自然教育園日記 その100 <ここ一年を振り返える>
自然教育園日記も100回目を迎えました。といっても特に素晴らしい写真が撮れる時期でもありません。淡々と<その100>を書きましょう。
今年の白金自然写真クラブの展示会は自然教育園のロビーで2017-11-10(金)~ 12-14(木)に開催されることが決定されました。
展示会に出す写真を考えながら、自然教育園における撮影の1年を振り返ってみましょう。
当方の撮影は毎回、何かテーマを持って撮影してきました。
その1はニコン1V3ベストモーメントキャプチャーを利用した飛び鳥の撮影。メンバーの出してくる鳥の写真と比較して、当方のベストモーメントキャプチャーを利用した飛び鳥の絵は負けていない気がします。1インチセンサーのニコン1V3ですから、画質ではとてもかないませんが、魅力的鳥の表情やしぐさをキャッチする点では上を行っていると思います。メンバーの鳥撮り名人はニコン一眼レフですが、飛び鳥撮影には膨大な連写を要しています。毎日数千枚撮影して、そのほとんどを多大な時間をかけて消去しているのです。ベストモーメントキャプチャーなら飛び鳥撮影はお茶のこさいさいです。

Nikon1V3+Nikon1 70-300mm ベスト・モーメント・キャプチャー ヒヨドリ

Nikon1V3+Nikon1 70-300mm ベスト・モーメント・キャプチャー ジョウビタキ

Nikon1V3+Nikon1 70-300mm ベスト・モーメント・キャプチャー エナガ
ベストモーメントキャプチャーの画質を上げるには、オリンパスOM-D EM-1 MarkIIのプロキャプチャーシステムにシフトするしかありません。メンバーのMarkIIユーザー2名にMarkIIの使い心地を聞くと、いいカメラといいます。しかし、ヤブの中の小鳥に対するAFはダメでキャノン並みにはゆかないそうです。ネットのレビューをみると、やはりAFの問題点と高感度撮影でのノイズやフルサイズに比較した場合の画質など、Mark Iとそれほど変わっていない印象を持ちます。プロキャプチャーシステムはオリンパスのハイグレードレンズでしか使えません。オリンパスのプロ・レンズは性能が良くても高くて重たい、旧式の概念で作られています。当方がマイクロフォーサーズを捨てた時のその宿命的問題をまだ十分解決できていない。鳥撮りにはバカ高いプロ・レンズ300mm単焦点のかわりに40-150mm+テレコですむことがわかりましたが、それでも計30万円の投資(中古)がかかります。MarkIIのこの程度での改良では二の足を踏んでしまいます。一方、高級品に傾注するというニコンの方針からニコン1の改良は絶望的です。行き詰まりです。現有のニコン1でも、晴れの日ならなんとか撮れますから、当分このままの状態で推移するしかありません。
その2は広角レンズ接近撮影です。広角レンズの面白さの大半は接近撮影にあります。Zeiss Distagon 18mm 又はフォクトレンダー・ウルトラワイド・12mm+フォクトレンダー・クロースレンズアダプターを多用していましたが、画質に問題があるために、Zeiss Batis 18mm+接写リング10mmにシフトしました。しかし、この組み合わせではレンズ前数センチの超接近撮影しかできないので撮れるものがとっても限定されてしまいます。
何言ってるかわからないでしょうが、一眼レフ用はレンズと受光面までの距離約40mm(そのスペースにミラーが収まっている。フランジバックという)が必要です。ミラーレス用レンズはミラーレス受光面にぴったりと合わせてあるので(ミラーがいらないから当然です)このスペースがずっと小さい。このスペースをクロース・レンズアダプターは自由に調節できる仕組みになっているので接近撮影が自由に調節できる。ミラーレス用レンズはミラーレス受光面にぴったりと合わせてあるのでレンズアダプターで工夫する余地がありません。 接写リングで、わずかな余地を無理やり使って接写することになります。

