菊地晴夫の美瑛写真家日記

美瑛・富良野の旬の情報や、最近の出来事をご紹介いたします。

「職業としての小説家」-02

2016年03月08日 | Weblog
(前回に引き続き備忘録となりますので、興味のない方はスルーして下さい。)

入院中は沢山の方からお見舞いのメッセージをいただきました。
「焦らずに」とか「無理をせずに」とか「仕事が気になるでしょうが」という内容が多かったように思えます。
それはそれで大変励みになりありがたかったのですが、如何せん痛みに耐えるだけで焦りようがない。
このような状態では欲などは全くわかないというのを身にしみてわかりました。
当然といえば当然のことかも知れません。

村上春樹が ───
とてもとてもシンプルなセオリーですが、それは僕がこれまでの人生において身をもって学んできたことです。
フィジカルな力とスピリチュアルな力は、バランス良く両立させなくてはならない。(※フィジカル=身体・肉体・スピリチュアル=心理的あるいは精神的活動、個人の内面における感情および信念など)
もし虫歯がずきずき痛んでいるとしたら、机に向かってじっくり小説を書くことなんてできません。
どれだけ立派な構想が頭にあり、小説を書こうとする強い意志があり、豊かな美しい物語を作り出していく才能があなたに具わっていたとしても、もしあなたの肉体が、物理的な激しい痛みに間断なく襲われていたとしたら、執筆に意識を集中することなんてまず不可能ではないでしょうか。

彼は30年間ほぼ毎日、1時間ほどのマラソンを続けているというのです。
走るのが好きということもあるらしいのですが、大きな理由は小説を書くために走り続けるという。
そして小説家は贅肉が付いたらもう終わりと思っているようで、書き終えるまで1~2年かかる長編小説などは体力勝負というのには驚かされました。

幸いにも写真家は贅肉が付いたらもう終わりという話は聞いたことがないので安心しています。(笑)
いずれにしても天才と凡人とは根本的にスタート時点から違っているようですが、せめて今からでも体力を付ける真似事だけでも行わないと、と思ったしだいでした。<続く>



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