小さな旅、大きな旅の写真物語(Virtual trips/travels)

京都や東京を本拠地として、自然の中や町を歩きながら、撮った写真をどんどん掲載します。いっしょに歩いているように。

年越しブログ 2019

2019-12-31 13:17:29 | 日記
年越しブログ 2019

今年のメイン・イベントは当方の初めての個展<クロスオーバー展>を開いたことにつきます。これがどういう意味があったのかは実際のところ良くわかりません。ただの素人のお遊びだったのか?見手になにか少しでも当方の言いたいことを理解してもらえたのか? 自分の位置がわかりません。

先日のNHK日曜美術館で岡崎乾二郎が紹介されていました。以前、麻布十番/六本木ツタヤの本屋でかれの作品集に出会って、それを買いました。彼がどのような方はまったくしらないで、ただ彼の方向が当方の方向ととても同調するように思ったので、2000円だして買ったのです(内容のある立派な本のわりにはとってもリーズナブルな値段だったのです。彼の展覧会カタログを編集したものだからでしょう)。以前の水の表現に関する当方のブログ(水鏡への挑戦 その1)に彼の絵が登場しています。当方の水の表現写真と、彼の絵とが同調していると思ったのです。


「あかさかみつけ」

<岡﨑乾二郎は、村松画廊での初個展「たてもののきもち」(1981)で、レリーフによる「あかさかみつけ」シリーズを発表して以来、彫刻や絵画、映像、メディア・アート、建築のほかにも、テキスタイル、舞台美術、絵本、タイル、描画ロボットによるドローイングなど、様々な分野で制作活動を続けてきた。>と説明されていますが、彼はこんな文章ではとても表現できない作品と考え方をもっていることを日美は教えてくれました。

彼は初めての個展で注目を集め、次の年にはパリ青年ビエンナールに選出されています。オープンしたばかりの池袋の巨大な3棟のビル、<Hareza池袋>内にある巨大なタイル作品は陶芸ともクロスオーバーして、当方に迫ってきます。

日美でしゃべる彼の考え方と作品は、当方の脳みそで把握できる範囲をはるかに超えていました。それを言葉で表現しようとすることは、なんだかとてもやりたくないし、評論家が彼について書いている文章もとても引用する気になりません。今、彼の展覧会が愛知県豊田市美術館で開かれています。年が明けたら行ってみましょう。

何で長々と岡崎乾二郎のことを書いたかというと、
1、同じ初めての個展でも天と地のように違うものだな、という奈落の底におとされる気分と
2、こちらはズブの素人から作品作りを始めてまだ7年しかたっていない。狙っていることは岡崎乾二郎と変わりはしない。まだ進むことが出来るはずだという、奈落の底でも失わない希望が見えてくるのです。

来年はどこかの展覧会に応募してみようと思うのです。当方の方向はどこの展覧会にも合わないことはわかっています。だいたい陶器とガラスのクロスオーバー作品など出すところがない。でもやって見なければなにもわからない。展覧会の方向に合わせることなく、なんとか新しい方向の作品を出すつもりです。

2019年度の伝統の中心地、伝統工芸展の陶芸部門受賞作品にせよ、現代陶芸の中心地、菊池寛実・智美術館の菊池ビエンナーレ受賞作品にせよ、 審査員の頭にある既存概念の延長線上にある斬新を選んでいるのが透けて見えます。これらの展示会は体制主軸の展示会であり、お手本を日本中に、世界中にしめさなければなりません。体制破壊の展示会ではないから当然の見方と思います。

岡崎乾二郎の<あかさかみつけ>のような既存概念を無視する、ただ自分の感性ストックにためこんだ何者かの放出を目指したいのです。審査員の目にはとまらなくても、見手の誰かの心に引っかかる作品を作りたいのです。


2019 日本工芸会総裁賞
陶芸=花文大鉢「椿



当方はこんな大賞作品から数億光年の位置にいることは明白ですが、それでも2020年は自分の存在位置関係を知らねばなりません。
年末・年初は大型作品の構想に明け暮れます。

皆さま良いお年をお迎えください。


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