずんぐりむっくりした体型のフォワード
でもゴールすることだけは異様にうまい選手で、ウキペディアを見ると
西ドイツ代表62試合で68点
ブンデスリーガでも427試合で365点を取っている
驚異的な得点率だ
このゴール職人故に「デア・ボンバー(爆撃機)」とのニックネームがある

彼はメッシとかロナウドとかのように、すごく上手いとかフィジカルが強いというのではない
だから過度に動き回ることはない
でも点はしっかり取る
それは不思議なことに、何故かそこに彼がいるという場面が多いのだ

実はこれを実感したことがある
昔ドイツをフラフラしていた時、バンベルクのユースホステルに泊まった
その時近くのグランドで地元の消防隊員(だったと記憶しているが)と
バイエルン・ミュンヘンのサッカーの親善試合が行われた
最初は地元チームにプレゼントのような得点をあたえたのだが
バイエルン・ミュンヘンはそのあとのキックオフから相手チームに全く触らせずに
あっという間に同点にしてしまった

それからは一方的な試合になったのだが、この時のミューラーがとても印象に残っている
いつも良いところに彼がいるのだ(練習の成果とか決まりというより、何故かそこにいるのだ)
彼はまるで箒で塵取りにゴミを入れるように、ゴールにボールを入れる
今でも覚えているのは「箒で塵取りに入れるような印象」でシュートする
これなら外すわけはない、、と心に刻まれた
40年以上も前のことだが、彼の得点のこのイメージはずっと残っている

話は変わって10年以上前、ドイツ語通訳をしていたある人からミューラーの
13の背番号の入ったユニホームを頂いた
大事にしておけばよかったのだが、嬉しくてサッカーコーチのときに着てしまった
そのユニホームは自分にはブカブカだった

その後ユニホームは、サッカー狂いのような中学生にプレゼントしたので
自分の元から離れてしまった(少し失敗したかな?)




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マラドーナ

2020年11月26日 09時07分20秒 | サッカー

マラドーナが亡くなった
実生活では欠点の多い人だったが、自分は好きだった
メッシの現実的なプレイ(点とりに特化した)とは違って
いざとなれば一人でなんとかしてしまう凄さがあった
ドリブルでも華麗というよりは、戦車が走るような辺りを蹴散らすような迫力で
それでいてディフェンスの重心の裏を取るようにして抜き去るのは
なんで止められないのか?と思ったものだ
(聞くところによると、マラドーナの走った後の芝生はすごく傷んでいたとか
 それだけ地面を踏ん張って走ったということらしい)

特に有名なメキシコ大会のイングランド戦のハーフウェイライン手前からの
5人抜きのドリブルは、イングランドの選手がスローモーションのように見えて
なんであんなに簡単に抜かれるのか不思議で仕方なかった

テレビ画面で見なれたこのシーンも、Jリーグのスタジアム観戦にでかけた時に
マラドーナはあの辺りからドリブルして得点したのだ
と再確認すると、それはとても信じられない出来事のように思えてくる

サッカーのプレイはすごかった
でも、変人だった(ようだ)

スーパーなプレイをするサッカー選手は紳士というより変な人が少なくない
爆撃機と呼ばれたドイツの点取り屋ゲルト・ミューラーも
日韓大会で活躍した大五郎カットのロナウドも
とんでもない得点シーンで笑うしかないイブラヒモビッチも、どこか普通じゃない印象

とりあえず世界はサッカーの実力でその選手の存在価値を認める
ところが日本はどうなんだろう
変人は嫌われるのではないだろうか
才能というのは英語的な意味合いでは天から授けられたものらしい
特殊な才能を授けられた人は、どこかが人と違っておかしいほうがバランスが取れている
とずっと勝手に思っていたし、今もきっとそうだろうと確信してる
(何故かはわからないが、そういうものだと)