ミラーレスカメラはどのレンズでも付けられることがメリットだと書いてきましたが、これは一眼レフ用レンズに対する話で、カメラが全部ミラーレスになってしまうと、ミラーレス用レンズは互換性が、ガタ落ちとなります。将来はマイクロフォーサーズのようにマウントを相互乗り入れしない限り、レンズの互換性はなくなるのです。
クラブの連中で、ミラーレスにレンズアダプターを使って、種々のレンズを使い分けている人は当方しかいません。よって、上述のような話に興味を持つ人はとってもマイナー・ポピュレーションと思います。しかし、18mm以下の広角レンズで接近撮影した場合、おそらく最短接近距離が20~30cmですから、対象は小さく撮れるだけになってしまうのではないですか? 超広角レンズで1~10cmくらいに自由に接近したいと苦労しているのです。
さて、最近Sony FE 16-35mm+接写リング10mmを試してみて、対象により焦点距離を変化させることにより、何とか対象と適当な距離で広角接写撮影ができるようになりました。長焦点の方が最短接近距離が遠くなるからで、そのかわりパースペクション効果が薄れてゆくわけです。このシステムの効果は後程出てくる写真をみてください。Sony FE 16-35mm+接写リング10mmを使い始めたのは最近なので、この成果を展示会に出すのは、これからの撮影いかんです。

Sony alpha7RII + Zeiss Distagon 21mm ZN F2.8
これは、ニコンマウントのZeiss Distagon 21mmをレンズアダプターでFEマウントのソニーミラーレスに付けて撮影した例です。
その3はボケボケ写真です。ボケには3つの方法で攻めています。① 明るい大口径レンズ、Sony FE85mm F1.4 GM、接近するには接写リングを使います。② 中望遠かつ明るいレンズ、Sony/Zeiss Zonner 135mm F1.8、接近するには接写リングを使います。 ③ STFシステム、Sony 135mm F2.8(T4.5 ) STFの3本です。前2者は春夏物の撮影しかないので、 秋の展示会用にはSony 135mm F2.8(T4.5 ) STFの作品だけ載せます。Smooth Transfer Focus(STF)に関しては先にブログに詳しく書きました。現在のSTFに対する結論は、バックのボケにより生み出される独特な情緒と水面/波撮影時の不思議な面白さが特筆できます。

Sony alpha7RII + Sony 135mm F2.8(T4.5) STF

Sony alpha7RII + Sony 135mm F2.8(T4.5) STF

Sony alpha7RII + Sony 135mm F2.8(T4.5) STF

Sony alpha7RII + Sony 135mm F2.8(T4.5) STF
STFによる写真はまだ十分でありません。ボケボケの情緒より次のマクロ撮影によるピシッとした部分が入る絵の方が見手に対する主張が強いのです。ボケボケ写真はまだ納得できる状態ではありません。

Sony alpha7RII + Sony FE90mm macro
期待のソニーα9が発売されたのですが、α7IIの高速化とAFの改良が中心でした。ソニーミラーレスにおいて、ニコン・キャノン一眼レフに追いつこうとする気持ちは分からないではないですが、通過点にすぎません。当方は現状のα9では魅力を感じません。ミラーレスの欠点をなんとかカバーして一眼レフに追いつく、だけど、ユーザーにとってはすでにある物を作ってもらっても意味ないのです。 それなら一眼レフを買えばいい。ミラーレスはミラーレスでないとできないこれまでにないとんでもないものを作ってほしいのです。しばらくはどうしても買いたいカメラが無い。
新しい撮影システムが写真を撮る意欲を引き起こす原動力となっていたのですが、それがなくなって、自然教育園での撮影も3年以上撮り続けて、自然教育園日記も100回目を迎えて、これからどうしたらいいだろうかと、途方に暮れているのです。
それでも、自然教育園を歩き続けています。最近(2017-9-5, 8, 10)撮った写真を見ながら、これからどうするかを考えてみました。
もっと自然の中に入ってみよう。見手を気にしたアピール写真を撮ろうと思わないで、教育園の住人たちの、彼ら自身が見ているごく自然な彼ら自身の世界を表した写真を無心に撮るのでいいじゃないか。外から自然を見ている自分でなくて、自然のふところに入り込んだ自分。対立でなくて融合へ。そんなふうにやってみようと思うのです。

Nikon1V3+Nikon1 70-300mm
いつも午後に撮影に行くので、ツユクサは花が閉じています。たまたま午前に撮影に行った時はツユクサのブルーに魅かれてしまいます。実はこのツユクサにアリがいるのですが、見えないでしょうね。

