小さな旅、大きな旅の写真物語(Virtual trips/travels)

京都や東京を本拠地として、自然の中や町を歩きながら、撮った写真をどんどん掲載します。いっしょに歩いているように。

アート考察 2023年公募展への挑戦  

2023-06-30 21:17:14 | 写真日記
アート考察 2023年公募展への挑戦  
2023-7-1

まずはいつもの陶芸財団展。これで3回目。今年はたった一枚の陶絵画を出展しました。
入選<会員推挙>という連絡を受けました。なぜか今年は国立新美術館でなく、大宮の陶芸会館で展示会が行われました。


陶絵画 <蝶の飛跡>

高速連写した色々な蝶の飛び姿写真を元にしました。当方の蝶は架空の蝶で合致する実在の蝶はいません。



大雨の中、大宮まで展示場を見に行くと確かに会員推挙の札がありました。来年も大宮でこの展示会は開かれるとのことでした。なんで国立新美術館から撤退したのかわかりませんが、コロナ禍で出展が少なくなり国立新美術館での開催が財政的に難しくなったのかもしれません?

陶芸を盛り上げようという陶芸財団の設立趣旨がここのところどんどん希薄になり、 斬新な作品が集まらずに、この会はネガティブな回転に入っている気がします。当方の最初の応募作品40kgの大きな陶絵画に対してもうこんな大きな作品は出してくれるななどといわれ、仕方なく作品をどんどん小さくしてきました。 小さくしたのに何度頼んでも陶絵画を壁につるしてくれません。 せっかくポジティシブな回転に陶芸界を引っ張り込もうとした当方の意図など全く通じないようです。でもせっかく会員にしてくれたので、来年もう一度だけポジティシブな回転に陶芸界を引っ張り込むような作品を出してみましょう。



以下の4点は、良くも悪くもなんとか斬新な作品をという意図が感じられるので載せました。










陶芸財団展がどうしても陶絵画を壁につるしてくれないので、つるしてくれそうな他の公募展を探し回りました。 当然もっと気の合う展示会を探すという意味もありました。 結論として、現展(現代美術家協会展)、アート未来展、ZEN展の3つを選んだのです。今年は現展とアート未来展に出展してみました。 

3つも出すのですから大変だったのです。昨年の10月から何度も言う難題の発生で、作品作り開始が今年の1月となり、およそ3か月で3か所へ出展したのですから、我ながらよくやったと思います。

結果はいずれも入選、現展では何の抵抗もなく陶絵画を壁につるしてくれました。アート未来展では何の抵抗もなくガラス工芸と陶芸のハイブリッド作品を受け入れてくれたばかりでなく<奨励賞>までいただきました。ところ変われば、評価も変わる。昨年、展示会を探し回ったかいがありました。




陶絵画<水の流れのように>

現展に出した当方の作品、陶絵画<水の流れのように>。これは実際の水面の写真から引き出した抽象的写真を陶絵画に投影したものです。当方の窯で焼けるぎりぎりの大きさである40cm弱四方の陶板に陶器でつくったパーツを張り付け、ガラスを流したものです。現展では平板が一辺54cm以上という条件があるために、陶製の額パーツを大きくとって条件を満たしました。色々なアイデアで5種の陶板作品を並行して作成したのですが、途中で割れたり、いろいろなトラブルでやっとこの一枚だけが生き残って出展できたのです。

以下がもとになった写真です。当方は写真家(写真家といわれるより、アーティストとかクリエーターとか言われることを目指しているつもりなのですが)としては<水面写真家>を自称しています。お前は陶芸より写真の方がいいという人がいますが、写真イコール自然ですから、自然の方が優れている、あたりまえのことです。現展に今回は<工芸>部門で出展していますが、来年は<工芸>と<写真>両部門で出展してみましょう(冗談です)? 