日本のサッカー界には点取り屋が生まれない
点取り屋のメンタリティはエゴイストで変わり者が世界では通説のようだが
日本ではそれだけでは認められない
むしろみんなと一緒になって攻めも守りも行って初めて評価される
でも点を取るという時に肝心なエネルギーを消費してしまっていたら
彼は自分の本来の役目を果たせない

だがこうした意見(特殊な才能はそれを活かせるようにしたほうが良い)は
あっという間に片隅に追いやられる
みんなでワンチームになってひたむきに働く
こうでなきゃ、、と、日本人全体もメデイアも騒ぎ立てる
結局のところ、日本人はこういうの(みんなんで頑張ること)が好きなんだ、、
と思うしかないが、自分は少し変でもすごい選手がその才能を発揮し続けられる
世の中のほうが良いと思ってしまう

ある時、マラドーナが親善試合で披露したお尻でトラップしたシーンがあった
その発想自体が笑えて、この人は一般人の価値観で判断するのはかわいそう
一般人は彼を楽しむしかない、、と思ったものだ

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見える景色が違う

2020年10月19日 09時19分25秒 | サッカー

長友を始め右サイドでも左サイドでも、問題なくプレイできる
サッカー選手もいるが、普通はどちらかのサイドを専門職として任される

高校時代、自分は最初、右サイドのバックスだった
それが、途中で左に変わるように言われた
変わった最初の日、まるで景色が変わってしまって戸惑った
右と左に変わっただけで、印象として全く違う

サッカー選手の見ている景色
後ろにいる選手が練習ゲームで前目のポジションを任された時
彼は広大な(?)スペースを眼の前にして「何をしたらいいのか!」
と一瞬迷うかもしれない

後ろの選手は前で起きていることを見ながら次の展開を予想して
ポジション取りなり体の向き、走るコースの選択を行う
パスのコースの限定がチームとしてあるとしても、基本的には
前で起こっていることのリアクション的な要素が多い

ところが最前線の選手はリアクションではなく、自分で何か道を
あるいは得点の可能性のある場所を確保するためにしかけなけれればならない
この仕掛は約束ごとのようになっている場合だけでなく、多くの場合個人の
ひらめきとか思いつきとか感性によって行われる

ここからが本日の問題点だが
日本人(選手)は前で起きていることへの対処はできるが
自ら創造的な(ある意味自分勝手な)行動はできないのではないか
とずっと思っていた

日本人は釜本以来、純然たる点取り屋は生まれていない
釜本も今のサッカーでプレイしていたらそれほど得点はできなかったかもしれないが
それでも、得点の入ることの少ないサッカーにおいては、点を取る事ができるというのは
天から与えられた才能(タレント)だと思える
この才能の持ち主は、大概の場合性格的にも変人が多い可能性がある

この点はとるが少し変てこな性格の選手という存在を
日本という国の好みは(空気は)あまり評価しないのではないかと思ってしまう

岡崎慎司選手はそのひたむきさ故に心動かされるが、日本の前目の選手のあるべき姿は
こうあるべきとパターン化されていないだろうか(最近は南野もその部類に入りそう)
その原型を作ったのは中山かもしれない
エネルギッシュに走り守りにも貢献する
そしてその姿を見て日本人は感動する

でも、スポーツは結果が全てだ
そんなにひたむきに走らなくても、結果だけは残す選手がいる
例え結果が残せなかったとしても、彼に任されたプレイ時間においては
完璧に近いことをしそうなことをするそのポジションの職人みたいな人がいる
イブラヒモビッチとかレヴァンドフスキがそうで、
特にイブラヒモビッチは一つ一つの得点がやたらと印象に残るものが多く
そのスーパーな得点に笑ってしまうしかないが、どうも性格的には
変わり者の印象を受ける
だが、そのへんてこな性格ゆえにあのスーパーなプレイができると考えることもできる