Nikon1V3+Nikon1 70-300mm

Sony alpha7RII + Sony FE 16-35mm + 接写リング10mm

Sony alpha7RII + Sony FE 16-35mm + 接写リング10mm

Sony alpha7RII + Sony FE 90mm macro ツルボ

Sony alpha7RII + Sony FE 90mm macro

Sony alpha7RII + Sony FE 90mm macro

Sony alpha7RII + Sony FE 90mm macro

Sony alpha7RII + Sony FE 90mm macro ゲンノショウコの花

Sony alpha7RII + Sony FE 90mm macro

Nikon1V3+Nikon1 70-300mm
自然教育園日記も100回目を迎えました。といっても特に素晴らしい写真が撮れる時期でもありません。淡々と<その100>を書きましょう。
今年の白金自然写真クラブの展示会は自然教育園のロビーで2017-11-10(金)~ 12-14(木)に開催されることが決定されました。
展示会に出す写真を考えながら、自然教育園における撮影の1年を振り返ってみましょう。
当方の撮影は毎回、何かテーマを持って撮影してきました。
その1はニコン1V3ベストモーメントキャプチャーを利用した飛び鳥の撮影。メンバーの出してくる鳥の写真と比較して、当方のベストモーメントキャプチャーを利用した飛び鳥の絵は負けていない気がします。1インチセンサーのニコン1V3ですから、画質ではとてもかないませんが、魅力的鳥の表情やしぐさをキャッチする点では上を行っていると思います。メンバーの鳥撮り名人はニコン一眼レフですが、飛び鳥撮影には膨大な連写を要しています。毎日数千枚撮影して、そのほとんどを多大な時間をかけて消去しているのです。ベストモーメントキャプチャーなら飛び鳥撮影はお茶のこさいさいです。

Nikon1V3+Nikon1 70-300mm ベスト・モーメント・キャプチャー ヒヨドリ

Nikon1V3+Nikon1 70-300mm ベスト・モーメント・キャプチャー ジョウビタキ

Nikon1V3+Nikon1 70-300mm ベスト・モーメント・キャプチャー エナガ
ベストモーメントキャプチャーの画質を上げるには、オリンパスOM-D EM-1 MarkIIのプロキャプチャーシステムにシフトするしかありません。メンバーのMarkIIユーザー2名にMarkIIの使い心地を聞くと、いいカメラといいます。しかし、ヤブの中の小鳥に対するAFはダメでキャノン並みにはゆかないそうです。ネットのレビューをみると、やはりAFの問題点と高感度撮影でのノイズやフルサイズに比較した場合の画質など、Mark Iとそれほど変わっていない印象を持ちます。プロキャプチャーシステムはオリンパスのハイグレードレンズでしか使えません。オリンパスのプロ・レンズは性能が良くても高くて重たい、旧式の概念で作られています。当方がマイクロフォーサーズを捨てた時のその宿命的問題をまだ十分解決できていない。鳥撮りにはバカ高いプロ・レンズ300mm単焦点のかわりに40-150mm+テレコですむことがわかりましたが、それでも計30万円の投資(中古)がかかります。MarkIIのこの程度での改良では二の足を踏んでしまいます。一方、高級品に傾注するというニコンの方針からニコン1の改良は絶望的です。行き詰まりです。現有のニコン1でも、晴れの日ならなんとか撮れますから、当分このままの状態で推移するしかありません。
その2は広角レンズ接近撮影です。広角レンズの面白さの大半は接近撮影にあります。Zeiss Distagon 18mm 又はフォクトレンダー・ウルトラワイド・12mm+フォクトレンダー・クロースレンズアダプターを多用していましたが、画質に問題があるために、Zeiss Batis 18mm+接写リング10mmにシフトしました。しかし、この組み合わせではレンズ前数センチの超接近撮影しかできないので撮れるものがとっても限定されてしまいます。
何言ってるかわからないでしょうが、一眼レフ用はレンズと受光面までの距離約40mm(そのスペースにミラーが収まっている。フランジバックという)が必要です。ミラーレス用レンズはミラーレス受光面にぴったりと合わせてあるので(ミラーがいらないから当然です)このスペースがずっと小さい。このスペースをクロース・レンズアダプターは自由に調節できる仕組みになっているので接近撮影が自由に調節できる。ミラーレス用レンズはミラーレス受光面にぴったりと合わせてあるのでレンズアダプターで工夫する余地がありません。 接写リングで、わずかな余地を無理やり使って接写することになります。