 <自然から抽象を抽出して、アートに落とし込む>この大方針を現実のものとしようと、じりじりと進んでいるのです。 他人がどう言おうが知ったことではありません、神様が作った自然に手を合わせ、首を垂れながらただ進むだけです。





3年目にしてやっと陶絵画を吊るしてくれる展示会に出くわしました。次にのべるアート未来展でもあたりまえのように陶板を吊るしており、むしろ陶芸財団展が異常だったのです。



いざ壁につるされてみると、自分では決して周囲の絵画に負けているとは思わないのですが、しかし観客は当方の作品の前で全く立ち止まってくれない。観客はこの作品が陶製であることに気が付かない、というよりは気が付く前にじっと見る人がいない。

5種のアイデアのうち最も安全運転のこの作品だけが生き残ったので受けが悪いのは仕方ないのですが。陶製であることはその重さから大きくすることに大きな困難が伴い、自由に色を出すことが難しい、途中で塗り替えることが出来ないなどで色々なハンディを負っているのです。やっと壁につるしてもらえたのに、かえって他の絵画に埋没してしまった。一難去ってまた一難。

今年は、ここに飾ってもらえただけでもありがたいと思い、来年はこの数倍の大きさの派手な色使いの陶絵画を出展して、陶絵画とはいかなるものであるかを知らしめよう。もう次の作品の構想を練り始めました。

現展とは現代美術家協会の展示会です。絵画が中心ですが色々なジャンルのアート作品を受け入れています。いくつか載せましょう

















以下<写真部門>から水面ものを2点。





アートの協会の会員になるには、申し込んで会費を払えばいいのかと思っていたら、現展では会友、準会員、会員と3段階あって、それぞれ推薦を受けないとそのステータスを得られないようなのです。陶芸財団は3年で会員に推挙されたのですが、現展の会員になるにはこれからが大変な道のりがありそうです。

最後はアート未来展。





これは一応、国際公募となっています。

ここにはガラス工芸と陶芸のハイブリッド作品を出展しました。このハイブリッドも陶芸財団展には出せないので、出すところを探しまくったのです。

ガラス部分はいずれもHALI’S Glass Art Studio作ったパート・ド・ヴェールです。その時のハイブリッドにおける陶器部分だけを新調して、3つの作品ハイブリッドと作り、さらにその3つを組にして出しました。<渚にて~波と貝と魚と~>というタイトルです。

古い人は<渚にて>という映画を覚えているでしょう。



内容はこんな美しい話ではなく、恐ろしい話なのです。



潜水艇タイタンの沈没事故で、海底から生存者の出す音がするというニュースが流れた時に、<渚にて>における、原爆で死滅した北半球からのモースル信号を調査に行くくだりを真っ先に思い出しました。 結局、ロールカーテンに吊るされたコカ・コーラの空き瓶が、風の力で自動的に打鍵する仕組みにより断続的に電波を発信していたモースル信号だったというショッキングなくだりなのです。そして南半球も死滅し、だれもいなくなり、しずかな海だけが残る。

<渚にて~波と貝と魚と~>との後ろの~にこの映画の意味が込められているか、いないか。当方としてはそんな深いことは考えていません。しかし、<渚にて>という言葉はどうしても海と人間のサガの接点を漂わせるのです。



3つのパートはそれぞれガラスと陶器のパーツからなるので、全部で6つのパーツの集合体です。









3つの展示会に出展するのですから、最後のアート未来展に出すこの作品はギリギリまでやり直し、修正の連続で、とうとう6つのパーツの連動を十分とることが出来ませんでした。

最後まで悩んだのはガラスを透過光で照らす装置です。結局はよいランプを手に入れることが出来ず、黒のランプが目立って絶望的でした。時間切れで、もう自分の作品を見るのも嫌な状態で出展することになったのです。


展覧会の前日に会員と業者によりセッティングが行われるのですが、当方の作品のセッティングは複雑なので、セッティングを手伝に来いということで、セッティングに参加しました。展覧会の写真より、セッティングの写真の方が面白いので、そちらを載せましょう。



<工芸>部門のコーナーに当方の作品をセッティング。控えめなライティングです。



左となりのステンドグラス。なかなか魅力的作品。注目したのは、とても重そうな作品で、自分でスタンドを作っているという気の入れようです。



これは右となりの作品。いかにも工芸を続けている女性の作品です。作者の女性といっしょに飾り付けをしましたが、なかなか良い作品と思います。ただ当方はこのような色を排した立体作品に反旗をひるがえしていることをお忘れなく。