現在いろんな所でよく言われる多様性は、サッカーの場でも実現されるべきと思うが
消えてる時間の多そうな「点を取るだけが上手い選手」は日本社会は育てられないような
気がしている

これは社会に通じることで、平均的であること、みんなと同じであること、空気を読むことが
要求される社会は、天才が生まれても育てられないのではないか、、と思ってしまう

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53歳6ヶ月のサッカー選手

2020年09月24日 08時55分46秒 | サッカー

瞬発力を要求されるサッカーは選手寿命は長くない
大半は30代なかばで選手生命を終える
だが例外が日本にいた
KAZUこと三浦知良選手だ
昨日彼は53歳6ヶ月でリーグ戦(川崎フロンターレ戦)に先発出場した

身をもって年齢に伴う運動能力の低下を感じた者にとっては
この年齢でサッカーというゲームに出ているということ自体が信じがたいことだ

すごいな、、と思いつつ、少し意地悪な思いもあった
人気選手だけに、広告塔のような人集めの役割をしているのではないか
試合に出るとしても最年長記録を更新するために最後に少しだけ出るのではないか
そんな思いが頭をよぎった
そして「それは悪いことか?」といえば、「それでも良いじゃないか!」
と思い込もうとした

でもまずは見てから!ということでDAZNの中継でチェック
彼の所属する横浜FCの対戦相手は首位を独走する川崎フロンターレ
このチームは一時期のジュビロ磐田のような強さをキープしているので
J2から上がってきたばかりのチームでは荷が重い
よくて引き分けに持ち込めれば、、と予想した

この試合に、どちらかといえば守りを固めるべき相手に彼は先発した
(同様にちょいと年嵩がいった中村俊輔、松井大輔も先発出場した)
ゲームはKAZUの動きを追いかけながら見た
首位を走る相手だけに横浜FCは攻撃の形になれない
川崎は攻撃力だけでなく、前線の守りも結構鋭くパスコースを限定するだけでなく
ボール奪取も試みていて、横浜FCはボールを回しても後ろで回すだけ
なかなか前線にボールがいかない
当然KAZUもボールに触れない時間が多い
彼の時間は大半の時間を守りの助けとなる動きに費やされる事になった

走る姿は若い選手のような膝の柔らかさ、粘りが感じられるそれではない
でも右に左に、そして前から後ろまでプレスをかけたりコースの限定をする
ここでまた驚いてしまう
よく走れるな、、疲れるだろうに、、、

でもこのあたりまでは、彼は年齢がいってるから仕方ない、、みたいな思いでみていた
ところが、やっとボールが回ってきて攻撃に絡むシーンがあると2.3良いプレーがあった
ポストプレーだっかた壁パスだったが、周りに相手選手の多い厳しいなかで
とても効果的なパスを送った
ただでさえ横浜FCの攻撃時間は少ないので、この部分は印象に残った
そしてもう一つ、利き足でない左足でパス交換をした時、
普通のタイミングと違うので彼の技術の高さを感じた

そうか、彼を先発に使ったのは話題作りのためとか慰労のためでもなく
勝つためだった、、と感じた瞬間だった

横浜FCは彼と選手契約をしている
それは選手として価値があるものとしてであって、広告塔的な意味だけではない
彼が選手として戦う場にいたいと思うことは勝手だが
それを認めてくれる場所があった、、ということ自体が、今は驚いてしまう

選手を退いて解説で生きる、そんな選択も考えられるが、彼はそれを選ばない
あくまでも現場のプレーが一番、職人をいつまでも続けたいと思っている
彼はチームから必要とされない、、と判断されない限り続けていたいと思うだろう

ここまで来ると、彼の今までの業績のご褒美に「得点」というものをあげたい
とついつい思ってしまう
瞬間的な速さはなくなって今までのようにシュートは決められないだろうから
こぼれ球でごっつあんゴールでも良いから、みんなが喜ぶようなシーンがみたいな


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