ミラーレスカメラはどのレンズでも付けられることがメリットだと書いてきましたが、これは一眼レフ用レンズに対する話で、カメラが全部ミラーレスになってしまうと、ミラーレス用レンズは互換性が、ガタ落ちとなります。将来はマイクロフォーサーズのようにマウントを相互乗り入れしない限り、レンズの互換性はなくなるのです。
クラブの連中で、ミラーレスにレンズアダプターを使って、種々のレンズを使い分けている人は当方しかいません。よって、上述のような話に興味を持つ人はとってもマイナー・ポピュレーションと思います。しかし、18mm以下の広角レンズで接近撮影した場合、おそらく最短接近距離が20~30cmですから、対象は小さく撮れるだけになってしまうのではないですか? 超広角レンズで1~10cmくらいに自由に接近したいと苦労しているのです。
さて、最近Sony FE 16-35mm+接写リング10mmを試してみて、対象により焦点距離を変化させることにより、何とか対象と適当な距離で広角接写撮影ができるようになりました。長焦点の方が最短接近距離が遠くなるからで、そのかわりパースペクション効果が薄れてゆくわけです。このシステムの効果は後程出てくる写真をみてください。Sony FE 16-35mm+接写リング10mmを使い始めたのは最近なので、この成果を展示会に出すのは、これからの撮影いかんです。

Sony alpha7RII + Zeiss Distagon 21mm ZN F2.8
これは、ニコンマウントのZeiss Distagon 21mmをレンズアダプターでFEマウントのソニーミラーレスに付けて撮影した例です。
その3はボケボケ写真です。ボケには3つの方法で攻めています。① 明るい大口径レンズ、Sony FE85mm F1.4 GM、接近するには接写リングを使います。② 中望遠かつ明るいレンズ、Sony/Zeiss Zonner 135mm F1.8、接近するには接写リングを使います。 ③ STFシステム、Sony 135mm F2.8(T4.5 ) STFの3本です。前2者は春夏物の撮影しかないので、 秋の展示会用にはSony 135mm F2.8(T4.5 ) STFの作品だけ載せます。Smooth Transfer Focus(STF)に関しては先にブログに詳しく書きました。現在のSTFに対する結論は、バックのボケにより生み出される独特な情緒と水面/波撮影時の不思議な面白さが特筆できます。

Sony alpha7RII + Sony 135mm F2.8(T4.5) STF

Sony alpha7RII + Sony 135mm F2.8(T4.5) STF

Sony alpha7RII + Sony 135mm F2.8(T4.5) STF

Sony alpha7RII + Sony 135mm F2.8(T4.5) STF
STFによる写真はまだ十分でありません。ボケボケの情緒より次のマクロ撮影によるピシッとした部分が入る絵の方が見手に対する主張が強いのです。ボケボケ写真はまだ納得できる状態ではありません。

Sony alpha7RII + Sony FE90mm macro
期待のソニーα9が発売されたのですが、α7IIの高速化とAFの改良が中心でした。ソニーミラーレスにおいて、ニコン・キャノン一眼レフに追いつこうとする気持ちは分からないではないですが、通過点にすぎません。当方は現状のα9では魅力を感じません。ミラーレスの欠点をなんとかカバーして一眼レフに追いつく、だけど、ユーザーにとってはすでにある物を作ってもらっても意味ないのです。 それなら一眼レフを買えばいい。ミラーレスはミラーレスでないとできないこれまでにないとんでもないものを作ってほしいのです。しばらくはどうしても買いたいカメラが無い。
新しい撮影システムが写真を撮る意欲を引き起こす原動力となっていたのですが、それがなくなって、自然教育園での撮影も3年以上撮り続けて、自然教育園日記も100回目を迎えて、これからどうしたらいいだろうかと、途方に暮れているのです。
それでも、自然教育園を歩き続けています。最近(2017-9-5, 8, 10)撮った写真を見ながら、これからどうするかを考えてみました。
もっと自然の中に入ってみよう。見手を気にしたアピール写真を撮ろうと思わないで、教育園の住人たちの、彼ら自身が見ているごく自然な彼ら自身の世界を表した写真を無心に撮るのでいいじゃないか。外から自然を見ている自分でなくて、自然のふところに入り込んだ自分。対立でなくて融合へ。そんなふうにやってみようと思うのです。

Nikon1V3+Nikon1 70-300mm
いつも午後に撮影に行くので、ツユクサは花が閉じています。たまたま午前に撮影に行った時はツユクサのブルーに魅かれてしまいます。実はこのツユクサにアリがいるのですが、見えないでしょうね。

Nikon1V3+Nikon1 70-300mm

Sony alpha7RII + Sony FE 16-35mm + 接写リング10mm

Sony alpha7RII + Sony FE 16-35mm + 接写リング10mm

Sony alpha7RII + Sony FE 90mm macro ツルボ

Sony alpha7RII + Sony FE 90mm macro

Sony alpha7RII + Sony FE 90mm macro

Sony alpha7RII + Sony FE 90mm macro

Sony alpha7RII + Sony FE 90mm macro ゲンノショウコの花

Sony alpha7RII + Sony FE 90mm macro

Nikon1V3+Nikon1 70-300mm