この作者のおばさんは午前中数時間をかけて、あれやこれや形を調整していました。その集中力は鬼気迫るものがありました。



これは平面の作品と吊るした作品がいずれも同じ作家さんのもの。平面の作品は金属の葉っぱが自由に散らかしてあるので、吊るすわけにはゆきません。陶板と彫金のハイブリッドと言いましょうか、七宝の拡大版といいましょうか、よくわかりません。当方の方向とよく似ている気がします。モチーフを自然にとり、陶板をベースとすること。壁につるす絵画的作品も作るということ。





このように、さまざまな形態、趣旨の作品をアート未来展は当然のことのように受け入れ、セッティングしてゆくことに感動しています。



これは隣の部屋、<彫刻>部門です。


この展示会のメインはやはり絵画で、吊るす前のセッティング状態はなかなか面白い光景です。









セッティングは作家にとって一番面白い時間かもしれません。

アート未来展の趣旨です。




以下は本番の時の当方の作品。<工芸>部門の取りまとめの先生がこの3つの作品のマッチングにご満悦でした。左のステンドグラスのライティングが効果的。当方の未熟さが目立ちます。





彫刻部門の新人賞


絵画部門の風景

現展に比べると、アート未来展は新しく、展示点数は少なく、家内に言わせるとどこがアート未来なのかという批判はあるものの、内容的には一生懸命な作品が多く、結構グレードがそろっているという印象を受けました。今回は出展しませんが、大きな陶絵画を作っているといったら、<工芸>部門の取りまとめの先生が<そうかそれなら来年は新人賞だ>と言われたので、引っ込みがつかなくなりました。来年も3つの展示会を目指して今から作品作りに励まなければなりません。このアート未来の先生方はなにやら、皆さん面白い。権威だの既得権だの、伝統だのは知ったことではではないとチャランポロンのようで、おさえる所はおさえる、何か気の合いそうな連中でした。





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自然教育園日記 その260 虫のハイスピード撮影はどうすればいいの? ~ハイスピード撮影はストーリーを生む~

2023-06-20 17:43:11 | 写真日記
自然教育園日記 その260 虫のハイスピード撮影はどうすればいいの?
~ハイスピード撮影はストーリーを生む~

2023-6-16
Fujifilm X-h2S + Fujifilm XF 80mm macro

Fujifilm XF 80mm macroを手に入れてから、少しまともなマクロ絵が撮れるようになりました。ここに高速撮影(プレ撮影、30コマ/秒連写)を加えると、ストーリーが生まれるようになります。


テントウムシは飛ぶのですが、そう簡単に飛ぶ姿にお目にかかれません。このテントウムシはなぜか次々に飛び回ってくれました。






外側の硬い羽はパカット開きっぱなし、内側の柔らかい羽が前後に羽ばたいて飛びます。









次は<タカトウダイの森>の住人の話です。



カミキリムシはとても種類が多くて、名前を特定することは大変です。名前はさておいて、このカミキリムシとアリのせめぎ合いのお話です。



まずカミキリムシを小さなアリが脅かします。



カミキリムシは退散します。





しばらくして、このカミキリムシはなぜ大きな俺が退散しなければならないのかと思い直して、元の場所にリベンジします。



このリベンジは成功してアリを追い出したのです。この元の花がやっぱり他のところより美味しかったのでしょう。



こちらのケースはこの虫はアリにどけと言われて退散します。



一時退散したこの虫は、やっぱり元の場所にリベンジします。





しかし、またアリに攻撃されて、逃げ出すことになります。





このように、<タカトウダイの森>では色んな住人が絶え間なく行ったり来たり、バトルがあったり、なかったり。



やっと花と蝶の作る世界が満ち溢れる時期になりました。






ナワシロイチゴ
武蔵野植物園前の道ではナワシロイチゴの花が虫たちの人気を集めています。

これなんか、ちょっと今後の方向を示している気がするのです。彼らの世界は、人間の世界に比べると全く多様性に満ちあふれています。ここに小さくなった人間が居合わせたらどう思うのか。そんなアリス・イン・ワンダーランドの世界をマクロレンズと高速撮影で発見してゆきましょう。


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自然教育園日記 その259 虫のハイスピード撮影はどうすればいいの? ~LEDランプ+手製ディフューザー~

