DALAI_KUMA

いかに楽しく人生を過ごすか、これが生きるうえで、もっとも大切なことです。ただし、人に迷惑をかけないこと。

ひきがえるタッドの冒険 : ジャンプ大会-3

2013-03-06 09:56:44 | 物語
十数歩跳んで、タッドは振り返った。

まるで、どうだ僕だって飛べるんだぞ、というふうに。

彼は余裕たっぷりの様子だったが、私は断固として言い放った。

「タッド、君はひきがえるにしては素晴らしいジャンパーだよ。でもね、これはカエルのコンテストで、どうみたって君はひきがえるにしか見えないよ。」

彼が跳び去って行き、私はこの話はそれで終わったと思っていた。

ところがそうではなかったのだ。

タッドは、踏み石の下の居心地の良い住処に帰るのではなくて、ひきがえるのためのプールのほうへ跳ねていった。

プールといっても、植木鉢の水がこぼれ出ないように下に敷く、黒いプラスティック製の縁が高いお皿なんだけどね。

私はこの皿を、フランス産の月桂樹の下の地面に埋め込んでいた。

いつもは定期的に水を交換しているのだけれども、先週は換えるのを忘れてしまったので、今日はアオコのぶ厚い膜が見られた。




ゴビ紀行-最終

2013-03-06 09:28:31 | ButsuButsu
2011年9月2日

ゴビ砂漠の旅が終わった。

10時30分 ゲルキャンプを出発した。

なんだかとても爽快な気分だった。

ただF氏だけは、ここ2日ばかり腹痛が続いていた。

ゴビ砂漠には、背の低い草が生えていて、ところどころに砂山があった。

おそらくいくらかは雨が降るのだろう。

そんな中でも、たくましく生きる人間と動物がいた。

同行したモンゴル人でさえ初めて訪れた場所に、私たち5名の日本人が足跡を残した。

モンゴルは広い国である。

日本の4倍の面積の国土に、わずか270万人の人々が暮らしている。

主食である羊とヤギの数は、約2500万頭だという。

人口のほぼ10倍である。

これらの家畜が草原の草を食み、その肉や乳を人間が食べる。

とてもシンプルな生活形態である。

私が以前行った計算によれば、羊やヤギが獲得するエネルギーの実に18%をモンゴルの人が摂取していた。

非常に大きな依存率である。

当然のことながら、羊やヤギのエネルギーは草から来るので、おのずから養える数には限界がある。

一方、モンゴルでは砂漠化が進んでおり、かなりの数の湖沼が消滅しつつある。

湖沼の消滅は、実に多くの影響を人間に与える。

生態系の破壊、食料の不足、飲料水の劣化、さらには砂塵の増加、などがあげられる。

今回は、非常に幸運ながら、雨が降った後に訪問したので砂嵐には会わなかった。

ただ、細かな砂によって私のデジカメが壊れてしまった。

何回もいきたいとは思わないが、機会があれば再訪したいと思っている。



12時00分 飛行機が離陸した。



3月5日(火)のつぶやき

2013-03-06 04:27:21 | 物語