『月光スイッチ』橋本紡
例えば月の明かりを灯すように、世界を少しだけ変えるスイッチがある
セイちゃんの奥さんが子供を産むために実家に帰っている一ヶ月半、新婚生活(仮)が始まる。待ち望んでいた、二人だけの穏やかな日々、なのに。例えば月を灯すような、何かを変えるスイッチを探す、一夏の物語。
決断しなきゃいけないのにできない、
このままじゃいけないのにもうちょっとこのままでいたい、
間違ってるってわかってるけど、どうしようもない…
そんなモラトリアルな時間を、責めるわけでも否定するわけでもなく、優しく優しく描いてくれてる。
「とりあえず、今のままでいいんじゃない?」って、すべて受け入れてくれるような。
ハナちゃんのお父さんに会いに行くエピソードとか、主人公の香織がゆるっとしてるなりになにかしら変わるきっかけを(自分でも意識してないうちに)探してるところがいい。
優しくてぬるま湯のような時間は、あまりにももろく突然に終わってしまうわけですが、それによって大げさに嘆いたり、セイちゃんを憎んだりするわけじゃなく、ゆるーっとしてるのがまたいい。
全体的な温度が気持ちいい作品です。
睦月くん弥生さん姉弟や、山崎ビルの住人たちや、登場人物もみんなすてき。
橋本さん好きだなあ。
例えば月の明かりを灯すように、世界を少しだけ変えるスイッチがある
セイちゃんの奥さんが子供を産むために実家に帰っている一ヶ月半、新婚生活(仮)が始まる。待ち望んでいた、二人だけの穏やかな日々、なのに。例えば月を灯すような、何かを変えるスイッチを探す、一夏の物語。
決断しなきゃいけないのにできない、
このままじゃいけないのにもうちょっとこのままでいたい、
間違ってるってわかってるけど、どうしようもない…
そんなモラトリアルな時間を、責めるわけでも否定するわけでもなく、優しく優しく描いてくれてる。
「とりあえず、今のままでいいんじゃない?」って、すべて受け入れてくれるような。
ハナちゃんのお父さんに会いに行くエピソードとか、主人公の香織がゆるっとしてるなりになにかしら変わるきっかけを(自分でも意識してないうちに)探してるところがいい。
優しくてぬるま湯のような時間は、あまりにももろく突然に終わってしまうわけですが、それによって大げさに嘆いたり、セイちゃんを憎んだりするわけじゃなく、ゆるーっとしてるのがまたいい。
全体的な温度が気持ちいい作品です。
睦月くん弥生さん姉弟や、山崎ビルの住人たちや、登場人物もみんなすてき。
橋本さん好きだなあ。
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