2023-06-11 19:11:18 | 写真日記
自然教育園日記 その259 虫のハイスピード撮影はどうすればいいの? ~LEDランプ+手製ディフューザー~

梅雨入りしました。しばらくは虫の高速撮影は出来ないでしょう。本日が虫高速撮影のラストチャンスです。

2023-6-7
今日は入手した中古Fujifilm XF80mm macro F2.8の試写と手製ディフューザーをつけたLED懐中電灯の効果を試します。
機材はFujifilm X-H2S + XF80mm macro F2.8






プレ撮影、30コマ/秒で撮影、F2.8, シャッター速度1/1000秒 

この3コマで飛び上がっています。このアブが飛ぶのがどれだけ早いか。30コマ/秒でも連続した動きが追えていません。 この飛び出しの速さはカワセミの比ではありません。追尾出来ていないことももちろん問題です。

Fujifilm X-H2Sのファームウエアを最新バージョンにして、昆虫の目も認識するはずなのですが上手くゆきません。現在、原因を探しています。


ヤマトシジミ

手製ディフューザーを付けたLED懐中電灯を使っています。


ムラサキシキブの花


交尾中のベニシジミ

みんなよってたかって撮影しています。お二人には迷惑極まりないことでしょう。











左下のクモに注目。おそらくですが、この蟻がクモの子をねらって、クモの子が逃げ出したと思われます。





このあたりから久しぶりに<タカトウダイの森>の再開になりました。
タカトウダイの花は美味しいらしく、花が咲くと色々な虫が訪れるので昨年は<タカトウダイの森>と題名を付けて訪問する虫の写真を集めていました。







なにげなく載せているようにお思いでしょうが、この蟻をみてください。ハエの羽や足を触角でさわっているのです。こいつ生きてるのか死んでるのかとさぐっているのかもしれません。



今日はカミキリムシの仲間が主役、いろいろな表情を撮ってみました。





カミキリムシもタカトウダイの花が好きなようです。













もう一度ベニシジミのところへ行ってみたら、2匹はバラバラになっていました。観客にいや気がさしたのかもしれません。






ガクアジサイとハナアブ

ディフューザー+LED懐中電灯が効果的を発揮しているとおもうのですが。


帰り際の暗がりにテントウムシを見つけました。これだけ立体だとピントが難しい。しっかり三脚据えて、絞り込んで撮らないと無理なようです。

さて、この新しい機材の出来はどんなものでしょうか?
Fujifilm XF80mm macro F2.8は値段が高い、ボケが汚いなどクソミソの評価が散見されます。当方はこれらのコメントは、マクロレンズが汎用レンズでポートレートや普段使いもできると誤解している連中のコメントと受け取って、これらコメントを無視して購入しました。
マクロ撮影に特化して追いかければ普段使いにデメリットが生じるのは当たり前。例えばマクロは精密描写が命、細密描写を追いかければ、ポートレートの女性の肌は粗が目立って写真にならなくなります。そりゃマクロもポートレートもそこそこにこなすレンズもあります。エッジの効いた製品を、本物を知らないそこそこの感覚で、無いものねだりの我がまま感覚に評価する最近の風潮は残念です。

さてこのレンズの本当の評価はどうか?

Fujifilm X-H2S + XF80mm macro F2.8はFujifilm GFX100S + GF120mm macroととてもよく似た絵作りと思います。十分マクロの使命を果たしています。

あたりまえですが、Fujifilm GFX100S + GF120mm macroと比較するとどうしても格落ち感があります。高速撮影にはAFが必須ですからFujifilm X-H2Sに付けるにはXF80mm macro F2.8以外の選択肢はありません。

マクロはZeissの画質を最も気に入っていますが、AFとなるとZeiss touit 50mm maro(Xマウント)にエクテンション・チューブとかクローズアップレンズを付けてもっとクローズアップしないと迫力が出ない。
Zeissの画質でもっとクローズアップできるかな、むりかな??

まだまだ、虫のハイスピード撮影とはいえない状態です。それより、何より肝心なのは自分が何を撮りたいか?何を撮ったら自分が楽しいと思うのか? を見つけないことにはどうしようもない。



ちなみにこれがLED懐中電灯(Wuben A20)+手製のディフューザー(クリアファイルを切ったもの)。どうもこれで当面は十分そうです。







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自然教育園日記 その258 ハイスピード撮影はどうすればいいの?~ちょっと中判カメラに戻ります~

2023-06-06 22:52:03 | 写真日記
自然教育園日記 その258 ハイスピード撮影はどうすればいいの?~ちょっと中判カメラに戻ります~

2023-6-4
今日はFujifilm GFX100S + GF120mm macroで 連写なし単発マクロ撮影

当方の撮影機材は静止被写体に特化して、画質を追求してきたわけで、ハイスピード撮影は新しい試みなのです。ですから機材を変化させてトライ・アンド・エラーを繰り返すことは避けて通れません。まずは静止被写体用の機材に戻って、何が足りないかを0ベースで考えてみようと思ったわけです。
今日のFujifilm GFX100S + GF120mm macroでの連写なし単発マクロ撮影を丁寧に修正して、どこまでの絵が出来、何が足りないかを考えます。


元絵


部分トリミング拡大


元絵


トリミング拡大

あのくそまずそうなドクダミの花にも虫は来るのですね。


元絵


部分トリミング拡大

当方のもっとも好む題材。水面撮影です。この撮影にはただただ水面の汚れが消えてきれいになった時、うまい光とうまい対象のマッチングを願うばかりです。
現在ほとんどの時間を費やしている3つの難問に一応の決着が得られたら、水面撮影に全国を旅することを決心しています。海も湖水も川もです。その時は現在の機材で十分です。そのために機材を用意してきたのですから。



ヒョウタン池にオオタカがいるといって大勢のカメラマンが集まっていました。当方にはそのそばのこんな絵を撮る方がずっと楽しい。これも上手いライティングがあればもっと魅力的になるはず。ちゃんと機材をそろえないといけない。


元絵


トリミング拡大

なぜか蟻が集まっていました。蟻をきっちり撮ることは真面目に考えています。ただの標本写真でない虫撮影、虫の表情、虫とその環境が生み出す情緒の表現(昔からこれをアリス・イン・ワンダーランドと呼んでいます)を追求するに蟻が最初の題材になると思っているのです。この時は風に葉っぱが大きく揺れるなかでのマクロ撮影はとても困難でした。やはり何らかのライティングが必要のようです。


元絵


トリミング拡大

このように奥行きのある被写体にはもっと絞り込むことが必要、それにはやはりディヒューザー+ストロボが有効だと思いました。



黄金色のカナヘビが出現しています。


アサギマダラが育つために必要な鬼女ランの不思議なつる


アサギマダラが育つために必要な鬼女ランの不思議なつる


アサギマダラが育つために必要な鬼女ランの不思議なつる

何時も見ている対象でも、ちゃんと撮れば使える絵になるかも知れない。撮ると決めたら億劫がらずにちゃんと三脚立てて撮らなければいけないと反省。


元絵


トリミング拡大


更にトリミング拡大

おそらくこの絵にはディフューザー+ストロボがあれば全体像がもっと魅力的になるのだろう。

今回は連写なし単発マクロ撮影でした。必要なのはディフューザー+ストロボであることは間違いない。

次回はまたFujifilm X-H2S に戻って、プレ撮影も含めた高速連写のマクロ撮影を試みます。そのためにFujifilm 80mm macroの中古を発注しました。高速連写のマクロ撮影にはディフューザー+ストロボがいいのか、強力な光をディフューザーで散らせばいいのならLED懐中電灯+自作ディフューザーでも同じことではないかとも思っています。

当方の陶絵画が<現展>に入賞したので2023-6-5に国立新美術館に見に行きました。ついでに、ヨドバシカメラとフジフィルム・スクエア(ミッドタウン)で高速連写のライティングについて聞いてきました。 結論を言うとみんな連写とストロボの関係はよくわかっていないということです。 ①ストロボ撮影にはシャッターは電子シャッターよりメカシャッターがベター ②メカシャッターならFP発光、ハイスピードシンクロ・ストロボなら通常使う高速シャッターに対応できる。③連写はどうかというとFP発光中にカメラはかってに連写するのだから、連写出来るが、光量がどうなるか、むらなく撮れるかはやってみないとわからない。④スタジオではストロボからLEDランプに移行する方向であり、野外でも光量とバッテリーがOKならLEDランプの方がよい。LEDランプなら連射だろうが、プレ撮影だろうがOKとなる。当方が強力なLEDランプを使っているといったら、そちらの方がトレンドだと言われました。とりあえずLED懐中電灯+自作ディフューザーでやってみましょう。

3つの難問の解決でくそ忙しい中、虫の高速撮影もやると決めたらちゃんとやりますよ。
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自然教育園日記 その257  虫のハイスピード撮影はどうやったらいいの??

2023-06-02 19:06:03 | 写真日記
自然教育園日記 その257  虫のハイスピード撮影はどうやったらいいの??
2023-5-3
Fujifilm X-H2S + FX70-300mm プレ撮影、30コマ/秒




花にとまっている蜂をさらに大きな蜂が引っ張り上げ、放り出しました。小さい方はそのまま落下。こんなの初めて見た。







これは同じくらいの大きさの蜂同士のバトル。絵を見ても何が何だかわからない。このバトルは結構長く行われていました。かなり珍しい光景。 こんな場面は大きくトリミング拡大すれば迫力ある画面になるだろうに、ピントがピシッとしないのでこれ以上拡大出来ない。



2023-5-9
今日もFujifilm X-H2S + FX70-300mm


ウツギ
自然教育園には少なくともウツギとマルバウツギの2種がある。ツクバネウツギというのもあった。まだ他にあるかな?



当方はアオイロニワゼキショウが好きなので、アオイロニワゼキショウに集まる虫をいつも一生懸命撮るのですが、なかなか気に入った絵は撮れません。









2023-5-21
Fujifilm X-H2S+ XF70-300mmの絵がどうしても画質的に満足できないので、いっそ連写をやめてFujifilm GFX100S + GF120mm macroの一発勝負にしてみました。どちらが使える絵が撮れるか?



下の絵は上の絵の元絵。今回アップしたFujifilm GFX100Sの写真は、全てこの程度のトリミング拡大をしています。これだけ拡大しても生々しさが失われないのが驚異的。





拡大するまで何だかわからなかったが、カメムシの交尾中でした。









この後、このアブは飛び上がるのですが、プレ撮影がないから、撮れていません。飛び出しを撮るには間違いなくプレ撮影システムは必須なのです。但し、虫の飛び出しが面白い絵を作るかどうかは別問題。またプレ撮影の飛び出しの絵のピントが合っているかも別問題。









連写なしでもたまたま飛んでる虫を撮ることが出来るのです。ピントが合えばこちらの方が画質がいい。これだけ拡大してもピッシとしています。これだけの画質で連写できるカメラはないものか。




今度、ニコンからプレ撮影できるフルサイズミラーレスZ8が発売になりました。一見、高画質、高速連写でやっとまともなカメラが登場したように見えますから、ニコンファンは大喜びでしょう。当方も一瞬買おうかと思いました。
よくよく調べると、ハイスピードフレームチャプチャーで最高120コマ/秒まで連写できとありますが、画面は小さくなり、120コマ/秒は特殊な目的でないと実際は使わないでしょう。 また、30コマ/秒でのプリチャプチャー機能(プレ撮影)がついていることは嬉しいけれどJPEG, APS-Cサイズという限定になるので、落ち着いて考えてみると何のことは無い結局、現在使っているFujifilm X-H2Sとスペック的には同じことでした。
特に革新的技術が盛り込まれているわけではなく、今できることを組み合わせたということ。これで50万円オーバー。ニコンファンは他社のミラーレスに負けないカメラが出来たと言ってきっと深く考えずに買うのでしょうね。
何かハイスピードカメラは、動画システムがスチールに流用して出来ているのでしょうが、作る方も、使う方も何か混乱していますね。連射はできてもAFは追い付かず、ストロボも追いつきません。ハイスピード撮影はまだまだ未完成のステージである気がします。

まずは当方が何をしたいのか方向を定めるのが先決ということ、これが決まれば解決法も出てくるに違いない。

2023-5-26

今日はFujifilm X-H2S にXF70-300mmとZeiss touit 50mm macroを付けて比較してみました。プレ撮影モード、30コマ/秒はいつものとおり。
下の2枚はZeiss touit 50mm macro撮影のトリミング拡大。F2.8ですからピントが合う部分はわずかであとはきれいにボケます。いつもながらZeissの解像力とボケは美しい。
この日、XF70-300mmでの虫撮影で、ここに載せたくなる絵は0でした。1000枚以上撮ったのですが0です。







XF70-300mmがかわいそうなので、メジロが巣作り用に草の枝を集めているところを1枚だけ載せます。
考えてみたら、虫はマクロレンズで撮るのがあたりまえで、望遠レンズで撮ろうというのがおかしい。XF70-300mmは30cmくらいまで近づけるので使えるかもしれないと思ったのですが。虫が逃げないで、虫に近づけるならマクロがいいに決まっています。

2023-5-27
今日はFujifilm X-H2S + XF70-300mmにLED懐中電灯を使ってみました。






アカショウマ


クサノオウ(草の黄)






これまでの虫の高速撮影トライで次のことがわかりました。
①  テレコX1.4を使うかどうかですが、最大のデメリットは暗くなることで、昆虫は暗い所にいることが多いので、ISOが上がってしまい、ノイズが増えて画質が落ちます。拡大のメリットよりもこのデメリットの方が大きい。テレコは昆虫撮影には×です。
② LED懐中電灯はフィリッカーが起きるものと起きないものがあるようで、当方の使っているものは起きないようです。X-H2Sにはフリッカー低減とかフリッカーレスとかいうシステムがついているので、ONにしてみましたが、もともとフリッカーが起きていないので、LED懐中電灯で問題なく撮れました。ただしこの懐中電灯の光は黄色に偏っているので、事前に色調を調整しておく必要がありそうです。
③ ストロボではプレ撮影モードとか連写とかが意味なくなるので、強力なLED懐中電灯を使ってみました。LED懐中電灯で十分でハイスピードストロボは必要ないように思うのですが? 
その後、テレビで蝶撮影の名人のすばらしい写真を見て、すべてストロボを使っていることがわかりました。チョウは対象としては比較的大きいから当然少し距離をとる、よってディフューザーはつけていませんでした。どうやらストロボ一発勝負でビシッと撮る。ストロボの陰影で、フォーカスのエッジがピシッとする効果があるようです。LEDランプによるプレ撮影モード連写はあきらめて、高速シャッター用のストロボ一発勝負をやってみようか?

④ 画質を決めるのはどうやらレンズのクオリティーが最も重要のようです。Zeiss touit 50mm macroで接近して撮ると、Fujifilm XF70-300mmよりはるかに良い画質が得られます。GFX100S中判はGF120mmmacroと組み合わせると、さすがにFujifilm X-H2Sと比較にならない良い画質が得られます。レンズのクオリティーと受光面雄大きさがダブルで効いてきます。さらに一億画素の恩恵は大きい。一億画素GFX100S中判を使い慣れていると、Fujifilm X-H2Sの2616万画素はどうしてもフラストレーションが大きい。

さて困りました。昆虫のハイスピード撮影を高画質でするにはFujifilm X-H2とかT5とかで画素数を上げればいいのか、Sony α7RVフルサイズが必要なのか(α1は以前放り出したのでパス)、Fujifilm APS-Cでクオリティーの高い望遠マクロレンズを買えばいいのか、大体そんなものがあるのか。一応、Fujifilm XF80mm F2.8 macroを考えてはいますが??


やれやれ、鳥撮りのためにハイスピードカメラFujifilm X-H2Sとデカ望遠レンズXF150-600mmを買ってみたけれど、結局、鳥撮りは性に合わないというか、カワセミのいじわるそうな顔がいやになって鳥撮りを放り出しました。なんとかハイスピードカメラFujifilm X-H2Sを生かそうと四苦八苦しているのです。しかたなく虫のハイスピード撮影にシフトしたのですが、ここでも苦戦。面白い写真がとれない!

一発勝負なら、Fujifilm GFX100S中判+GF120mm macroにハイスピードストロボつけるのが一番よさそうだ。結局なんのことはないFujifilm X-H2Sとデカ望遠レンズXF150-600mmの行き先はないままだ。




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